2021年6月29日火曜日

うらんぼんの夜

うらんぼんの夜 川瀬七緒 

 大百舌村大字柳原字川田に住む九世帯が内部落、それ以外が外部落と呼ばれる内部落に住んでいる遠山奈穂。この村に東京から家族が引っ越して来た。奈穂と同高同級の北方亜矢子。
 奈穂は、村の者が北方家をよそ者扱いで親切そうに意地悪しているように思える。
 事件が起こると北方家がここに来たからという理由にする。奈穂は村人、自分の祖母や母に反発する。

 亜矢子は母親を殺していた。引っ越して来た裏庭に遺体を埋めていた。虫が湧いたり小動物が動きまわったり、匂いを消すために過激の匂いを撒いたり。村人は知っていた。村人は北方家を受け入れた。調べていた駐在さんを大雨の巡回中に用水路に突き落として殺した。老人たちは裏庭の遺体を掘り起こし墓地に埋めた。村人の様子を北方家は隠しカメラで撮影した。亜矢子は私に何かすれば村を道連れにするという。

 村を出て行きたいと願っていた奈穂だったが、村にいて亜矢子を見張っているという。言いたいことを言い合って隠し事がなくなった二人は、普通に学校へ行く。

2021年6月27日日曜日

まんまことシリーズ⑧ いわいごと

まんまことシリーズ⑧ いわいごと 畠中恵

 こたえなし 富くじで得た十五両の使い途を巡り三人の男たちが揉めている。一膳飯屋で働いている五郎太はみつと一緒になって屋台店をすることになった。小間物の行商をしていた六蔵は白粉屋の娘と縁組が決まった。七助は自分の五両と五郎太と六蔵から三両借りいちの借金を返済して一緒になることになった。

 吉五郎の縁談 北山与力の娘・紀乃との縁談が決まった同心見習い・相馬吉五郎の御用箱から血塗れの刃物が出て来た。吉五郎の縁談は破断になった。刃物は紀乃に縁談を申し込んでいる旗本・川端が奉行所の中間に金をわたし入れさせたものだった。川端は若隠居になり弟が跡目を継いだ。

 八丁堀の引越し 同心から吟味方与力へと出世した相馬家。大倉屋の質問は何故、元吟味方与力は辞めさせられたかだった。赤羽屋から賄賂をもらったことが理由だったが、調べた結果、賄賂を贈ったのは奈加川屋だということが判った。奈加川屋は中追放になり赤羽屋はこっそり返された。

 名指し 町名主と跡取りが亡くなり継ぐ者がいなくなった四町を新たに引き継ぐ町名主はどこになるか決められず、とりあえず麻之助が助けていた。町名主・西森金吾の娘・和歌が手伝ってくれた。四町は両国と揉めていた。子供の団子で揉め始めたことだから、麻之助は屋台の団子で話を付けた。
 町年寄が出て来て、なかなか返事をもらえなかった雪との縁談が白紙になった。
 四町は麻之助の高橋家が町名主になることに決まった。

 えんむすび 雪との縁談を白紙にした町年寄・樽屋は麻之助に縁談を持って来た。届いた三つの縁談はどれも怪しげな事情を抱えていた。一人は武家奉公希望で相馬家が決めた。一人は好いた相手と一緒になれるよう清十郎が世話をした。一人は大名の側室の話をことわるために商家との縁談を大倉屋がまとめた。西森金吾が和歌に麻之助さんに嫁いではどうかという話が纏まった。

 いわいごと ついに祝言を迎える麻之助に元縁談相手・雪が相談にきた。雪も縁談がまとまった。雪の持参金の土地の沽券状が無くなったので見つけて欲しいとのことだった。麻之助は雪の縁談相手夏月屋に行き話を聞き、沽券を持ち出した者、箪笥に隠した者が要ることがわかった。麻之助はすべて話沽券状を見つけて雪は式を挙げた。

