ラベル さ・佐々木譲 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル さ・佐々木譲 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2020年10月21日水曜日

代官山コールドケース

代官山コールドケース 佐々木譲 

 十七年前に代官山で起きた暴行殺人。容疑者の死で事件は解決したはずだった。今、川崎で起きた同様の殺人現場から同じDNAが見つかった。真犯人は別にいた。特命捜査対策室の水戸部に密命が下る。警視庁の威信をかけ、神奈川県警より先に犯人を逮捕せよ。

 犯人と思われた自殺した被害者の恋人・カメラマンの残した写真が手掛かりになる。残されたDNAは三つ。一つは恋人、一つは写真に写った建築家、もう一つは川崎にも残された不動産屋のものだった。建築家は殺してしまったと思っていたが、後からきた不動産屋が殺していた。写真を撮られた建築家は、写真を取り返すためにカメラマンを殺した。ネガも盗んだがベタ焼きが残っていた。自殺と思われていたが殺されていた。神奈川県警よりも早く不動産屋を逮捕した。

 この時期サリン事件のため警察は慌ただしかった。

2020年10月14日水曜日

回廊封鎖 

 回廊封鎖 佐々木譲

 連続する殺人事件には共通点があった。見せしめのような殺害方法、被害者は破綻した大手消費者金融「紅鶴」の元社員。気付いた刑事・久保田は事件を追い始める。紅鶴に人生を破壊された男達の復讐劇だった。社長の息子・元専務。一人一人途中で死んでゆく。最期の一人が彼と手錠で繋がって爆死したもよう。

 富裕層を敵視した犯罪グループによる殺人事件と発表された。

2020年10月6日火曜日

地層捜査

地層捜査 佐々木譲

 テレビを見て元になった本を読んだ。

 キャリアに向かい暴言を吐き謹慎となった刑事・水戸部は迷宮入り事件を担当する「特命捜査対策室」に配属された。15年前の四谷荒木町の未解決の殺人事件を捜査することになった。退職した刑事・加藤を相棒に捜査する。15年前、元芸者でアパート経営をする70才の女性・杉原光子が殺された。捜査していき、46年前の芸者失踪事件と13年前の喫茶店主の夫失踪事件の謎を解き明かす。

 光子は46年前、パトロンが付き芸者の置屋を持った。パトロンが15年前に病死し、光子は殺された。光子を殺したのは、46年前に失踪した光子の妹芸者・鈴佳の恋人・板前の柳瀬重雄だった。鈴佳は男と逃げたことになっている。本当は鈴佳を呼び出した後に光子のパトロンになる建設会社社長がもめて突き飛ばした。鈴佳は頭を打って亡くなった。その場に呼ばれたのが、光子と社長の運転手だった。運転手は鈴佳を埋めた。今そこ埼玉の戸田には労災で死んだ従業員の祠が建っている。この事件のため社長は光子のパトロンとなった。15年前、同じ病院に入院していた社長から柳瀬は46年前の真相を聞き出し、光子を殺した。水戸部は最期の留目をしたのは光子ではないかと思う。柳瀬が光子を殺しているから。柳瀬が入院し、先が短いことから聴取はしていない。水戸部が、聴取に行き、逮捕するのかどうかまでは書かれていない。

 13年前の喫茶店主の夫の失踪事件は、加藤が当時、喫茶店主から相談を受けた。光子殺しを捜査中でろくに調べなかったことが気がかりだった。光子の事件が地上げや暴力団絡みと考えられたので調べていく。加藤はこちらが重だった。暴力団員から死体を埋めたことを聞き出した。店主の夫と思われるが遺体は出ていない。現暴力団員の絡んだ殺しだから捜査は続くようだ。

テレビでは15年前に殺されたのは、国生さゆりだった。70才ではない。妹芸者も3年ほど前に行方不明になっていた。運転手も殺され、もう一人殺された。殺した犯人も若く、刑事も何度も聞き取りに行った。隠れた恋人だった。妹芸者の妹もいた。