2015年4月30日木曜日

あんちゃん

あんちゃん 北原亜以子
 帰り花 おりょうには娘・さよ6才がいる。15歳の時文吉と所帯を持ち、おさよが生まれた年文吉は亡くなった。おりょうは7才の時に通い始めた指南所の先生を忘れられない。引っ越しした先生を探し会いに行く。送り状を取りに来た先生の奥さんと出会う。
 冬隣 おもんが次女の病気、死亡に関わっている間に、夫は妾を置いた。夫は謝り、手を切るが、二人の仲はなかなか落ち着かない。
 風鈴の鳴りやむ時 おしんは遊女になっていた。13才の時、火事で両親を失い、めし屋の女中をしている16才の時、大工・国松と所帯を持つはずだった。が、同じめし屋の女中・お蓮が国松の家に入り浸った。おしんの名前で高利貸しからお金を借りられ、おしんは遊女屋に売られた。おまえは一人でも暮らせるが、こいつは哀れだ。と言われて。と話しながらおしんは首を絞められている。このまま死ぬ?
 草青む 吉兵衛に囲われているおつや。吉兵衛が家を出て死ぬまで看取って欲しいという。吉兵衛が亡くなった後、吉兵衛の店の手代だったが、親戚の店の番頭になっていた孝次郎と一緒になれるようにしてくれていた。
 いつのまにか 俊は伊三吉と所帯を持ち幸せだ。こんな幸せが続くはずがない。と思う。遊び人の弟の文次郎が二人の姉の所を追い出されて家に来た。表具師をしている伊三吉の仕事場から掛け軸を持ち出した。匕首を掴み、弟に向かう。伊三吉に止められ、事無きを得た。弟は亭主と添い遂げなと言い残し出て行く。
 楓日記 窪田城異聞 天井裏から見付かった楓日記から、佐竹義宣は新潟へ領地替えになった時は影武者だったという仮説。与次郎を追って新潟へ行った楓だが、与次郎が殿様の正体を知ってしまい殺され、帰って来たようだ。
 あんちゃん 捨松は江戸へ出た。家のために江戸へ行けなかった兄・友二に見送られて。捨松は運が良く、伊之助老人に出会ったことで、炭屋の主人になれた。兄・友二が会いに来た。田舎で田を買うように十両を渡すと友二は怒って帰ってしまった。番頭・徳右衛門と清次郎が店の有り金を持たせてくれて、家に帰って来いという。江戸も良いものだと思えば戻って来いという。


2015年4月29日水曜日

妻恋坂

妻恋坂 北原亜以子
 妻恋坂 番付表を刷る周二 周二は別れた妻と子どもがいる。形だけの離婚でつき合いは続いている。周二との結婚を喜んだ母親のため騙された振りをしてつき合いを続けるお町。母親が亡くなる。やっぱり『二度と来ないで』と言うことになるだろう。と思うお町。
 仇討心中 小池文次郎24才と登茂36才は玉木宗庵から逃げた。宗庵は女敵討ちのため追ってくる。二人は二人一緒に宗庵に斬られることを選んだ。
 商売大繁盛 店を任され繁盛した料亭の女将・さよと八十吉が会っている所に五兵衛が乗り込み、さよを自分の店から追い出す。八十吉が料亭を任せれていた。それが、五兵衛の企みだった。が、さよと八十吉は二人で逃げた。
 道連れ 大工と所帯を持ったが、母親が女郎だったことで離縁されたおしんと、女郎をしていることで三人の娘から疎まれるおすえ。二人で一緒に暮らすことになる。
 金魚 おなみは近江屋正之衛門の妾だった。隠されていたもう一人の妾が三才の女の子・まきを残して死んだ。なみが育てることになった。まきは正之衛門の娘だが自分は子どもを育てる女中だと思って妾を辞めたいと申しでる。
 返討 阿弥六はお金を使わず52両ためた。隣のおさとはおひさが来るたびにお金を貸す。身内だから、おひさしかいないから、と。ひさの遊び人の亭主が50両の借金を作った。ひさを売るか、江戸を出るか。阿弥六は五十両を貸す。返ってこないことはわかっている。
 忍ぶ恋 札差しの家に生まれ、海産物問屋に嫁ぎ、24才で夫が亡くなり、店を仕切る。子どもは親孝行で、商売は上手くいっている。夫の従兄弟和兵衛と関係を持ち、今は寮に休みに来ている。寮の近くに不治の病の幾太郎が住み始めた。明日行くよ、と言う和兵衛の手紙に、もう商売は息子に任せるので相談の必要は無いという返事を書いた。
 薄明り 居酒屋の女将つやのところに甚三郎が婿には行った。甚三郎は地本問屋の息子だった。父親が持っていた版木をすべて菊屋に売り、逃げた。母親がお金を工面し菊屋に話しを持ちかけるが、菊屋は話しにならなかった。菊屋の娘との縁談もあったが、無しになった。店は潰れた。
菊屋の跡取りが亡くなり、主人が病気になった。娘が甚三郎を迎えに来た。主人は亡くなり、甚三郎が考えて売り出された役者絵が売れている。つやは包丁を持ち出し甚三郎に斬り付ける。取り押さえられ、岡っ引きは何もなかったことにすると帰った。
 甚三郎はつやの所に帰らないのだろうか。
 