 麻之助と和歌も式を挙げた。

2021年6月24日木曜日

大河の剣〈三〉 

大河の剣〈三〉 稲葉稔

 日本一の剣術家を目指す山本大河は玄武館道場の最強を決める大試合に挑む。最後の一人、水戸藩士・小田部籐十に負ける。

 山南に紹介された試衛館の島崎勇と立ち会う。
 練兵館の桂小五郎と立ち会う。
 士学館の桃井春蔵と立ち会い二勝一敗で負けた。

 大河は希望して武者修行に出る。熊谷宿で雲嶺館で稲村勘次郎に勝ち、道場の門弟に命を狙われる。

 江戸お玉ケ池の千葉道場で、道三郎の兄・奇蘇太郎が目を覚まさなかった。 

2021年6月22日火曜日

新吉原裏同心抄〈四〉 祇園会

新吉原裏同心抄〈四〉 祇園会  佐伯泰英

 吉原の評判の遣り手が不可解な辞職をしていた。異変を感じた四郎兵衛ら会所の面々は背後を探った。浮かんだのは家斉の側御用取次の朝比奈義稙だった。四郎兵衛は拐かされ遺体となって吉原に返された。

 祇園会の神興洗の朝、三人目の犠牲者が出た。犯人は、禁裏に関わる殺し屋、禁裏一剣流不善院三十三坊の弟・七十七坊と思われた。神守幹次郎は七十七坊を呼び出す。禁裏御料方副頭綾小路秀麿、薩摩京屋敷用人頭南郷皇左衛門を立会人に果たし合いをする。七十七坊は死んだ。四郎兵衛が暗殺されたことを知った幹次郎は江戸へ向かった。

2021年6月20日日曜日

家請人克次事件帖③ 春告げ鳥

 家請人克次事件帖③  春告げ鳥 築山桂

 口入れ屋・大和屋克次は先代・籐右衛門からかって請け判をつき親しくしていた船宿の主人が首を括った事件を調べて欲しいと頼まれた。

 克次が調べると何十年も前から信州の人宿と江戸の口入れ屋の阿漕な実態が浮かんで来た。克次に手を引かせようと京が拐かされる。飛び込んだ克次と正蔵が一味を捕まえる。大名と関係のある人宿だが、奉行所の役人も悪事の追求に前向きになっている。

2021年6月18日金曜日

料理本 ご馳走おつまみ

 みんな満足 ご馳走おつまみ 林幸子

2021年6月14日月曜日

昨日みた夢

 昨日みた夢 宇江佐真理

 父と叔父(双子)が口入れ屋をしている。
ふくは一度嫁いだが、夫がいなくなり帰ってきた。夫に起こった出来事を父親兄弟は知っていた。力を貸してもいたが、ふくには知らされていなかった事をふくが知った。

 その後のふくを知りたかった。本を読んだことを後悔。亡くなったことが残念でたまらない。

2021年6月10日木曜日

新・居眠り磐音 幼なじみ

 新・居眠り磐音 幼なじみ 佐伯泰英

 深川の唐傘長屋で育った幸吉とそめ。幸吉は鰻処宮戸川に奉公し、宮戸川の江戸橋脇の新店を任されることになった。後には宮戸川を継ぐことになっている。
 寛政五年七月 そめは幸吉の元へ嫁入りした。仲人は神保小路に尚武館を再興した坂崎磐音とこん夫婦だった。江戸橋の店の隣に新居を建て、そめは呉服町へ通うことになった。
 そめは江三郎親方に着き縫箔師の修行し、京にも三年修行に行った。今ではそめ名指しの注文が殺到するようになっていた。

 寛政四年秋、こんの父親・金兵衛はなくなった。

 

 

2021年6月8日火曜日

自然菜園で育てる健康野菜

 自然菜園で育てる健康野菜 竹内孝功 新田穂高

 ゼロから始める無農薬栽培
 滋養豊かな厳選24種類&12ヶ月野良仕事ノウハウ

2021年6月6日日曜日

風烈廻り与力・青柳剣一郎52

風烈廻り与力・青柳剣一郎52   生きてこそ    小杉健治

 みすぼらしい物乞いの風体の年寄り、名は玉堂。彼と言葉を交わした者は、自ら死を選ぶ。世間が彼は死神と畏れる中、剣一郎は下駄屋夫婦殺しに遭遇。下手人の姿を目撃した指物師が不審な自死を遂げる。死神の仕業とされ騒ぎになる。

 下駄屋夫婦を殺した犯人は、養子と仲間だった。その中一人の顔を見た指物師は、玉堂に扮した男に声を掛けられ連れ込まれた空き家で殺された。死神の仕業に見せかけたのだった。

