2020年7月31日金曜日

浪人奉行七丿巻

浪人奉行七丿巻 稲葉稔
 兼四郎は鈴ヶ森近くで行き倒れていた幼子・小太郎を、小太郎の父親が書き置きした寺へ連れて行く。小太郎の父は刺客団の一員だった。殺すはずの人物が人違いで殺さなかった。仲間に攻められ、一人を殺してしまった。仲間は裏切り者と呼び、父親は殺された。小太郎が自分たちのことを知っているため、小太郎も殺そうとする。
 兼四郎は小太郎を守り、母親の兄・僧の所へ連れて行く。

2020年7月29日水曜日

華姫シリーズ② あしたの華姫

華姫シリーズ② あしたの華姫 畠中恵
 月草は腹話術を使う芸人だ。月草が使う人形は、真しか言わないと人気のる華姫とあだ名される姫様人形だ。
 両国を仕切る地回りの頭・山越の親分の娘・夏と仲良しだ。夏の姉が亡くなり、許嫁だった正五郎の跡目がなくなった。跡目争いが起る。夏は一人娘になった。兄・春太郎が現れる。春太郎は山越の親分の後を継がないという。
 秋丿助が現れる。店も者だった。本当の秋丿助は武士だった。偽の秋丿助は、八丁堀の青木直正は山越の息子だと振られたくなければ、自分を秋丿助と認めろという。偽秋丿助は本名がばれて山越の跡継ぎはなくなった。
 夏は大変だ。

2020年7月27日月曜日

長屋道場騒動記〈七〉 迷い熊繋ぐ

長屋道場騒動記〈七〉 迷い熊繋ぐ 芝村凉也
 三嶽藩による、君の勾引かしは阻止された。君は恵比寿屋の娘でないことを知ってしまった。

2020年7月25日土曜日

勘定侍柳生真剣勝負〈一〉 召喚

勘定侍柳生真剣勝負〈一〉 召喚 上田秀人
 大阪一と言われる唐物問屋淡海屋の孫・一夜は突然柳生家に召し出された。一万石の大名になった柳生家は勘定ができる者を欲しがった。一夜は宗矩の息子だった。
 一夜は商家に挨拶回りをして柳生の里に行く。

2020年7月23日木曜日

風烈廻り与力・青柳剣一郎㊽ 

風烈廻り与力・青柳剣一郎㊽ 咲かずの梅 小杉健治
 加賀藩を調べていたお庭番が殺され、加賀藩主近習衆の増川が殺される。剣一郎に増川に刺客が出ていることを教えてくれた僧が、老中・磯部相模守の刺客だった。
 磯部相模守と堺屋は相模守の領地・若狭で抜け荷をしていた。五年前、嵐に遭い船が難破したことで、積み荷が流れ着き、調べが入りそうになった。調べられる前に堺屋は店を閉め、加賀の能登屋を乗っ取り、屋号を難波屋に変える。加賀の重臣・奥山弾正とてを結び抜け荷を始めていた。難波屋の娘を奥山の養女にして加賀藩主重興の正室にしようとしていた。相模守の目の前で 抜け荷を暴く。相模守の言いなりだった北町奉行所与力水上秋之進が相模守を戒めた。水上の父親は相模守の家臣に家来にしてもらっていた。
 相模守は家来に殺され病死と届けられた。

2020年7月21日火曜日

帰化人

帰化人 上田正昭
 古代国家の成立をめぐって

2020年7月19日日曜日

口入屋用心棒㊻ 江戸湊の軛 

口入屋用心棒㊻ 江戸湊の軛 鈴木英治
 富士山噴火の最中、巨船三艘が川崎沖に投錨し、江戸湾に入ろうとする船を大筒で攻撃し、足止めをする。老中首座・本多因幡守は賊船討伐に船手頭を差し向ける。井戸に少量んの毒が撒かれたり、浅草の米の保管庫・御蔵を爆発させる。湯瀬直之進と倉田佐之助は、南町奉行曲田伊予守の指揮下で犯人を追う。隠れ家を突き止め犯人たちを捕まえる。犯人の目的は捕まることにあった。笛が大好きな本多因幡守は、犯人・五十部屋唐兵衛の笛を聞くために牢を訪れる。愛笛を渡された唐兵衛は仕込んであった吹き矢で、因幡守を殺した。
 四十年前、木曾御岳山が噴火した。当時三河宝販郡の代官だった因幡守の飢饉時の対応が過酷であったため、大勢が亡くなった。うらみを晴らすために計画していた。

2020年7月17日金曜日

まんぷく

まんぷく 畠中恵 坂井希久子 青木祐子 中島久枝 梶よう子 宮部みゆき
 〜〈料理〉 時代小説傑作選 細谷正充編〜
餡子は甘いか 畠中恵
 安野屋に奉公する栄吉は、倉の砂糖を盗みに来た八助を捕まえる。砂糖の味が判る八助は安野屋に奉公することになる。八助は何でもこなし、栄吉よりも重要な仕事をする。泥棒の友達を引き込み、大事な砂糖をごっそり盗む。最後に栄吉が気がつき泥棒たちは捕まる。
鮎売り 坂井希久子
 飯屋「ぜんや」を営む妙は、魚河岸で傷物の鮎を買って貰えなくて困っている娘の鮎を買う。この日は魚河岸で見ていた男たちが、店にやってきて大繁盛する。
料理茶屋の女 青木祐子
 守屋は料理屋の煮豆がおいしくなったことから、料理屋にやってきた蘭が、煮豆屋で起った殺人事件の謎を解く。
桜餅は芝居小屋で 中島久枝
 小萩は鎌倉から日本橋の菓子店へ修業に来ている。一年の約束で。近所の呉服店の女将と若女将を通して人付き合いを学ぶ。
清正の人参 梶よう子
 御薬園同心の水上草介の所へ、二年後の阿蘭陀商館長の江戸参府の下見に阿蘭陀通詞がやってきた。
お勢殺し 宮部みゆき
 天秤棒を担いだ醤油の行商をしているお勢。お勢と付き合っていた音次郎が犯人候補だがアリバイがある。茂七は音次郎が勢の着物を着て人目に触れたことを暴いた。

