2016年3月31日木曜日

貸し物屋お庸1

貸し物屋お庸1 江戸娘、店主となる 平谷美樹
庸は15才、父親は大工の棟梁だった。男言葉で話すお庸の前に湊屋清五郎が現れ、始めて体験する感情が心を乱している。
お庸!と呼ぶ少女の声で目が覚めた時、逃げろ!と父親の声がした。父と母は押し込みに殺され、お庸は背中を斬られたが命は助かった。
お庸は仇討ちのために力を借りたいと湊屋に行く。鉄火の又蔵の居所を突き止めてもらう。乗り込んで行くが殺さなかった。同心・熊野が来て捕まえて行く。お庸は湊屋の新しい出店の主になった。
中間が雛人形を借りに来た。腹黒い者が持つと雛人形の顔が代わるという面白い雛人形を本店から借りてきて渡す。後を付け見張っていると、大身旗本の姫が輿入れするのに腰元の数が足りないので娘を集めている。示度金を用意するように言われた者が集まってきていた。雛人形は仕掛けの小道具だった。詐欺だった。お庸は清五郎に言われ、皆の前へ出て行き、雛人形や裃が貸し者屋から貸された物だといい放つ。そこへ同心・熊野が現れ、詐欺集団を捕まえる。
古い笊を借りに来た。母親を昔を彷彿させる家に住まわせるが、笊だけは納得させられないという。お庸は清五郎から新しい物に古色を施す職人・六兵衛を紹介してもらう。清五郎は純金の煙管を真鍮に見せるようにしてもらっていた。笊に細工をし、母親に見せる。母親は蕎麦を打ち、息子・善吉の名を呼ぶ。
女の子のお化けが出ると弟・幸太郎12が言いに来る。お庸を起こした少女だ。神棚や仏壇の物を落としたり、部屋を荒らしたりする。お庸が行っても治まらない。清五郎に物の怪退治の坊さんを紹介してもらう。少女は産まれて来なかった庸の姉・りょうだった。りょうは家神になろうとしていた。庸が使っていた部屋に膳を供え、花を供え、人形や玩具を置くことになった。

2016年3月30日水曜日

気まぐれ用心棒2

気まぐれ用心棒2 迷子と梅干し 聖龍人
伸十郎は尾張宗春の孫だった。女中・智佳が志摩を産み伸十郎・本名松平宗秋が産まれた。脇差しを貰った。三才の時、秋森長一郎に預けられ、五才から秋森広太郎に育てられた。病弱な藩主・斉温の話相手に宗秋をと言う話がおき、五年前に目通りした。尾張に居てくれと言う者と、目障りに思う者がいて、命を狙われたていた。
伸十郎は梅干しをつけている。お登志が迷子・千次を連れて帰った。
地下であぶな絵を描いている絵師と絵草紙屋を捕まえる。
花村屋の妙が居なくなった。殺された久助を殺したのは妙だと思われた。が、久助を殺した男たちに妙は捕まっていた。久助は男たちが盗んだお金を持ち逃げしていた。久助と妙が会っているのを見た男たちは妙が隠し場所を知っていると思った。伸十郎は妙を探し出した。
お登志がまた浪人・板倉良之助を拾ってきた。

2016年3月29日火曜日

気まぐれ用心棒1

気まぐれ用心棒1 深川日記 聖龍人
文政十年 1827年
秋森伸十郎27才はぼろぼろの着物で歩いていた。助けた女・御登志の店「青葉屋」で用心棒をすることになった。
横恋慕 お登志は伊勢秀の次男・元次郎24との決まりかけていた縁談を破談にした。お金を借りていた近江屋の主人から因縁を付けられていた。
お登志が行方不明になった。柳原清士郎29・南町奉行所高積見廻り同心と伊之助と一緒に探すことになった。
近江屋の用心棒がお登志に惚れ、連れ出していた。近江屋に金を出させようとした。用心棒はお登志の監禁場所を言う前に死んだ。伸十郎は古井戸の中のお登志を見付け助け出した。
幼なじみ お登志の幼馴染みだと言う倉田小太郎が現れた。小太郎は辻斬りだった。小太郎の仇討ちを利用して辻斬りをやらせていた兄弟子・山平圭助を師匠・陣九郎が斬った。伸十郎は人を楽しく斬る小太郎を斬った。
用心棒殺し 伊丹屋n用心棒・平三郎が殺された。平三郎は妹娘・妙を手込めにして威しお金を要求していた。姉に手を出そうとしていた。妙は出刃包丁で殺そうとした。平三郎が死んだので殺したと思っていた。殺したのは番頭の佐兵衛だった。介抱するように見せて包丁を再度突き刺していた。伸十郎の道場になる筈だった道場は妙と辰蔵の棒術の道場になった。

