2026年4月10日金曜日

貸し物屋お庸謎解き帖⑦ お慕い申し候

 貸し物屋お庸謎解き帖⑦ お慕い申し候 平谷美樹

 初夢のまじまい 亡くなった娘の想い人が、初夢に娘の夢を見てくれるように宝船の絵を借りに来る男。庸が、娘の相手を突き止める。

 三つの煙草盆 老侍が煙草盆を借りに来る。庸は三種類を用意する。西山徳亮と名乗る老侍は、水戸の光圀だった。光圀の隠し息子が。神坂藩の前の前の藩主の五人目の養子に入った。今の藩主になった。庸にちょっかいをっ出していることを知った光圀は、辞めさせるために公儀に手を回したと脅す。清五郎も知っている。
 
 平打ちの簪 簪を借りにきた半之助をつける。つるという亡くなった妻に挿していた。庸が話した。瑞雲も会った。あのままで良いという。半之助は長屋から気味が悪いと追い出されていた。後日、一軒屋を借りたと半之助が報告に来た。

 お慕い申し候 神楽衆が太鼓を返しにきた。お慕い申し候と書かれた紙が付いていた。行宛てのない恋文は可哀想だと庸は、渡された人を探す。同取りの吉十郎に、お前さん宛ての文だと渡す。
 
 暖けえ布団一組 十二月の末、一番ふかふかの布団一組後で取りに来ると頼まれる。なかなか取りに来ない。男は引っ越ししていた。暮に光圀が、年越し膳が食べたいと泊まりに来る。布団が有るだろうと。松之助は帰り道、呼子を持たされる。父・秀蔵だった。夜更、清五郎たちが、湊屋両国店に押込む前の蠎蛇の三右衛門一味と渡り合った。娘を殺せと頼まれていた。呼子が鳴り響き北町同心・熊野五郎左衛門が現れ捕まえた。光圀は庸を守るつもりだった。
  

2026年3月28日土曜日

幕末神妙記〈1〉 両国の笛吹きと占い師 

 幕末神妙記〈1〉 両国の笛吹きと占い師 知野みさき

 翠 三味線の師匠 恋仲だった幼馴染みを亡くした時に記憶の一部をなくしている。
 仁之助 支倉屋の次男、支倉長屋の大家。想い人・翠の世話を焼く。
 環 巷で評判の占い師。十五才にしては大人びている。
 零次 環の従兄で、翔太の兄。三人でくらしている。
 朔太 五才の男児。翠の笛の弟子となる。
 祥彦 仁之助の柔術仲間にして岡っ引き
 ゆかり 翠の母、卒中で亡くなる。
 早苗 ゆかりの親友、船宿の女将。江戸に出てきた翠達を助ける

2026年3月20日金曜日

蘭学小町の捕物帖③ 千夏の音

 蘭学小町の捕物帖③ 千夏の音 山本巧次

 蘭学医の父の助手をしながら蘭学に心酔する千夏は、年ごろなのに縁遠い。
 父と一緒に西洋兵術の訓練を見に行く。一人の兵が誤射で亡くなる。訓練の師範をしていた蘭学者・赤井から、事件の真相を突き止めて欲しいと頼まれた。赤井は勿論、出場していた門弟は、謹慎していた。千夏は、赤井の門弟で、出場していなかった唐物商・青海屋の若旦那・繁太郎と現場に行き、砲術に付いていろいろ聞く。繁太郎が斬られた。幸い浅傷で命には別状無かった。この事件により、同心、井沢信兵衛が、事件捜査に加わる。
 千夏は、繁太郎の動きから、兵の着物と、ゲベール銃を見つけた。
 殺された元橋は、赤井の指図のように思わせ半ば強制的に脅しながら繁太郎に銃の闇取引を手伝いさせた。幕府の許可をとらない、外様藩とのゲベール銃の売買だった。このまま闇取引をしたくない繁太郎の犯行だった。大砲の音に紛れての犯行だった。目付には、犯人どころか犯行の仕方も判らず、門弟の誰かを犯人に仕立てようとした。繁太郎の犯行に気付いた赤井は、町奉行所が出張るように繁太郎を傷つけた。千夏たちは、繁太郎の犯行を暴き、赤井の企みも暴いた。繁太郎は、自分が一人でやったことと言い、赤井は繁太郎に遣らせたと言う。
 

2026年3月2日月曜日

新・秋山久蔵御用控〈二十三〉 追跡者

 新・秋山久蔵御用控〈二十三〉 追跡者 藤井邦夫

  追跡者 久蔵は、自分が付けられていることを感じた。二十年前に抜け荷で捕まえた商家の久蔵が斬った用心棒の姉弟だった。弟は恩ある姉のために姉の言いなりだった。姉が連発銃で狙う久蔵の前に飛び出し、背に弾を受けて死んだ。

 結び文 勇次は、商家の押し入りを計画する兄を止めてという結び文を貰う。みんなで手分けして調べだし、兄の知人、三人が、盗みに入る手前で阻止し、三人を急度叱りの刑にした。