 玉堂は記憶がなく寺の納屋に住んでいた。玉堂の命が狙われた。十三年前、足袋屋の主人が病気の娘を亡くし、妻を首括りで亡くし、突然主人が行方不明になった。主人・吉五郎が玉堂だった。吉五郎の妻は、旗本の奥女中だった。旗本の子を身ごもり、吉五郎と一緒になった。娘を亡くした妻は、報告に行った。旗本に手込めにされ自死した。旗本と付き合いのあった吉五郎の腹違いの弟が、旗本の口利きで足袋屋を乗っ取った。吉五郎は殺され掛け記憶を亡くした。吉五郎は下働きをしていた女中の家で生活している。

 剣一郎はもう一つ頼まれたことがあった。御徒組頭田所文兵衛の娘・菊の縁談だった。菊には決まった相手がいた。御徒衆の前島滝三郎だった。そこへ、御徒頭から一千五百石の旗本の息子と、二千石の旗本の息子から、話が来た。断ればいろんな害をなして来る。二人の噂は良くなかった。人を使って前島を殺そうとした真島兵太郎には正面から会い、行いを暴き、諭す。上役を使って苦しめる旗本の父親に会い、たまたま足袋屋に関係した旗本だったため十三年前のことを聞き出し、田所家への手出しを禁止するよう求めた。


 

2021年6月4日金曜日

たすけ鍼 立夏の氷菓子

たすけ鍼 立夏の氷菓子 山本一力

 衣替え 尊宅検校の娘・さゆりは身体に剛毛が生えている。検校が嫌われ者の高利貸しの所為だと言われている。染谷が鍼と灸で取り除いた。染谷は検校がみなに内緒で目の不自由な子に按摩の技を教えていることを知った。

 居眠り初め 湯屋の二階で食中毒患者が五人出た。家に帰っていた娘・いまりも一緒に往診に行く。鍼と灸で痛みと食あたりを治した。いまりは父親の技を初めて見た。感銘を受けた。

 正徳の湯 1834年 染谷と妻・太郎は、昭年夫婦が行っている箱根の芦の湯へ行く。染谷は按摩に文句を言う江戸の左官職人に歩き方が悪いと歩き方の極意を教えた。

 にんじん船 江戸で出回る偽朝鮮人参を栽培しているのか調べるために川崎宿に泊まった。にんじん船が来るとの情報で滞在する。にんじん船でやってきたのは、金持ちの商家の主人たちの贅沢な賭場を兼ねた宿泊だった。客を案内するのは品川遊郭の当主・野崎屋勝太郎だった。勝太郎が急な腹痛を起こし染谷が呼ばれる。灸で治した。帰りは江戸まで船で送られた。
 四十年前、辰巳の太郎の客だった。品川の格を上げるために遊びを習うために辰巳に来ていた。勝太郎は染谷と昭年がやっている無償でやっている寺子屋の手伝いをしてくれた。

 つぶ餡こし餡 太郎が応援している菓子屋・中村屋の主人が腰痛で染谷が行く予定だった。にんじんが入った膏薬で治ったと言う。扱っているのはやくざ者で騙されているのだが、菓子が売れるようにしたりするものだから主人は彼らから離れられない。染谷が行っても追いかえされる。

 立夏の氷菓子 中村屋の主人が騙されている膏薬を売っているのは呉れ尾という渡世人だった。博打が好きな薬種問屋・鵜ノ木屋の隠居が、溜まった負け金の代わりにクズ人参を渡したのが始まりだった。隠居は強請られるようになっていた。知り合いの野島屋の紹介で隠居に相談された染谷は脇坂安勝に相談する。市中の襲いかかる難儀の時、筆頭となって援助活動をすることを家訓とすることで、内密に処理することにした。呉れ尾の跡地は火除け地になった。

2021年6月1日火曜日

プロ野球FA宣言の闇

プロ野球FA宣言の闇 中島大輔

 FA権は宣言しないといけないこと
 FA権を獲得するまで長くかかること
 球団が保留権を持っていること
    NPBが村社会であること 
 各球団が野球で儲けようと思っていないこと
 現役ドラフト

 大竹憲治 プロ野球選手会事務局長
 小嶋武士 日本ハム球団代表
 坂井 西武、ダイエー球団代表保之
 森忠仁 山崎祥之 松本泰介 選手会事務局
 木村昇吾 元広島カープ選手
 団野村 日本人エージェント