2016年3月28日月曜日

武者の習

武者の習 火坂雅志 
尾張柳生秘剣 柳生兵庫助利巌の長男・新左衛門清巌23が、主君・尾張六十一万石藩主義直に同道時に襲われ、新左衛門は足の腱を切られる。新左衛門を支えたのは母の腹違いの妹・志乃だった。
伊吹山で修業をする。辻斬りが父だったことが分かった。父親に挑むが負け、廃嫡された。新左衛門は花街に逃げ、自堕落な生活を送る。志乃が来ても会わなかった。
志乃は新左衛門に抱かれた朝、自害した。父の後妻に求められ手込めにされた噂があった。新左衛門は伊吹山に戻った。島原の乱時に父に挑む、勝負には勝が父を殺せなかった。記録には、24才島原陣にて討死となっている。
吉良邸異聞 赤穂四十七士が吉良邸に討ち入った時、荒木又右衛門が吉良邸にいた。
鬼胴丸 鬼胴丸は源頼光を狙っている。捕まえられ百叩きにあった仕返しだ。失敗し、今度は殺された。頼光の伯母・美子が連れ去られ鬼胴丸の名で頼光は呼び出される。鬼胴丸を二度斬った。鬼胴丸は双子だった。
結城恋唄 松本民部は家康の五男だが、四才の時、次男秀康が拾い親になった。秀康が結城家の婿養子になった時、一緒に行く。秀康が越前北丿庄に移った時も一緒に行く。秀康が亡くなった時、民部は諸国流浪の旅に出た。好きだった結城に来て、結城十人衆と新しい代官所との確執を目にする。一揆が起こりそうなところを、死ぬ気で止めた。新しい結城紬を生み出す。
愛宕聖 1492年 氷上右京は細川政元27に仕えることになった。政元は愛宕山で山伏の格好で修業していた。
1493年 畠山政長を滅ぼし、十一代足利義澄を立て、政元の操り人形になる。政元は権力の座に付いた。
1502年 養子を向かえた頃から、細川家の内部に波が立ち始めた。
1507年 政元は家臣におそわれる。
右京は高山寺で出家し、慈雲となる。
浮かれ猫 玉照神社の猫が浮かれ出ないように掛けている金網を切ってから猫が現れるようになった。沖田総司の前にも猫が現れた。
青田波 高崎藩から県に変わる。年貢を徴収は変わらず、困っている民のため川柳礼三は年貢を五割にする立て札を建て、腹を切った。

2016年3月27日日曜日

浮世絵宗次郎日月抄

浮世絵宗次郎日月抄 夢剣・霞ざくら 門田泰明
美雪20 駿河、田賀藩四万石 御中老六百石 広澤和之進の妻だったが、田賀藩にお家騒動が起こってすぐ、一方的に離縁され、旗本六千石西条家、大番頭西条山城守貞頼のもとに帰っている。
浄善寺の茶会のあと美雪は和尚から宗次27を紹介される。本郷清継・御側衆七千石本郷甲斐守清輝の嫡男27が、宗次が書いた美雪の絵が欲しいということだった。
刀商百貨「対馬屋」で、作造が二年かかって作った剣を貰う。宗次対馬守作造 と銘する。その夜、柿坂作造死す。宗次は進吉に対馬屋を継ぐように言い、大刀に銘を入れ、小刀を作るように言う。
駿府城御庭忍び「葵」に襲われる。数人を倒す。葵の筆頭与力は本郷清継だった。清継から果たし状が来る。清継は私情で美雪から手を引けという。清継は破れた。私情ばかりでは無かった。尾張藩二代目藩主・光友の子・宗次が、邪魔だと思う幕閣の命令でお命頂戴となったのだった。
田賀藩のお家騒動がいい形で収まった。和之進と父親が再婚を願いに来たが、貞頼は妻を守ろうとせず、離縁の形をとったことが気に入らなかった。美雪は断わる。やっていた宗次の所へ行ってしまう。

2016年3月26日土曜日

炎天の雪(上下)

炎天の雪(上下) 諸田玲子
 宝暦七年 1757
 加賀の大槻伝蔵事件の十五年後と大盗賊で有名な白金屋与左衛門の話
七年前多美と与左衛門は、多美の家が武家であったため駆け落ちをしていた。多美の家を知られないように暮らしていた。与左衛門は腕の良い、細工師だった。十五年前に大槻事件があり、十年で四代の代替わりしたり、加賀は不景気で不平不満だらけで細工物の注文などなかった。
二人は大槻伝蔵の縁者を助けようとしている佐七と親しくなり巻き込まれる。佐七は仇討ちを考えていたが、小笠原文次郎や高桑政右衛門等により、子等今から牢送りになる人々を助けようという動きに変わった。が、与左衛門は悪い動きに飲み込まれる。博打、遊女、盗賊との付き合い、お金のために盗賊に手を貸す。最後には盗賊の盗みを全て与左衛門がやった仕事として1764年生吊胴打ち首になる。博打をしている武士がいもずる式に捕まり、連座制で粛正された。
五代綱紀の側室・六代藩主の生母・預玄院の命を受けて動いている小笠原文次郎は、現藩主の母親の力を借り大槻の子15才や側室たみ等は許され寺を経て江戸へ行った。
1766年与左衛門の妻多美は自由になり佐七のもとに行く。息子当吉は打ち首になったことになっているが、江戸で中左衛門を名乗り、能狂言のつづみ師になっている。兄は俳諧師になった。

