小説家の姉と 小路幸也
五才上の姉が小説家になったのは、僕・竹内朗人が十五才の時だった。姉・竹内美笑。
大学三年、デビューして一年目、東京へ引っ越し。
姉と同じ大学へ朗人入学。実家から通う。彼女が出来る。島根松江市から来た松下清香。
大学二年、五月。一人暮らしの姉から一緒に住んで欲しいと要請され同居。親から姉の異性関係を調べること要請。
同じ大学に千葉大貴がいる。幼稚園も小学校も中学校も高校も大学も同じ。親友でも仲良しでもない。悪くもない。家は二軒隣。
千葉が、大学近くのアパートから、近所のアパートに引っ越ししてきた。捨て猫を拾ってしまいペットOKのアパートに変わった。
清香も姉の小説ファンだというが、千葉もファンだと言う。そしてあえて逢いたいと言わない。が、姉は猫好きだ。姉と一緒に千葉のアパートに行くことになった。
清香は料理上手だった。四人で食事をする。
千葉はあねさんと呼ぶ。
姉の付き合いで会った編集者さんから、ゲラの感想を聞かれた。主人公は大学生サスペンスの部類。話しは面白い。引っ掛かりが多すぎてその度に突っかかる。二人の名前が合わない。のっけからタクシーを捕まえて凄い距離を逃げる。とか
ケンタ猫がいなくなった。四人で探す。ケンタは自分で帰ってきた。
清香と話す。千葉と姉が付き合っているんじゃないかと。朗人は、自分が同居したのも二人が会いやすいからではないかと考える。
母が倒れた。状態は良いが、心臓が弱っているようなので検査することになった。
清香と千葉が待つ部屋で母の病状の話しをする。そして姉は、千葉君と結婚すると言う。マンションへの同居は、作戦だった。まだ何者でもないから親にはつき合っていることだけ話す。
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