東京バンドワゴン 20 ザ・ネバーエンディング・ストーリー 小路幸也
The Little Prince 昭和六十年春 古書店 〈東京バンドワゴン〉
奇麗な生まれたばかりの赤ちゃんが来て、青と名付けられて、青は保育園に行くようになった。一緒に行く紺が誰かに見られていると言った事から、藍が絵に描き調査がされた。新築のアパートを一か月借りていた。誰もその人を知らなかった。
警察の月島から、古書やアンティークの泥棒のことを聞く。
堀田秋実は、つつじヶ丘ハウスの後輩・渡邊から相談を受ける。同じ後輩の恋人・野又美佐子から別れの手紙が届き、今また、手紙が来た。泥棒の手引きをさせられているから別れたが、今度行く家が、渡邊の会社の社長の家だから、手に入れたアンティークを、私の判らないところ、家以外のところに移動させて欲しいという物だった。
秋実と勘一は、美佐子が家政婦に入る日に 渡邊が秘書をしている社長宅に行く。社長の骨董品や古書を東京バンドワゴンで預る。美佐子も一緒に行く。美佐子は置き場所を泥棒に報せる。やってきた泥棒を捕まえる。そんな計画を話し、その通りに行なう。
泥棒たちは、堀田家の前で事故を起こし、みんなが見に行ってる間に盗み出すという計画だった。美佐子に知らされた時間、前日の夜から刑事の見張りが付いた。
事故が起こった時、青が飛び出し事故で壊れた部品が当たりそうになった。青を庇った女がいた。青を見ていた女だった。秋実と女と青を乗せて我南人は車を走らせる。
秋実に映画の撮影現場を垣間見せ、彼女が青の母親だという。池沢百合枝だった。そのまま、バイクショップに行き、百合枝の腹違いの弟と話す。弟は姉の産んだ子どもが我南人の子と知り金を借りるために青を誘拐しようとしていた。女は、弟の妻であり助産師だった。唯一我南人が父であることを知っていた人物だった。姉に迷惑が及ばないように必要な金だった。
我南人は、青が持っていた、「不一魔女物語」を彼に渡す。上手く売れば要求額ぐらいにはなるよ。
泥棒たちは捕まった。
夏の終わりに、伊熊菊一から、バイク仲間を通じて探した、テキサスの田舎町のカフェにあったというボロボロの本が送られてきた。「フィッツ・ウィッチ・ストーリー」