2016年3月25日金曜日

風烈廻り与力・青柳剣一郎20

風烈廻り与力・青柳剣一郎20 夏炎 小杉健治
棒手振りの峰吉は同じ長屋の幼馴染みおちかと言い交わした仲だったが、おちかは呉服問屋「大津屋」の若旦那に見初められ嫁になった。心変わりしたおちかを許せない峰吉は二人を殺そうと押し入る。植村京之進の調べに峰吉は心変わりが許せないと言うばかり。おちかは言い交わした仲ではない。と言い、同じ長屋の者もみんな峰吉とおちかはそんな仲ではないという。
峰吉が牢に入っている時に火事があり、解き放ちになる。峰吉は吉松と一緒に逃げる。峰吉は音次郎とおちかを狙うが近づけない。峰吉は何者かに監禁される。徳三に助けら出され、次の日の夕方回向院に行った所、門前で何者かに刺される。命は助かる。
吉松は回向院に帰らなかった。女と心中死体で見付かる。
徳三は三十年前に大事件を起こし、死んだとされる侍だった。剣一郎は過ごしてきた三十年に興味を持つが、聞くことは出来なかった。
剣一郎は峰吉を狙った刺客を雇ったのが大津屋だったことを明らかにした。刺客になったのは質屋殺しを吉松に自分の代わりに自訴させた吉松の姉の旦那だった。

2016年3月24日木曜日

風烈廻り与力・青柳剣一郎12

風烈廻り与力・青柳剣一郎12 子隠し舟 小杉健治
 刃物でひと突きの旅人のような死体が見付かる。
年が明けて屋敷奉公の女中の様な女が去年の旅人と同じような殺され方で見付かった。が左手の肘から先が切り取られていた。
正月十二日、剣一郎の屋敷に三河万歳・沢市が来た。剣一郎は去年の旅人の死体を思い出した。沢市の相方の磯七だった。磯七の代わりにきて辞めて行った頓兵衛の似顔絵を作った。頓兵衛は女中を追い駆け腕を見ていた。
心臓をひと突きで殺された旗本の中間部屋に隠れていた江戸所払いになった男が見付かった。男は右手を切り落とされていた。男と女中は下総古河の久米蔵の所から逃げてきていた。久米蔵に頼まれ頓兵衛・義平は二人を殺しに来た。殺した証拠に腕を切り落とし久米蔵の許に送っていた。義平は角兵衛の所にいた。
子供の勾引かしが六軒あった。勾引かしは角兵衛がお金を出し、三人の男にやらせていた。三人の顔が知れ、青柳剣一郎が似顔絵を持って探している。危なくなり角兵衛は止めるつもりが、三人は角兵衛をつけ脅そうとする。一人を殺すが、後二人の殺しを義平に頼む。一人残った多吉は昔仕えた旗本の奥様・お久が岡場所に売られているのを助けようとしていた。文七は多吉を義平から助け、勾引かしの話しを聞き、二人で子供を助け出そうとする。子供たちは旗本屋敷にいるため手を出せなかった。義平が現れるのを見張り捕まえる。子供たちを連れて行くため屋敷から出る時に助けた。
角兵衛は相模屋の番頭だった。旗本の知行地で開墾し新田を作る事になった。数年前に疫病が蔓延し子供たちが大勢亡くなった。そのために養子が欲しかった。送り込むために勾引かしをした。孤児を勾引かし里親になる。子供も幸せだろうと思った。旗本の用人はそう言う。用人は切腹した。
多吉とお久の客だった沢市のお金を合わせてお久を身請けした。多吉は島送りになるがそんなに長くないということだった。
相模屋惣兵衛も島送りだが時期をみて帰ってくるらしい。
剣之助は志乃と酒田に行ってまだ、帰っていない。

2016年3月23日水曜日

保身

保身 小杉健治
 金谷は旅行に出た女の部屋で過ごす。旅行から帰って来た女を殺してしまう。逃げ出す時、交通事故を見る。自動車は逃げる。金谷は自動車の番号を覚え、運転手の顔も見る。知っている警察幹部の顔だった。
宮下刑事は女の通帳からお金を引き出した金谷を捕まえる。DNA鑑定をし、窃盗から殺人の捜査をしようとした時、金谷がひき逃げ犯は警察幹部の蓮見管理官だという。宮下刑事は外され、金谷は窃盗で起訴される。金谷は坂江川管理官に自分を殺人で起訴すればひき逃げ犯が蓮見管理官だとばらすと脅した。
本部長は蓮見管理官の飲酒運転並びにひき逃げを隠ぺいした。ひき逃げされた人を金谷の事件の犯人に仕立て上げた。DNA鑑定を替え、写真など証拠をでっちあげた。
金谷は自殺に見せて殺された。蓮見が飲酒運転で行こうとしていた愛人も殺された。
犯人にでっちあげられたひき逃げされた男・田畑の家族に頼まれ、退職したばかりの元刑事・藤浦は殺された女の所にいたとされる時間、田畑がどこにいたかを突き止める。警察でなければ聞き出せない時は宮下が手伝った。新聞社が死んだ容疑者にはアリバイがある。と書いた。金谷の自殺に疑惑と書く。宮下刑事も覚悟を決め、本部長に合う。遺書を残し、蓮見管理官は自殺をした。