2015年4月28日火曜日

闇御庭番始末帖

闇御庭番始末帖 遠山追放 早見俊
 天保十三年 1843年
 元公儀御庭番・菅沼外記 将軍の密命で動く。
 11月 近江大一揆の百姓の生の声を聞く。裁判のために江戸に送られた首謀者のなかの一人が逃げた。捕まるまでの間で意見を聞くことが出来た。
 12月 老中・井上正春を水野と鳥居から助けよ。26年前正春の父・正甫が、村の女房に狼藉を働いた事で、正甫は隠居、井上家は、棚倉に領地替えになっていた。老中水野越前守忠邦は邪魔な正春を取り除くため26年前のことを蒸し返す。外記は狼藉を働いたのは鳥居だったことを調べ出すが、遅く、正春は罷免されるが切腹は免れた。
 天保十四年 1月 水野と鳥居の専横を止めるため遠山を助けること。鳥居が、高島秋帆の護送される途中を襲い、江川太郎左衛門が救い出そうとしたように見せかけ、どさくさに紛れて秋帆を殺そうと計画していることがわかった。高島が死に、江川は罪に問われることが狙いだ。外記は真中正助とともに阻止する。
 2月 遠山左衛門丞が江川の吟味をすることになったのが気に入らない鳥居は、自分が吟味をするために遠山の追い落としを画策する。蛮社の獄で御咎めを受けた者と、遠山との書き付けが鳥居の手に渡る。書き付けは奪い返したが、親交があったことで町奉行を辞めさせられ、大目付になった。
 
 

2015年4月27日月曜日

質屋籐十郎陰御用 〈二〉

質屋籐十郎陰御用 〈二〉 からくり箱 小杉健治
 和助と作蔵は盗みに入った。誰も殺していないのに、主人が殺されて見付かる。作蔵は捕まる。共犯は盗みの話を持ちかけた男の名前をいう。本当に殺したのはその男・妾の情夫だった。盗んだお金を箱根からくり箱に隠し、籐十郎の質屋に預けられたことにより、籐十郎は調べ分かったことを吾平に話すことで犯人は捕まる。
 殺された主人は大阪商人の鴻池が江戸に力を延ばすため、お金をばらまく窓口だったため、殺されたことで企みは一応ストップした。