2020年7月15日水曜日

義賊・神田小僧 天竺茶碗

義賊・神田小僧 天竺茶碗 小杉健治
 巳之助は厳重な「亀田屋」から天竺茶碗を盗んだ。巳之助は九郎兵衛と三津五郎に茶碗を盗まれる。九郎兵衛は亀田屋に茶碗を売りに行くが、贋物だと言われ割られてしまう。
 教えられた巳之助は、九郎兵衛たちと一緒に、河村出羽守と亀田屋の繋がりを調べ、茶碗を盗みだし、本物の持ち主・出雲松江藩主・松平斉恒の元は茶碗を届け、調べたことを話した。
 御徒目付けの探索が入る前に出羽守は自害した。亀田屋は隠居百日の戸締まりの刑になりそう。

2020年7月13日月曜日

武士の流儀(三)

武士の流儀(三) 稲葉稔
 仏の顔 元掏摸の角蔵。清兵衛のおかげで足を洗い、染め物職人になったが、江戸に出て来て職が見付からずまた掏摸に戻りそうになった。清兵衛が助け職が見付かった。
 夫婦愛 清兵衛の若い時の知り合い・節が助けている小料理屋・白波が出来た。女将はたえ。清兵衛は妻・安江が疲れているようなので白波に通う。安江が寝込む。清兵衛は自分が病気だった時を思いだし看病する。
 悩む男 同心・宮川辰之進は深野勇次郎が自分を目の敵にする理由が判らない。桜木清兵衛に相談する。清兵衛は無口で武骨な深野が気に入りのおきみに、親しく酒を飲み笑い合うのが面白くないのだと言う。宮川に深野に何も言わず耐えろ。冷たい態度に笑って見過ごせと助言する。
 別れの涙 白波の女将たえが元亭主が店に来て困っていた。清兵衛が亭主のことを調べて来ないようにした。節は行徳の人に嫁いだ。清兵衛は苦労が報われたと言って送った。
 胴巻き 清兵衛は病人のような老人を助けた。行方不明の息子・浅吉を探していた。そば屋の奉公人だったがお金を持ち逃げしていた。父親が店にお金を返した。清兵衛が浅吉を探す。浅吉は頼母子講にお金を出していた。頼母子講の講元がお金を持ち逃げしていた。浅吉は講元を追いかけていた。清兵衛は講元を捕まえ親子を合わす。老人は病気だった。家を売ったお金で浅吉は店を出す予定で藤沢に帰った。

2020年7月11日土曜日

隠密船頭〈四〉 激闘

隠密船頭〈四〉 激闘 稲葉稔
 尾張町の糸問屋恵比寿屋に賊が押し入り二十人が惨殺され二千両が盗まれる。通いの手代や番頭がそれぞれの場所で殺されていた。担当同心は加納半兵衛。奉行の命で伝次郎は助に入るが、加納の反応は冷たい。
 伝次郎は店を辞めた貞という女と、店の前で店を見ていた浪人を手掛かりに犯人を見付ける。犯人たちを峰打ちで動きを止め捕まえる。犯人は、三年前、三千両を奪って逃げていた黒鉄の伊三郎だった。取り調べは白川と加納たちに任せた。
 伝次郎の手先・与茂七は手柄を渡して悔しがる。
 千草の店・桜川が開店した。

2020年7月7日火曜日

リンカーン・ライムシリーズ⑭ 

リンカーン・ライムシリーズ⑭ カッティング・エッジ ジェフリー・ディーヴァー
 ダイヤモンドカット職人が殺される。
 ダイヤモンドの岩石を盗んだように見せる。犯人の顔を見たかも知れない二人を必要に追う。
 ニュヨークの地下からダイヤモンドを含む岩石が出たことを隠すための殺人だと思わせる。
 本当の目的は、裁判所の近くで爆発を起こし出火させ、捕まっているエル・アルコンを逃すこと。
 二人は結婚している。

2020年7月1日水曜日

留萠本線、最後の事件

留萠本線、最後の事件 山本巧次
 トンネルの向こうは真っ白
 鉄道ファンの浦本は廃線前の留萠本線に乗車した。ハイジャック事件に巻き込まれる。乗員乗客4名と共にトンネル内に閉じこめられる。犯人は交渉役に道議会議員・河出を要求、身代金1億7550万円を要求する。
 犯人は河出の幼馴染み・宇藤だった。シナリオを描いたのは、浦本と一緒に人質にされた元信用金庫職員・下山。河出の企みで被害を受けていた。河出の悪行を告発するためのハイジャックだった。だんだん捜査側に気付かせるように持っていった。人質の二人の女子が動画を撮りメディアに流す。
 宇藤を逮捕に来たのは昔お巡りさんになると言っていた後輩だった。お巡りさんになり、事件の時、留萌の署長だった。定年退官した。宇藤をシン兄ちゃんと呼ぶ、阿方のマーちゃんだった。