2016年3月22日火曜日

浪華疾風伝あかね《弐》

浪華疾風伝あかね《弐》 夢のあと   築山桂
 茜は真田大介が帰らないため才蔵と二人で明石掃部と天秀尼に会いに九条村に行く。掃部に会うが茜を偽物として扱い、天秀尼を本物の姫としてみる掃部とは決別する。茜は甲斐に連れていかれる。甲斐は在天別流の者という。才蔵は大介に助け出された。
鴻池新六は役人に捕まっていた。寺島宗左衛門は天秀尼か茜を捕まえないと返してもらえないという。お龍は茜を寺島に渡す。茜は奉行の屋敷牢に入れられる。鴻池新六は拷問を受け酷い姿で帰ってきた。鴻池は九条村の河整備をして商売を大きくしようとしていた。寺島はそれを許せず、鴻池を役所に捕まえさせたのだった。新六は九条村にお龍を行かせ、九条村の人と商売をしたいから、吉利支丹を異国へ逃がすと連絡する。お龍は天秀尼に会う。天秀尼は自分が囮だったことを知ったという。大介がいた。大介は茜が町奉行に捕まったことをしる。
 大介と甲斐は茜を助け出す。甲斐は武家に在天を売ろうとした寺島を殺す。天秀尼は茜の替え玉として那々姫として鎌倉に帰る。明石掃部は天秀尼を連れ出したとして名乗り出る。鴻池は船を出し吉利支丹を逃す。

2016年3月21日月曜日

すころく幽斎診療記4

すころく幽斎診療記4 きっと忘れない 今井絵美子
草の実荘に母親が殺された魚辰の息子・弘喜が入った。
お辰は妊娠中毒症で微弱陣痛のため母子ともに救えなかった。靹吉と四人の子供が残された。
後、三ヶ月で人足寄場を出られる武也は同心と買い物に出かけた。自分に罪を着せた女を見付け追い駆けてしまう。睦月に出会い付き添って名乗り出る。半年延びた。
川合俊輔の兄・孝輔が妻を殺し切腹した。家は断絶息子・直輔7才が残された。次男・祐輔は吉岡に養子に行っており、俊輔が目付に届け出たことが気に入らない。後のことは知らない縁を切ると出て行く。俊輔が幽々庵に連れて行く。俊輔と生活することになった。
人足寄場で幽斎が診ていた平吉が労咳で亡くなった。最期に平吉は言い交わしたお菊に詫びを言いたいと言い残した。幽斎は半蔵にお菊を探して貰うが見付からない。幽斎が行ったお登勢の店・川瀬に新しく入った女子衆が探していたお菊だった。平吉のことを伝え、お菊のことを聞く。

2016年3月20日日曜日

御家人無頼蹴飛ばし左門4

御家人無頼蹴飛ばし左門4 富突吉凶 芝村凉也
儲け話しを潰し、副頭目・轡田兵庫の腹心・義堂一角を倒した三日日左門に赤鞘組みから無いも無いまま日が過ぎる。千手一家も法恩寺一家もおとなしく、お神楽一家も平穏だ。
助けて貰ったお礼だと、時々左門の屋敷を訪れていた備前屋の娘・お初が勾引かされた。備前屋の娘をたぶらかしていた御家人・上田銑太郎 高橋一助 青本喜内たち三人が左門に計りごとを潰され轡田に上納金を納められず考えたことだった。
高橋の右腕を斬り落とし、上田は右足を切り離された。青本の親指以外の指が切り落とされた。お初に恐ろしさを植え付けた。お初は助け出された。
左門は轡田に本来あるべき世の実現のために赤鞘組に入らないかと誘われる。断わる。左門は忍びのような男・尾藤に轡田の後ろにいる者を探って欲しいと持ちかけられる。断わる。猿橋市之丞は尾藤に轡田の後ろにいる者を探って欲しいと言われ、見放された轡田を裏切るつもりで、富くじに轡田を引っ張り出し、罠に嵌めようとするが、見破った轡田に殺される。尾藤も殺される。左門は見ていた。轡田は強い。

2016年3月19日土曜日

寒影

寒影 荒崎一海
倉沢結之介27才。長岡藩七万四千石の百十石勘定方 父母亡く、結婚三ヶ月の妻菊乃がいるだけ
六月下旬、野駆けの帰りに殿様26才が立ち寄り、菊乃の茶を一服、三日後菊乃にお召しがあり登城する。そのまま帰って来ない。
結之介は毎日、そつなく暮らす。身方は姉・綾と友・西尾弥十郎・菊乃の兄だけ。
七月二十五日、筆頭家老稲垣平助・二千石 翌日、家老牧野平左衛門七百石 に呼ばれ去り状を書くように言われる。断わる。
父の弟が来た。去り状を書くように言う。断わる。義絶する。
姉の夫・浅右衛門が来る。不首尾だと言って帰る。
山本帯刀・次席家老から呼び出しだ。帯刀の所に顔をだしておれば、平左衛門はめったなことは出来ない。という。帯刀の密命で結之介の父親は公儀隠密を斬ったことがあった。
八月十七日 家老稲垣太郎左衛門千二百石に呼ばれる。牧野平左衛門が若いころ懸想していた娘が太郎左衛門の先代に嫁した。二人は仲が悪かった。太郎左衛門は同じ年だが引退している。
牧野平左衛門の息子・真之助は菊乃に縁談を持ち込み断わられたのだ。と結之助は思う。去り状を書けば菊乃は自死する。それが分かるから去り状は書けない。商家の主に料理屋で接待を受けた帰り、三人の刺客に襲われる。返り討ちにする。会津屋や佐渡屋 廻船問屋だ。誰が仕掛けたのか判らない。
十一月 菊乃がお城に行った理由、殿の不埒な行ないが噂として流れている。と牧野平左衛門がいう。
一月二十四日 菊乃が帰って来た。二人は七ヶ月の隔たりを解かした。
次の日菊乃自死。四十九日が済み致仕するつもりが、妙見村で養生することになった。十石三人扶持
道場主の永沼権蔵が訪れ刺客に送った者が後れを取る筈がないという。永沼は倒れた。
六月庄屋屋敷に主君が来た。参勤道中の始めだ。結之介は山の中腹から主君を見下ろし、君 君たらざれば、臣 臣たるにおよばず。といいながら抜刀し袈裟に斬り下げる。血振りの所作をし鞘に戻す。山本帯刀は見た。何も出来ない。
倉沢結之介28才雲水となった。