2015年4月26日日曜日

大江戸『町』物語 風

大江戸『町』物語 風
 本所深川 もののけ本所深川事件帖 オサキシリーズ 
 オサキぬらりひょんに会う 高橋由太
 周吉20才 本所深川の献残屋の手代 周吉の懐に人には見えないオサキがいる。
 献残屋に自殺した老婆・おさき住んでいたが家が持ち込まれた。その家で、おさきを追い詰めた金貸しが殺されていた。周吉が行くと天井裏にぬらりひょんがいた。品の良い隠居の様に見える妖怪だ。
ぬらりひょんは岡っ引きの前で、おさきに世話になった男三人の嘘を問い詰め、殺しを白状させた。
 四谷神楽坂 夕霞の女 千野隆司
 登世は150俵御徒組頭植木弥平次に離縁された。父の弟・与次郎を頼る。夕霞という女郎屋の女中をすることになった。宇良は叔父が宇良の店の金を持ち逃げしたため売られてきた。登世は宇良の叔父を探し出し、博打で使う前に取り戻し、宇良を身請けした。宇良は与次郎の口利きで女郎屋の女中をすることにした。
 千住宿 付け馬隠密牛太郎小蝶丸 中谷航太郎
 三年前、生き倒れの小蝶丸を助け、使ってくれている楼主・喜兵衛の孫娘・雪が勾引かされる。300両を奪われるが、拾った簪をヒントにお雪を助け出し、お金を取り戻す。
 八丁堀 鬼が見える 和田はつ子
 南町定町廻り同心・渡辺源時は一年前、同心株を買い夫婦養子になっていた。妻は稀世、医者をしている。
 実家の妹・福が勾引かされる。その時から鬼が見えるようになった。源頼光四天王の子孫だった。今も鬼退治をしている者が、源時も仲間だと教える。狼鬼の楽田が協力してくれる。鬼狩りをする四天王の子孫の旗本が金儲けのため人買いをしていた。

2015年4月25日土曜日

日暮し同心始末帖6

日暮し同心始末帖6 縁切り坂 辻堂魁


 本所の御家人が喜多野勇家に養子に入り、16年、烈風廻り昼夜廻り役、36才、切れると手がつけられないといわれている。女郎を強請っていた元亭主を殺し、女郎を追いかける。自分から逃げる女郎を殺していた。小女が喜多野が犯人であることを証言した。直心影流の使い手・喜多野は奉行所で暴れ、日暮龍平が相手をする。傷を負わせ、最後は自死した。龍平の強さが、みんなの知る所となる。

日暮し同心始末帖3

日暮し同心始末帖3 冬の風鈴 辻堂魁
 文化14年 1817年
 石川島人足寄場から出たばかりの男・伝七が殺される。平同心日暮龍平の掛かりになる。
 人足寄場に入る前に、伝七は質屋・朱鷺屋の妾宅から40両を盗んでいた。龍平が火盗改の下っ引きに聞き込みに行くと、逃げ出し、屋根から落ちて死ぬ。同心・土屋、岡っ引き・吉三郎が殺される。伝七は浪人と妾宅に押し込み三百両を盗んでいた。朱鷺屋は土屋たちと組み脇質屋を営んでいた。伝七を責め、三百両の隠し場所を聞き出し殺していた。浪人は兄に殺される。妾・林は預かっていた三百両を差し出す。朱鷺屋は脇質屋のことを知られるのは困るので、自分の所の金だとは言わない。林は25両を貰う。
 龍平31才、俊太郎6才、菜実はいはいで動きまわる。
 俊太郎は道場に通いたいと言うと「父に習え。」と言われる。俊太郎は旗本の息子とけんかをした。怪我をさせたというので謝りに行く。道場で試合を挑まれ、呆気なく相手を倒す。口入れ屋の宮三と息子の寛一と一緒に食事をし、父親が凄いことを知る。