 微笑み 不忍の池の辺で微笑み亡くなっている女の遺体が見付かった。毒のようだ。柳橋のみなと和馬が調べる。女は、夏目蔵人の妻・吉乃だった。夏目は、献残屋に賄賂を要求し、勘定吟味役に知らされお役御免になったことを恨み、吉乃に毒薬を渡し、献残屋を殺すことを頼んだ。吉乃は、毒を夫に盛り、床下に埋め、自分は池の傍で自殺した。久蔵の命で家捜しした床下から、吉乃の遺書と夫の遺体が見付かった。不忍の池の傍から、昔、吉乃が愛した人がいた寺が対岸に見える。

 道行き 雲海坊は、女盗人を見つけた。古い料理屋を訪ねるのを見た。雲海坊は、しまを見張り、勇次と由松は、汐風を調べ、新八と清吉は汐風を見張る。しまは呉服屋「丸菱屋」の通い女中をしていた。
 盗賊が集まり押込む日、店の小路で捕まえようとしたが、頭の宗平に逃げられた。雲海坊が見張るしまの所に下帯だけの男が来た。夜明け、動いた二人を捕まえようとした。宗平は久蔵に斬られた。 



2026年2月28日土曜日

新・問答無用〈4〉 騙り商売

 新・問答無用〈4〉 騙り商売 稲葉稔

 一両で薬を仕入れ売る。同じように仕入れて売る者を増やすと褒賞が出る。と言われ薬を買ったが、薬が売れない。と町年寄のところに訴える者が増えた。薬を買っているので騙されたわけではないが、訴える者が多いので柏木宗十郎が調べることになった。
 宗十郎は、始めた者を調べだそうとするが、関係者は、何もわからない者、知りそうな者は死んでいた。似顔絵を描き、見つけ出した医者も殺された。祥雲は、小普請医師になるために、道庵に貢いでいた。道庵は、祥雲の始末を九兵衛に言い含めた。祥雲を殺した九兵衛は、最後に道庵を狙うが、宗十郎に捕まった。
 多分、宗十郎は、道庵を斬った。

2026年2月26日木曜日

押絵と旅をする男

 押絵と旅をする男 江戸川乱歩+しきみ

 富山で蜃気楼を見、帰る夜汽車の中で、男と女の押絵を持った男と二人きりになる。
彼は、双眼鏡で絵を見ることを勧める。絵は生きているように見え、彼は絵の二人について語る。
 二十五才の兄が、凌雲閣から遠眼鏡を覗き見た女性に恋をし、女性を探し出した。覗き眼鏡の中にいた。兄の言う通り遠眼鏡を逆さまに兄を見た途端、兄は消え、覗き眼鏡に中に行ってしまった。覗き眼鏡屋から押絵を買い、旅をしているという。男は年を取ったが、女は昔のままだという。
 男は、途中で汽車を降りた。

2026年2月24日火曜日

あやかしたち

 あやかしたち 畠中恵

 ふゆのひ 寒い江戸の長崎屋に雪女が現れる。長崎屋の噂が聞こえたと言う。長崎屋では妖達が集い、のんびり暮している。興味津々でやって来た。悪い黒羽天狗が若旦那のお陰で寺でくらしているとも言った。それを聞いた、九郎坊天狗が、黒羽の悪行をさらけ出してやると大騒ぎになる。九郎坊は、雪女と寿真の力で遠くに吹き飛ばされた。

 のろいがえし 蝦蟇仙人が、長崎屋は妖の物だとやって来た。一太郎の母たえは、ぎんの長刀で相手をする。呪いとなって長崎屋を襲うと言い残して去った。仁吉に数多の縁談が舞い込む。たくさんの古道具が届けられる。貧乏と縁のなさそうな商人が貧乏神につきまとう。広徳寺の寛朝から蝦蟇仙人の従者、青蛙神を探してくれと頼まれる。護符を剥がされ自由になった景と一緒にいた。僧が青蛙を持ち、走る後ろに景が走る。護符で取り押さえられる。蝦蟇仙人は、長崎屋に来たがっている妖たちはいる。訪ねてくると思うと言って去った。

 鬼之助の日 楽しい話をする噺家の鬼之助が死んだ。追悼式で楽しい話しをすることになったが、場久は、夢を食って話すため、楽しい話は苦手だった。漠が悩んでしまったため、夢を中途半端に食うため残像が残っている。場久は、長崎屋で起こる事を話にした。楽しい話になった。

 あやかしたち 妖達が団体で長崎屋に押し寄せる。現代いる妖達と闘い勝った方が長崎屋に住めるという。算盤、筆記、船漕ぎ、いろいろ行われる。だんだん妖が減る。得意な物を披露するなか、商家に雇われたり、両国の見せ物小屋に雇われたり、妖の住む場所が決まって行く。落ち着き先が決まっていった。技の無い者も、技を得てからまた来たらいいと帰って行った。

 みっかだけ 河童の禰禰子から貰った秘薬を飲んだ一太郎は、小鬼・鳴家になり屋根を飛び回っていた。長くて三日の変身が、一日で終わった。探し回っていた火幻医者に助けられた。質屋の二階で見付かったが、盗賊の店だった。大名家から盗まれた子犬が隠された質屋だった。騒動の最中だった。若旦那はいなかったことにして裏から長崎屋に戻った。