2016年3月18日金曜日

かんかん橋の向こう側

かんかん橋の向こう側 あさのあつこ
石鎚奈央 七年前、真子の父親と結婚、四年前死別、「ののや」大衆食堂の女将
真子 17才 進路で悩む高校生 岩鞍友哉と鮎美という仲良しがいる。
馴染みが集まるにぎやかな「ののや」に津雲以外の土地のお客・東山陽一朗さんが来る。「KANKAN騒動記」というブログの小説のファンだという。ののやの常連さんをモデルにした小説がでていた。看護士長・久本佐代子の息子・久本和久30が二休という名で書いていることが発覚する。
東山は和久を先生と呼び、久本の家に居候する。東山を一億円の使い込み犯人・伊藤比沙子を操っていた男として追い駆けている探偵が現れる。和久が東山を逃そうとした時、探偵に捕まる。探偵は東山を殺そうとしていた。和久が大変だと思った奈央はみんなに車でかんかん橋に集まるよう要請し、警察にも電話する。東山の彼女・伊藤比沙子の関係した使い込みは三百万だった。探偵を名乗る男が一億円の使い込みを比沙子の上司にさせ、それを比沙子に被せていた。東山から和久に手紙がきた。ののやを知って幸せだった。と
真子も鮎美も友哉も進路が決まりばらばらになった。

2016年3月17日木曜日

明治・金色キタン

明治・金色キタン 畠中恵
明治二十一年 
滝 原田 銀座四丁目の交番勤務の巡査
布藤 東坂 多報新聞の記者
阿住 喜多 内務省・社寺局の役人
 赤手と菜の花 滝と原田は阿住と喜多の護衛をして、排仏毀釈で廃寺になった甫峠寺の別院の跡地に行った。甫峠村の特産は菜種油だった。寺の跡地に菜の花が咲いていた。赤手は仏塔の中で何かを探したがったが阿住はすぐに倒すつもりだ。強風が吹き、仏塔は倒れる。滝と原田は阿住と喜多を助けた。赤手が見付からなかった。甫峠村は五寺五仏を壊していた。阿住は跡地で片腕のない赤い仏様を拾ってきた。赤手が帰って来た。
 花乃と玻璃 花乃はかのう会に入っていた。会員たちが手を貸し会員の願いをかなえ合う会だという。花乃脱退する時、五之倉が滝に小さな珠を預けて行った。滝がかのう会を解散させたことでいろんなことに巻き込まれる。五之倉も甫峠に関係があった。小さな珠は仏像の額の白毫だった。排仏毀釈の時いなくなった僧は五之倉の兄だったという。
 モダン美人くらべ 女学校の生徒の写真が出回り美人くらべが行なわれようとした。滝は写真が出回ったり、順位が他に漏れたり、不思議だった。美人比べ一位だった春子の婚約者が婚約を破棄したいために、外に漏らしていた。婚約者・仁科氏爵が派手な経歴を好まないという理由で婚約を破棄にした。
 闇の小路 甫峠村から六林みつと肇が東京の喜多の部下・分家の六林広一の所に来た。肇は阿住の子だと言う。が阿住は覚えが無いという。みつも自分が知っている阿住ではないという。肇が生まれた頃、阿住は甫峠村にはいなかった。阿住の名を騙ったのが誰だか判らない。肇が殺された。殺したのは分家の六林広一だった。預かっている本家のお金を使い込んでいた。肇が調べ、帳尻が合わないことを指摘されたから、殺していた。広一は小路を逃げ惑い、川に飛び込み亡くなった。
 上野の競馬 競馬場で仁科子爵と馬が銃で撃たれて亡くなった。犯人の疑いがあると滝と喜多と商人の吉田と下働きの子供・九郎が捕まった。子爵が殺された理由が解った。という噂を流した途端四人は釈放された。滝は犯人が銃を撃ったと思われる所に行き、吉田の話を聞き、犯人が軍だということ、狙われたのは馬だったという事が分かった。軍馬の種馬に雑種の馬を買おうとするものと雑種は駄目と言う者がいたということだ。四人を狙う狙撃者の居場所を特定するために滝が囮になり、発砲場所を摑んで原田が撃ち捕まえた。
 祟り、きたる  
崩れる、崩れる仏の塔が崩れる。人はご加護を失い祟られる この世から消える者がある
叶う、叶う、全てが叶う。幸運を邪魔した者が祟られる。素晴らしい幸運を失う。
写す、写す、奇麗な娘を写す。止めた者が祟られる。死ぬものが出る。
いけない、いけない、上野で走ってはいけない。祟られる。上野にいけばうたれる。
走るな、走るな、暗い小路を走るな。祟りで水の流れに呑み込まれる。
苦しい、苦しい、五つの話に関わった者が、祟られる。目の前が真っ赤に染まる。
阿住の屋敷が火事になる。滝は取り残された阿住を助けに行く。二人は百木屋でお高の薬を塗られた。阿住の居所を隠して多報新聞で阿住の連載を始めた。阿住が呼び出され勾引かされた。全員が仏塔跡へ呼び出された。犯人は大月・司法省をまとめる役人だった。大月は川に飛び込み亡くなった。仏塔跡から仏像一体と五僧の骨、幕末の志士たち六人の骨が見付かった。大月も甫峠にいた志士だと分かった。甫峠村の村民が遺体を船で運んで行ったのを見たことがあった。

