2025年5月1日木曜日

春待ち同心〈四〉 心残り

春待ち同心〈四〉 心残り 小杉健治 

 北町奉行所定町廻り同心・伊原伊十郎は、浮世絵師・鳥海英才が、百合を見て「ほたる火」と瓜二つと言ったことが気掛かりだった。縁談相手の素顔を知らないことで伊十郎は鬱屈していた。
 探索の途中で出会った武士は、百合の別れた最初の夫・村上彦一郎だった。何故百合と別れたのか。百合はどういう女なのか聞いてみた。百合殿は余りに美しすぎた。

 商家から三十両盗まれた。ほたる火かと思われたが。内部犯のようだ。伊十郎は和賀屋の息子・安太郎を調べる。安太郎は六藏とように強請られていた。父親が美人局にあったということで落ち着いた。
 女を騙して金を騙し取っていると言われる男・与之助を見つけた。半年前、女・さきと逃げたと言われている。与之助をつけ、殺され掛けたのを見た。与之助は命を狙われている。与之助はさきと一緒にいない。さきは、埋められた遺体で見付かった。与之助を殺そうとした男が殺された。犯人は与之助と思われた。殺された男は、金で殺しを請け負う殺し屋三兄弟の三男だった。与之助を見つけ囮にして襲ってくる殺し屋兄弟を捕まえた。殺人を依頼したのは、与之助を好きになった女だった。与之助は安太郎がさきと逢っているところを見ていた。
 さきは、安太郎に殺されたと思われたが、さきのことで安太郎を強請ろうとした六藏に殺されていた。

 

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