2019年10月30日水曜日

風烈廻り与力・青柳剣一郎㊻

風烈廻り与力・青柳剣一郎㊻ 虚ろ陽 小杉健治
 瓦版で、北町奉行所与力・水川秋之進が名をあげ、南町の風烈回り与力・青柳剣一郎と並び称される。南町で自殺とした事件を水川が掘り起こし、殺しの犯人を捕まえる。すると青柳剣一郎を貶める瓦版が出る。
 青柳が調べると押し込みの犯人を、自死した男を殺した犯人として捕まえていた。水川が出来ることではなく、以前の献上品横流し事件で関わっていた、加賀藩や老中の姿が見え隠れする。捕まえた犯人も本当のことを白状する前に殺された。
 加賀藩若殿の嫁取りも関わる様だが、お庭番が動き、公儀目付も動いたが何も明らかにされなかった。水川の噂も消えた。

2019年10月26日土曜日

野菜づくりのコツと裏ワザ

農家が教える野菜づくりのコツと裏ワザ 農文協
 とんがり下まき  ふんずけ植え 逆さ植え L字仕立て

イチバン親切な野菜づくりの教科書 松井孝

農家直伝「安心野菜」のつくり方 加藤義松
  体験農園の名指導者の知恵と工夫

2019年10月14日月曜日

飛雲のごとく

飛雲のごとく あさのあつこ
 新里林弥は元服をした。兄・結之丞が亡くなり四年になる。兄を殺した刺客・兄嫁の兄・清十郎を林弥は殺していた。林弥の友・樫井透馬の命を狙った時、林弥も居たからだった。透馬と林弥だけが知っていることだった。透馬は凄腕だったが腕を斬られ、江戸で治療したが、元の様にはならなかった。江戸から透馬が帰った。
 母・都勢が亡くなった。兄嫁・七緒は、兄と夫の死の隠された部分を感じながら仏門に入った。
 透馬は家老の妾の息子だった。身体の弱い本妻の息子ではなく、透馬が跡継ぎになることが決まった。林弥と山坂和次郎は透馬の近習として柏井家に出仕が決まった。三人で戦だ。林弥は兄嫁の兄・生田清十郎のような生き方をしないよう戦う。暗殺者などにならないよう踏ん張ると誓う。

2019年10月12日土曜日

吉原同心抄〈6〉 春淡し

吉原同心抄〈6〉 春淡し 佐伯泰英
 七代目吉原会所頭取・四郎兵衛は、五丁町名主の集まりで八代目の頭取候補に神守幹次郎の名を挙げた。駒宮楼の六左衛門は娘の嫁ぎ先の旗本・小普請組淀野孟太郎を会所の頭取にしたいがため、用人が神守の命を狙う。神守が直接狙い阻止されれば石榴の家に押込む。連れ帰った猫を追いやって来た神守に、道場で真剣勝負を挑む。神守は木刀で対戦するが淀野は死んだ。孟太郎の弟・善次郎と六左衛門と娘は神守の妻・汀女を勾引かそうとする。阻止しようとした神守に善次郎は殺される。六左衛門と娘は捕まる。駒宮楼は廃業した。
 神守は京の島原に勉強のため旅立った。一年の謹慎を言い渡されたことになっている。麻も一緒に京へ行く。これから何をするかを考えるため。

2019年10月10日木曜日

親子十手捕物帳②

親子十手捕物帳② 親父の十手が重すぎて 小杉健治
 辰吉は、父・辰五郎の後を継いだ忠治の下っ引になった。掏摸の銀次を追いかけているが取り逃がす。太之助親分が大川に浮かぶ屋根船内で男女の遺体を発見し相対死で片付ける。男は圓馬の弟子・志ん馬こと新助。女は濱野屋の妾だった。辰吉は太之助に睨まれながら新助のことを調べる。銀次を調べ、品川の女郎・喜瀬川に辿り着く。銀次と新助が繋がった。銀次が擦った五十両が元で身を売った喜瀬川のことを新助が幼馴染みの銀次に教えた。新助と銀次は喜瀬川を身請けするために百両を工面しようとしていた。掏摸を止めていた銀次が掏摸をし始めた理由だった。辰吉は銀次を捕まえるが、必ず帰ると言う銀次を信用して逃がしてやる。
 辰五郎は濱野屋の主人に内儀・栄のことで相談される。縁切り神社・袖切神社の逆さ絵馬に主人の妾の名前を書き女が死に、強請られていることが判った。辰五郎は強請っている男を捕まえた。男は新助と女を殺していた。
 相対死にするために嘘の書置きを書いた太之助にお咎めは無かった。
 銀次は喜瀬川の身請けが出来ず、辰吉と一緒に行き、説得する。喜瀬川は家には帰らず銀次が五十両の元手でもっていた小間物屋で暮らすことになった。擦った金を返すということで。喜瀬川の父・津田兵庫も陰から見ていた。