阿住・布藤・五之倉・赤手は五仏を守っていた僧を探すために五仏の変じた姿だった。
滝は鬼神・仏を守護するもの、お高はさとり

2016年3月16日水曜日

栄次郎江戸暦15

栄次郎江戸暦15 涙雨の刻 小杉健治
 矢内栄次郎は与力・崎田孫兵衛から、若い女・おみつと暮らすと言って家をでたまま一ヶ月連絡が無い薬種問屋の隠居を探して欲しいと頼まれた。
 栄次郎の三味線の師匠・杵屋吉右衛門が、市村咲之丞と出る筈だった市村座の舞台を降ろされた。次の舞台も無く、大和屋の後援も無くなり、吉右衛門の師匠の娘・おひでから杵屋の名前も返上するよう言われる。吉右衛門は丁度慰めてくれるおはまに会い、何もかも無くしてもいいような気になる。そんな時、吉右衛門は大和屋の態度が変だと思った栄次郎に頼まれおひでを見張っていた新八と出会い、大和屋とおひでの密会の現場に乗り込む。おひでは吉右衛門が自分との結婚を断わったことが未だに許せず、復讐していたのだった。
 おみつを探す栄次郎は、おみつと隠居とで泥棒一味のおみつの亭主を殺していることを突き止める。古井戸を埋め死体を埋めていた。おみつの友達おはまの旦那に隠居から手に入れた砒素を飲ませ殺した事も分かった。おはまは吉右衛門が出会ったおはまと同一人物だった。おみつが隠居を殺すつもりだと聞き、おみつの所へ行くとおみつと隠居は心中していた。亭主を殺したことを悔いて二人で心中したことにした。が隠居がおみつを殺し隠居は自死したのだった。おはまは吉右衛門に全て話し別れようという。栄次郎はおはまに砒素のことは誰にも言わないと言ったがおはまは自首した。が証拠が無いことと解き放ちになるようだ。
 咲之丞がやはり吉右衛門に地方をお願いしたい、大和屋さんが良いといえば出てくれるかと言いに来た。贔屓筋も同じ意見だという。吉右衛門の立唄、吉寿の立三味線ですることになった。

2016年3月15日火曜日

鎮魂 

鎮魂 小杉健治
 鶴見京介32は包丁で隣人を刺し殺し、現行犯逮捕された森塚翔太の弁護をすることになった。凶器は被害者・宇田川洋一が持って来たと主張する。接見の度に供述が変わる。森塚のDV被害から逃げる藤木利香へのストーカーの事実も出てくる。
宇田川は阪神淡路大震災に遭い、東日本大震災では妻と娘を亡くしていた。藤木利香は阪神淡路大震災に遭い父親を亡くしていた。
 京介が調べると、利香は父の恋人のストーカーだった宇田川の名前を見付け、訪ね、父親の本当の死因を問い質す。宇田川が利香の父親とその恋人を殺したその朝震災が起こり、二人が震災で亡くなったことになった(宇田川告白)。利香は自分がストーカーされていることも話す。宇田川は何とかすると言った。宇田川は森川の隣に住み、問題を起こし、森川の包丁を盗み、森川が包丁を持つように仕向け、自ら包丁めがけ刺された。自殺だった。森川が殺人犯になるように。
森川はこのままだとまたストーカーをしてしまうから自分は殺人犯でいいという。京介は弁護人を解任された。

2016年3月14日月曜日

浪華疾風伝あかね(壱)

浪華疾風伝あかね(壱) 天下人の血 築山桂
 元和九年 1623年 
八年ぶりに大阪に帰ってきた茜16。守りに真田大助がいる。茜は十六夜屋と言う旅籠に隠れ住んだ。茜は豊臣秀頼と初瀬の方の子だった。
茜が一人で家をでた時、お龍が襲われているのに巻き込まれそのまま、鴻池に連れていかれた。お龍には甲斐という者がついていた。鴻池新六は前に江戸から連れてきた親娘とそっくりな茜を蔵に閉じ込めた。江戸から連れてきた親娘は初瀬と那々姫こと天秀尼だった。茜は鴻池の蔵から助け出された。
初瀬が鴻池の寮から寺島のところに行く途中で真田が初瀬を救い出す。茜は初瀬に会う。お母様という茜に、「替え玉が本物と信じ込まされて哀れな娘」という。大助に見せてはいけないと何かを渡される。大助には「我が娘を奪い去ろうとした醜い裏切り者の左衛門佐、父親に良く似ている。我が娘を掌中にすれば、右府様の残したものを手に入れられるとおもったのでしょうが愚かでしたね。」という。「天秀尼は国松のところへ行った。」という。そして自死する。
 大助は茜を連れて逃げる。