2015年4月24日金曜日

大江戸『町』物語

大江戸『町』物語
 八丁堀 八丁堀の刃 小杉健治
 隠密同心の罠に嵌まりお頭が捕まったと思っていた長太は同じ同心を殺そうと、八丁堀の学者下男をしていた。同心からお頭の話を聞いた。お頭と同心は組んだ。お頭は手下が人を殺すことに躊躇いがなくなっていたので足を洗うことを考えていた。手下は拒んだ。長太は入ったばかりで何もしていないので同心にかたぎになるよう頼んでいた。
 湯島 介錯人別所龍玄始末 辻堂魁
 出戻った百合25才と15年振りに会った五日後、別所龍玄20才は、母親の兄に結婚の申し込みに行ってもらった。父親・家禄200俵の旗本・丸山織之助には断わられたが、本人・百合は受け入れ、三ヶ月後に嫁に来た。
 旗本村越家へ介錯に行く。次男、村越小六は切腹間際に暴れ、家族に手傷を負わせる。龍玄も傷付けられるが、、小六の首を討つ。小六は戯作者だった。稼ぎは家のために使い、支配役より喚問状が届くと、長男夫婦は家を守るために切腹させようとしたのだった。
 内藤新宿 とぼけた男 中谷航太郎
 享保三年 1718年 隠密同心美津田と吉原の牛太郎が組んで、内藤新宿を牛耳る源蔵を潰した。
 浅草 香り路地 倉坂鬼一郎
 看板もないが、おいしい鰻屋の主の妻と娘は一ヶ月に一日店を手伝う幽霊だった。主は病気で先がない。三代続いたたれを桜村の弟子・料理屋を開く杏に教えてなくなった。幽霊になってしまった娘の許嫁だった・白玉は娘の所に行くために自殺する。
 両国 やっておくれな 早見俊
 両国広小路で、根岸宗之助は「あの人のことやっておくれな」と言う声を聞く。三河屋の主が殺される。後添えが怪しいと宗之助は調べて行く。後添えの元情夫も殺されていた。犯人は宗之助たちが行くめし屋の女中だった。三河屋の主が刺し殺されたと言うことを知っていたことで宗之助が気がついた。後添えを犯人に仕立てようとした。
 

2015年4月23日木曜日

風の市兵衛⑭

風の市兵衛⑭ 科野秘帖 辻堂魁
 喜楽亭に集まる中の同心・渋井鬼三次に別れた妻があり、15才の息子がいた。
 宗秀にも別れた妻と13才の息子がいることがわかった。
 医者の宗秀を仇と狙う姉弟がいた。
 下伊那領保科家、宗秀のいた藩では、七年前、紙問屋問題で騒動が起こっていた。七年前に藩を抜けた宗秀に、姉弟の父親殺しをおっかぶせたものがいた。姉弟の父親が書き残した日記・科野秘帖を読み、当時の人の動きが判り、現在側用人をしている黒川七郎右衛門の裏切りと刺客を使っての殺しが判明する。弟は秘帖を取り返そうとする黒川の刺客に殺され、姉も斬られるが、一命を取り止め、宗秀の元妻と共に科野に帰る予定。

2015年4月22日水曜日

柚子の花咲く

柚子の花咲く 葉室麟
 宝永六年 1709年 一月綱吉が亡くなり家宣の代になった。
 日坂藩青葉堂村塾の師・梶与五郎が隣の藩鵜丿島藩で斬られて見付かった。調べに行った元教え子・穴見孫六も斬られてなくなった。同じ元教え子・筒井恭平は与五郎と孫六の死の真相と同時に与五郎が持っていたであろう干拓地の境界に付いての覚え書きの書類を探すために鵜丿島藩へ行く。
 与五郎は鵜丿島藩家老の庶子三男だった。結婚したい相手とは許されず、許嫁と別れ、親子関係も上手く行かず、師匠をしながら人生をやり直していた永井清助だった。
 清助の友達、清助の結婚しようとしていた相手を妾にしていた男、清助の結婚相手と結婚していた鵜丿島藩郡代・土屋新左衛門が与五郎を殺し、孫六を殺し、与五郎の兄・勝次郎を殺していた。
 二度しか会えなかった与五郎と母、その時柚子の木が在った。桃栗三年、柿八年、柚子は九年で花が咲く。
 恭平は書きつけを探し出し、干拓地の境界争いに結着を付けた恩賞に群方勤めの傍ら、青葉堂の教授を務めることになった。また家老が仲人とし恭平は百姓の出のおようを藩士の養女とし結婚した。