2019年10月8日火曜日

法医昆虫学捜査官⑦

法医昆虫学捜査官⑦ スワロウテイルの消失点 川瀬七緒
 飯山の自宅で飯山の腐乱死体が見つかり、解剖中に日本には生息しない小黒蚊に刺される。日本に存在しない蜘蛛も見つかる。蛆虫から赤堀は16日に殺されたと計算する。
 飯山家には泥棒が入っていた。泥棒が殺した者と思われたが、捕まった泥棒はヘビースモーカーの第三者の存在が在ったと言う。飯山は宝くじで当たった一億円を家に置いていたことが判明した。
 岩楯祐也と深見彰は飯山の行動から犯人を追う。
 赤堀は小黒蚊と蜘蛛を探す。燕を守るためにカラスを殺し吊り下げていた少年に会う。少年は赤堀にスリングショットで額に傷を負わせた。不登校の中学生・三浦夏樹だった。蜘蛛や蚊が燕と共にやって来たと考える赤堀は、付近の燕に詳しい少年と行動を共にする。
 岩楯と深見が、犯人の住所を突き止めた時、犯人は薬を呑み、自分の3Dで作った拳銃を試しに小学校へ行く途中だった。捕まえようとする深見と岩楯は拳銃で撃たれる。夏樹がスリングショットを撃ち、捕まる。
 岩楯は生死を彷徨い助かる。深見は足を怪我する。深見は赤堀が昆虫を追い犯人まで辿り着いたことに感心する。
 

2019年10月5日土曜日

歴史探偵月村弘平の事件簿⑤

歴史探偵月村弘平の事件簿⑤ 東京駅の歴史殺人事件 風野真知雄
 東京駅の浜口総理大臣が銃殺された場所で、毒殺された鉄道マニアの男が死んでいた。
 原敬暗殺場所で重機マニアが殺された。
 鉄道の父と言われる井上勝の銅像の前で轢き逃げに見せた死体遺棄事件が起る。
 月村は各人の部屋の写真を見、幕末から明治にかけてのころの貴重な品を巡る殺人とみなす。
 最終的に手に入れた吉田松陰を神と敬う幕末オタクの衆議院議員は、警察に追い込まれ屋上駐車場から車ごとダイブした。貴重のお宝は議員と共に燃えて無くなった。月村は公開されたくない物だったのだろうと想像した。

2019年10月3日木曜日

風の市兵衛(弐)㉕ 天満橋まで

風の市兵衛(弐)㉕ 天満橋まで 辻堂魁
 小春と良一郎を探し出し、小春が三才の時、父母を殺した押し込みの犯人・両替商堀井の主人・千左衛門兄弟への恨みも晴らし、江戸へ帰ろうとしていた。
 小春が同じ長屋で仕立てを習っていた恒の息子・豊一が殺される。豊一は蔵屋敷蔵元大串屋の手代だった。島崎藩蔵屋敷で殺された。島崎藩の空米切手にまつわる不正の子細を記した帳面を母の長屋に残していた。帳面を欲しがった岡っ引きは小春と恒を勾引かし市兵衛に帳面との交換を持ちかける。岡っ引きは勾引かし犯人として捕まり、帳面を奉行所に提出したことで関係者は捕まる。

2019年10月1日火曜日

突きの鬼一④ 岩燕

突きの鬼一④ 岩燕 鈴木英治
 逃げてきた遊女・竹を助けた一郎太は、具合の悪そうな竹を槐屋に連れて行く。元々町内の生まれだと判った竹は槐屋で働くことになった。一郎太は竹の医療費と身請け代のために、壺振り艶の紹介の旗本で開かれている賭場に行く。帰り、旗本の姫・依子と名乗る女が逃げて来たのを助け、槐屋に連れていく。
 一郎太が依子に不審を持っていることを知った槐屋徳兵衛は、依子を調べ、旗本の娘でないことを突き止める。依子に捕まる。依子は羽摺り四天王の一人朱雀だった。
 団子を買いに行き帰りが遅い竹を心配した一郎太は、竹が遊女屋に連れ戻されたのではないかと心配して遊女屋に行く。竹はいない。遊女屋で竹を連れてきた女衒が金を取って、しばらくすると遊女を連れていくという騙りの女衒ではないかと言う。女衒の似顔絵を描く。
 徳兵衛の娘・志乃も勾引かされ、一郎太の家臣・神酒藍蔵に一人で来いとお呼びがかかる。藍蔵は恋しい志乃を助けに一郎太から渡された名刀・摂津守順房を持って目赤不動へ行く。鎖鎌を使う青竜を倒し、志乃を助ける。
 一郎太は呼び出された四天王の隠れ家で、朱雀と玄武に対する。興梠弥佑が現れ、朱雀は倒され、一郎太は玄武を倒し、徳兵衛を助け出した。
 数日後、礼をしたいという竹の誘いで料亭へ行った。一郎太は毒を飲んで死んだ振りをする。竹は四天王を率いる黄龍だった。十一才で羽摺りに勾引かされ修業をさせられ黄龍となっていた。生き返った一郎太は朱雀が使っていた毒矢針を仕込んだ吹き矢を使って黄龍を殺す。女衒の似顔絵は玄武にそっくりだった。