2016年3月13日日曜日

風烈廻り与力・青柳剣一郎10

風烈廻り与力・青柳剣一郎10 待伏せ 小杉健治
8、9を読んでいないので話がとんでいる。
 囲われ者・おたまが殺される。犯人は年番方与力・蒲原与五郎だが、同心・八島重太郎と岡っ引き吉蔵を巻き込み、おたまの恋人政吉を犯人に仕立てる。政吉の昔の馴染みおつたに犯人は与力であることを伝える。おつたから聞いた剣一郎は調べ始める。おつたの主人・質屋の一文屋角兵衛は与力・蒲原側に付き、角兵衛が命を助けた刺客の新見紋次郎に頼み青柳剣一郎を殺そうとする。
 剣一郎の息子・見習い与力・剣之助は好きな志乃の婚儀が決まり一度は諦めたが、相手の脇田清十郎の業状の悪さを知り、志乃と駆け落ちすることに決めた。清十郎は仲間を集め剣之助に襲いかかるが、手に負えなく角兵衛に怪我をさせて欲しいと頼む。新見紋次郎に襲われ怪我をする。剣一郎は志乃の親・小野田彦太郎に会う。母親・りくは剣一郎の亡くなった兄の元許嫁だった。
 剣之助は志乃を連れ出し酒田に逃げるつもりだ。脇田等に追い駆けられるが剣一郎に助けられ船で逃げることが出来た。
 新見紋次郎はおつたの頼みで角兵衛を殺し、八島重太郎を殺す。蒲原与五郎は囮になり紋次郎を誘き出し、斬られて死ぬ。剣一郎は紋次郎と対決し、紋次郎を倒す。おつやは自死する。政吉は板前の修業をし直す。
 小野田家は上司からの話であり断われば、小普請に落とされる覚悟がいるということだった。剣之助に志乃を連れて逃げて欲しいと思っていた。脇田家は清十郎の悪行が明らかになり、許嫁に逃げられたことは恥でもあるのでもめ事にならなかった。
 剣之助と志乃が夫婦になることは決まった。

2016年3月12日土曜日

続・ぎやまん物語

続ぎやまん物語 あこがれ 北原亜以子
 ぎやまん物語の続きかと思ったが、文庫になって二冊に別れていた。
反骨 吉宗の時代の尾張の宗春の部分が増えていた。

時代劇の作り方

時代劇の作り方 プロデューサー能村庸一の場合 春日太一
 能村庸一の一人語りのような形式
 剣客商売の加藤剛の秋山大治郎を見たい。中村又五郎の小兵衛も見たい。
 古い鬼平も見たい。
 

2016年3月11日金曜日

若さま十兵衛 天下無双の居候3

若さま十兵衛 天下無双の居候3 謀叛 早見俊
 寛永七年 1630年
 山本勘助の弟子を自称する石動玄道斎の兵法指南所が流行る。
 豊臣の残党米山三津五郎が現れ、伊達政宗や柳生但馬守宗矩の命を狙っているという。
 十兵衛は政宗と組み政宗を囮に米山三津五郎をおびき出す。石動玄道斎が米山を打ち取ったりと現れる。十兵衛は玄道斎が米山であることを見抜く。騙されていた玄道斎の弟子湯川健太郎が玄道斎を倒す。湯川は由井正雪と名乗り学びの旅に出る。
 

三日徹夜をしてしまった。

2016年3月6日日曜日

新・酔いどれ小籐次《三》

新・酔いどれ小籐次《三》 桜吹雪 佐伯泰英
 文政六年 1823年
 赤目小籐次と北村りょうのお披露目をした。小籐次は須崎村に住み、芝口新町の新兵衛長屋の仕事場に通うことにした。
 駿太郎は実父が小籐次が討った須藤平八郎であることを知った。
 正月の終わり、万八楼で大酒会が開かれた。小籐次は行司で出席するが、決勝が近づき小籐次が大杯の酒を飲むことになった。大杯で前が見えなくなった時、小籐次が狙われる。三人の刺客が現れる。刺客二人は「赤目小籐次 酔い剣」で仕留めた。
 新兵衛が日蓮宗のお題目を唱えるため、新兵衛の代参でお夕が身延山久遠寺へ詣でることになる。小籐次とおりょうと駿太郎と四人で行く。小籐次の母が身延山の手前の鰍沢の出で、父親と行ったことがあった。久遠寺に数泊する間に刺客の生き残り雑賀衆再興の夢をみる阿波津光太夫芳直を倒す。
帰りは富士川を船で下る。