2015年4月21日火曜日

妻はくの一蛇の巻き1

妻はくの一蛇の巻き1 いちばん嫌な敵 風野真知雄
 二人はアメリカ ロサンゼルスで暮らしている。ツインスター一家 
 長州忍者が追いかけてきたようだ。

2015年4月20日月曜日

日暮し同心始末帖5

日暮し同心始末帖5 逃れ道 辻堂魁
 平同心・日暮龍平は病気で休んでいる南村の代わりに定町廻りの代役を拝命した。
 八丁堤で殺された、廻船問屋の番頭の事件を受け持つ。宮三や寛一のおかげで犯人を捕まえる。南村の使っている岡っ引きの下っ引きだった。死んでいる者から金目の物を取ると男は死んでいなかった。が殺した時抵抗が無かったという。変だと思い調べて行く。
 空手の技を使い動けなくすることが出来る、絵師の妻が浮かび上がる。厚木の米を横流しする連中と繋がる廻船問屋の番頭、絵師の妻は元仲間だった。仲間から逃げた女を殺しに来た男たち。絵師は殺されるが悪仲間は全滅する。絵師の妻は生き残りお腹の赤ちゃんを産む。

日暮し同心始末帖4

日暮し同心始末帖4 天地の螢 辻堂魁
 日暮龍平は御家人の部屋住み二人が殺された事件を担当することになった。妙法寺の住職も殺され、公儀勘定組頭・黒川紀重も殺される。犯人は南町同心・司馬中也だった。中也は黒川と芸者との子どもだった。妙法寺に預けられ御家人の養子になり、町方同心・司馬家に養子に入っていた。自分の過去を知っている人を夜鷹の格好で殺していた。


2015年4月19日日曜日

大江戸「町」物語3 月

大江戸「町」物語3 月
 本郷 介錯人別所龍玄始末 一期一会 辻堂魁
 別所龍玄22才 母・静江 金貸しをしている
 大沢道場で紹介された奥羽廣川家八万三千石の藩士・新坂小次郎が介錯をすることになった。龍玄は招かれた。新坂は失敗する。龍玄が介錯をする。
 小石川 珠かんざしの夢 千野隆司
 家禄百五十俵御徒組頭の妻だった登世は24才、五年で離縁され、楼の女中をしている。女郎・船の馴染みの宇兵衛が、店を借りようとしていた。登世は宇兵衛が騙されている事を知り、楼の男衆・定松と叔父・与次郎の手を借りて、お金を渡す前に止めることが出来た。そのお金で船は身請けされた。船は自分のお守り代わりの簪を店替えする女郎に渡す。
 板橋宿 隠密牛太郎小蝶丸 縁切榎 中谷航太郎
 南町奉行所隠密廻り同心・美津田弘三に頼まれ、吉原の牛太郎・小蝶丸は卍小僧を捕まえるために力を貸す。卍小僧が押し込むために利用した女を見付け、隠れ場所を見付ける。女のためにみんな斬られるように仕向ける。
 谷中 藍染川慕情 倉坂鬼一朗
 蕎麦屋の文吉は店を閉めることにした。娘・みかが死に、女房・そめが死に明るさのなくなった店に、客が来なくなった。文吉も死ぬ気だったが、また蕎麦の屋台を始めた。

ほっともっと神戸 オリックスvs西部 4vs1 ブルーウェーブ復活

2015年4月18日土曜日

大江戸「町」物語4 光(あかり)

大江戸「町」物語4 光(あかり)
 宿場の光 千住宿 上田秀人
 奥州棚倉内藤家六万石 国許対江戸のお家騒動があった。国替えの為の賄賂を要請する江戸側と借金返済をしようとする国許。殿様の意向で国許の勝ち。両派の融和のため、国許の勘定奉行の嫡子安積新之介を江戸家老・順性寺内膳の一人娘・香保の婿にすることになった。新之介は婿として扱って貰えず、国許からは江戸派と見られ、脱藩した。
 廻り橋 芝 倉坂鬼一郎
 羽二重布を摘んで形を作る、つまみ簪の職人・巳之助。祝言を挙げるはずだった幼馴染みの糸が事故で亡くなり七年が経った。毎日、神明宮に糸に会わせて欲しいと願っている。夢でここに行くように言われた。とやって来た娘・さとが簪作りの弟子になり、妻になることになった。巳之助は事故現場で糸に会えた、さとに会わせてくれてありがとうと礼をいう。巳之助が作る寂しそうな簪が明るくなった。
 介錯人別所龍玄始末 悲恋 板橋宿・志村 辻堂魁
 別所龍玄 首打ち役三代目 22才 二年前に幼馴染みの5才年上の旗本の娘・百合と結婚、娘・杏子が生まれる。8ヶ月
 男と駆落ちし、今は一人で暮らす、夫婦の幼馴染みの峰26に家に帰るよう言う。母親一人で八百屋を切り盛りし頑張っている。
 24才の勘定方を務める原田準の介錯をする。錯乱した侍が最後を迎えた。
 仇でござる 両国 早見俊
 両国広小路で大道芸人をしている根岸宗之助は、紗代・兵太郎姉弟から仇と間違えられた。紗代の許嫁・近松から助太刀を頼まれる。仇・大宮を見付ける。紗代が会いに来る。悪い事をしたのは父であることを知っている。自分が好きなのは大宮であることを告白する。
 対決の時、大宮は討たれるつもりだったが、話しをしている最中に背後から近松にいきなり斬り付けられ思わず斬ってしまう。
 宗之助は、大宮の髷を切り落とし、兵太郎に渡し、紗代と大宮を逃がす。

2015年4月17日金曜日

字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ

字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ 太田直子

2015年4月16日木曜日

燦5

燦5 氷の刃 あさのあつこ
 燦が伊月を助ける。伊月は吉の看病を受ける。その間、燦が圭寿の護衛をする。
 宝仙は左手で絵を描く。
 静門院は元藩士の妻だった。静門院が側室になった時から付けられた柏木は常寿の命で動いていた。田鶴に仇成す者は全て殺せと言われていた。静門院に斬り付けるが最期は自死する。
 燦が伊月に与えた毒消しが、毒としても作用したようだ。燦の話しを聞き、圭寿は薬草を田鶴の殖産にしようと考える。
 柏木の命で動いていた中屋敷の女中を未方につけ敵をあぶり出す。林葉源之丈だった。剣が苦手で、圭寿の身代わりを務めたりした小姓が、毒蛇を使う刺客だった。仲間も捕らえたが全員自死する。後ろに誰がいるのか、親父に聞けと言い残す。
 圭寿は傷を負った山内瑞和に切腹を許さなかった。
 上屋敷に移り、全てを知り、国を治める覚悟を決めた。

燦4

燦4 炎の刃 あさのあつこ
 圭寿が書いた「神波碧空伝」の挿し絵を描く予定の宝仙の右手を斬り落とされた。
 田鶴で燦と一緒に住んでいた・興次と篠音が襲われ、興次は殺された。
 燦が、神波を恨み血を根絶やし仕様としている者たちがいる闇神波の話しをする。
 圭寿は兄継寿の側室であった静門院に会う。その後、伊月は呼び出され、圭寿は常寿の子ではない、と聞かされる。伊月は帰り道、しびれ薬を飲まされ殺されそうになる。


2015年4月15日水曜日

燦3

燦3 工の刃 あさのあつこ
 圭寿は草稿の手直しをするが、知らないことが多い。
 伊月が、岩崎文吾の死体を検分に行っている間に、圭寿は江戸家老の息子・山内瑞和と庭の散策中、何者かに襲われる。瑞和は、庭に仕掛けてあった虎挟みに挟まれ足の骨を砕かれる。燦が圭寿を助ける。燦が連れている鷹・八神が圭寿の腕に止まる。
 圭寿は襲われたことを理由に、草稿の手直しをするために、下屋敷に移る。圭寿は燦から山の話しを聞く。
 圭寿の身代わりを立て、圭寿と伊月と燦と三人で須賀屋に草稿を届ける。燦は試された。須賀屋・天三郎と番頭・菊蔵は神波の生き残りだった。闇神波の事を話す。
 城主・長城守常寿は、伊佐衛門に「神波の血を引く者を一人も残さぬ手を打った」と、言い残し死んでいた。