2016年3月5日土曜日

宗元治隼人密命帖〈一〉

宗元治隼人密命帖〈一〉 無流心月剣 荒崎一海
文政五年 1822年 隼人34才
 寛政元年 1789年 乗完の庶子・恒次郎16と飛鳥原家の蓉姫15の間に子が出来た。蓉姫には縁談があった。縁談相手・久居藤堂家五万三千石藤堂佐渡守高矗19は無かったことには出来ず、恒次郎は蓉姫と我が子・隼人を守って欲しいと言い残し切腹した。蓉姫は西尾城下に引き取られ、飛鳥原家には宗房一代毎年十五両払うことになった。次の年、高矗は亡くなっている。蓉姫のこと恥辱と言って亡くなったためか、伊賀忍が狙っていた。甲賀の忍・鵜飼源蔵の身重だった妻が乗完に助けられ、乗完の屋敷で男の子を産んでいた。源蔵は恩返しで蓉姫をまもることになった。隼人が三才の時、蓉姫は出家し千寿尼、隼人は剣客・松田鉄五郎(無心斎)に預けられ、伊豆下田の山里で育てられた。師が亡くなり、江戸妙善寺へ行き、京へ行く。
 三河の国西尾藩六万石藩主、京都所司代・松平和泉守乗寛46が隼人の叔父だった。母に会い江戸へ行く。甲賀忍弥生が隼人に付いた。弥生は冬林庵(千寿尼のところ)で暮らすか江戸で芸者になるかと聞かれ尼寺を選んでいた。今、千寿尼に言われ隼人についている。
 
 江戸へ行く途中、丹波福智山国家老・笹原伝右衛門の娘・茜を助け、江戸に入り、妙善寺に住む。福智山藩のお家騒動に巻き込まれる。八年前の若殿の毒殺にからみ、町医者・金森玄順の殺しに繋がり、犯人である両替屋、薬種問屋、口入れ屋等が町方役人に捕まった。首謀者が江戸家老であることも判る。定町廻り秋山平内、岡っ引き文蔵
茜は主君の誘いを断わり尼になった。

2016年3月4日金曜日

ちゃんばら回想

ちゃんばら回想 寺田博
 小学生の時に見た「新吾十番勝負」があった。今まで情報がなかったので今回はうれしい。吉宗の御落胤で、話も込み入ってる。本があればいいが・・・

2016年3月3日木曜日

吠えろ!坂巻記者

吠えろ!坂巻記者 仙川環
 中央新聞入社五年目上原千穂 生活情報部に新設されたニュース出稿班異動した。
 直属の上司は上層部に煙たがられている坂巻武士だった。不満たらたら愚痴るが、坂巻は間違ったことを言っているわけではないことは分かる。自分で気が付かないと駄目。
達成感いっぱい、一つステップを昇った。実感がある。

2016年3月2日水曜日

人生胸算用

人生胸算用 稲葉稔
 辰馬は磐城平藩の郷士だった。17才で武士にさせようとする父を騙して江戸へ出て穀物屋石和屋の丁稚になる。家は船戸屋と言う干鰯問屋だった。
近所で殺人があり、近くにいた石和屋のお嬢さん・民がいなくなる。怖くて動けなくなっていた民を辰馬が見付ける。
二年経ったころ、番頭の松蔵に人殺しの容疑がかかる。主人・佐兵衛の娘・民に番頭が人殺しになったら店が潰れると聞き、辰馬は民と犯人探しをはじめる。松蔵が連れていかれると言う時、辰蔵が商人になると知った父親が連れ戻すつもりで迎えに来る。一日休みを貰った辰馬は一晩で父親を説得し郷里へ帰す。休みの間に殺された男の女将さんが犯人だという証拠を見付ける。
四年経った。辰兵衛と名前を変える。手代になる。石和屋がもう一軒店を増やし、昔の小間物問屋を復活させようと計画し始めた頃から嫌がらせを受けるようになった。辰馬は近所の小間物屋の嫌がらせということを暴く。佐兵衛は二軒の小間物屋に乗り込み、何も咎め無い代わりに自分の店から仕入れすることを約束させる。辰馬は新しい小間物問屋に移り、民と民の夫を盛り立てて欲しいと言われ辞める決意を固める。
民は見合いの場から逃げ帰った。縁談を断わる。辰馬と一緒になりたいという。内々で辰馬と民の結婚が決まる。


2016年3月1日火曜日

新・御宿かわせみ6

新・御宿かわせみ6 お伊勢まいり 平岩弓枝
 大嵐で「かわせみ」を修理することになった。その間にお伊勢参りに行く。
千絵とるいと吉と長助が行く。商家の旦那や夫婦連れと一緒で十数人で行く。
松坂へ通之進から 麻太郎が英吉利から帰り船で伊勢に行った。と言う手紙が届く。
伊勢で千絵は畝源三郎の仇討ちをするつもりだ。るいにみとどけて欲しいと言う。千絵が、川本吉次郎、今は御師・岡本吉太夫を追い駆けた時、麻太郎が現れる。岡本吉太夫の杖は仕込み杖だった。抜いて斬り込もうとする時、雷が落ち、岡本は死ぬ。
帰りは商家の主たちと別で、横浜まで船で横浜から汽車で帰る。
かわせみに集まる。源太郎と花世に二人目の子が出来る。千春も出来たようだ。