燦2

燦2 光の刃 あさのあつこ
 圭寿 伊月 燦が江戸へ来て三ヶ月経った。江戸には、継寿の時からの小姓組がいる。
 圭寿は戯作者になりたかった。伊月は圭寿が書いた物を、版元須賀屋に持って行く。十日で手直しをしてくるように言われる。筆名 薄ケ原鷹丸
 伊月は掏摸のお吉と出会う。お吉は燦と同じ長屋暮らしている。
 屋敷の食事に毒が入っていた。圭寿は食べていなかった。お毒味役が死に、料理人は何者かに殺された。それを調べていた伊月の父・国家老の密偵・石崎文吾が、しびれ薬を飲まされ斬られて殺された。


2015年4月14日火曜日

摺師安次郎人情暦 いろあわせ

摺師安次郎人情暦 いろあわせ 梶よう子
 1842年
 安次郎33 摺師 八年前祝言を挙げ、四年前お初は子ども・信太を産んで亡くなる。信太はお初の実家にいる。安次郎は12才の時の火事で親兄弟は行方不明のまま、摺師の親方の世話になった。 
 かけあわせ 葉月 吉川林太郎という五十石の御家人の息子がいじめられていた旗本の息子を刺した。安次郎は心当たりの所を探す。父親との思い出の場所で見付け、一晩預かる。次の日、父親に諭され旗本の息子に謝罪に行く。旗本の息子も謝りたいという。
 ぼかしすり 「艶姿江都娘八剣士」という安次郎が刷った錦絵版画が売れる。桜庭義右衛門が像主を聞きに来る。物事がわからなくなりつつある妻が23才で亡くなった息子にそっくりで会いたいと言う。像主を見付け会わす、妻は「義右衛門に自分を責めないで」と伝言する。息子は義右衛門が小人目付けの仕事を全うすることで、恨みをかいなくなっていた。
 まききら 初冬 紙問屋小原屋の死んだことになっている惣領息子が妻と娘を連れて、十年振りに帰ってきた。父親は大喜び。店を譲られる事になっている次男は気が気でない。次男は兄の娘の勾引かしを計画する。安次郎には勾引かした者が解り、取り返す。勾引かした者は次男がくれない手切れ金を取ろうとした。長男は始めから上州へ帰るつもりだった。
 大橋甚助(新吾郎)が田辺安次郎を訪ねてくる。安次郎の父は火事の前年公金流用を犯した上役のとばっちりで疑いをかけられ役を解かれた。火事の後叔父・俊之助は田辺家の後を継ぎ、安次郎の引き取りを拒否した。二年後役も戻されていた。新吾郎は叔父に会えという。
 からずり 師走・睦月 お初の両親から再婚を薦められる。
 いつも行くめし屋の利久の情夫だった男・庄三郎が赦免船で帰ってくる。五年前島送りになっていた。庄三郎は岡っ引きに濡れ衣を着せられていたことを知り、岡っ引きを殺し、自分も死ぬ。利久も岡っ引きに騙されていたことを知る。安次郎も直介も後で岡っ引きが悪だったことを知る。直介は小間物問屋の女房の連れ子で摺師になりたくて押しかけてきた安次郎の弟弟子。親方の娘を好き。
 あてなぼかし 安次郎が世話になっている長屋のおたきが病気になる。たきの孫・太一を探す。
 大橋の妹・友恵が叔父に会うように言いに来る。友恵はたきを看病する。旗本に嫁いでいたが返され家を出ようと考えているところだった。
 太一は旗本に監禁されていた。大橋に頼み、助け出す。太一はたきを恨んでいた。安次郎は母親のいまわの際を知らせなかったのは、たきでは無い。仕事のことでやかましく言ったのも、太一の母親が言った通りにしただけだ、という。太一はまた逃げ出す。たきの家の前に福寿草の鉢植えがあった。太一だろう。母親の名前は福だ。
 田辺は安次郎を引き取らず、自分が家督を継いだことに苦しんでいた。田辺の苦しみを取り除けるのは安次郎しかいない、という。信太も入れてみんなで花見をしようという。
利久に花見のお弁当を頼みに来る。卵焼きの用意をすることになった。

2015年4月13日月曜日

日暮同心始末帖2

日暮同心始末帖2 花ふぶき 辻堂魁
 一月から四月 日暮龍平31
 女浄瑠璃姉妹の送り連の中に、騒いだまま物乞いや浪人を斬り捨てた者がいる。日暮龍平は捕まえたが旗本新番方の三男であったため解き放ちになる。後日、龍平は浪人体で歩き、旗本三人組が襲って来た所斬り捨て川に流す。三人は行方不明になる。
 公儀勘定吟味役・阿部勘解由の息子伝一郎が誘拐かされ一ヶ月経ち、行方不明なので日暮龍平に仕事が回ってきた。宮三等の手を借り、物乞いの小屋に閉じこめられていた伝一郎を見付けた。
 犯人は、12年前に勘定吟味役筆頭の阿部勘解由と銀座屋敷細工方見張座人・吉右衛門が銀吹きの竿銀の横流しが発覚しそうになり、罪を被せた職人の娘と娘を育てた元旗本だった。今は浄瑠璃語りと座元になっていた。座元・黒雲は阿部家の放った刺客を全て斬り、龍平に依って斬られた。娘は阿部家の足軽・高田兆次郎と逃げる。兆次郎は黒雲に娘たちを託される。
 阿部勘解由は息子・伝一郎に家督を譲るが伝一郎は職に付くことが出来ず小普請入りする。

2015年4月12日日曜日

日暮し同心始末帖

日暮し同心始末帖 はぐれ鳥 辻堂魁
 北町奉行所平同心・日暮龍平30 公儀番方小十人組旗本・沢木家三男が23才の時町方同心の家に養子に入る。小野派一刀流。妻・麻奈同い年。龍平は知らなかったが養子の話しは麻奈の希望だった。息子俊太郎・5才。娘菜実・9月に生まれたばかり
 日本橋 老舗菓子問屋・鹿取屋の娘・萌が好きになった船頭・川太郎の所へ家出する。親は勾引かしだと奉行所に訴える。川太郎は芝居をし萌を家に帰す。鹿取屋はごろつきに川太郎を襲わせる。後鹿取屋は強請られるようになる。龍平と川太郎でケリをつける。萌は大店の次男との結納をすっぽかし破談になった。萌は川太郎を婿にして店を継いだ。
 唐櫃 文化十三年 10月 童女が母を探して欲しいと奉行所に来る。再婚相手の死体を唐櫃に入れて、田舎の家の裏に埋めていた。
 はぐれ鳥 指物師の修行に行った夫を五年待った。帰ってきた喜一は盗賊の仲間になっていた。喜一は仲間から逃げようとして頭に殺される。
 

2015年4月11日土曜日

御庭番宰領7

御庭番宰領7 白魔伝 大久保智弘
 鵜飼兵馬は五助と白河へ行く。五助が隠し持つ藩の機密文書を見るために。見付けた書き付けはくしゃくしゃで読み取ることができなかった。兵馬は大阪で見た奥州白河藩の米買い付けの帳簿から大きな疑惑を抱えていた。調べができなかった。
 影同心を使っていた御坂謙吾を倒したが、死ぬ前に未だ影がおり、それが女だと言い残す。

2015年4月10日金曜日

燦1

燦1 風の刃 あさのあつこ
 吉倉伊月 父・伊佐衛門 母・神波頭領の娘・美加子 母は藩が神波を滅ばした時、自害した。 長城守の次男・圭寿の側に使えている。伊月は双子で生まれた。母が自害した時、頭領・兎十が燦《伊月の双子の弟)を迎えに来、母の髪一房と共に山に帰った。
 十六年後
 何者か、鷹を操る者が長城守を襲った。圭寿と伊月が長城守を守った。長城守は落馬し、歩けなくなった。襲ったのは、山で育てられた燦だった。
 兎十は伊佐衛門に別れの挨拶をし、田鶴城大手門前で「神波のただ一人の生き残り、長城守を襲ったのはわしだ。恨みのため襲った。」と言い残し燃えた。
 長男・継寿が江戸で赤痘瘡に罹り亡くなる。
 圭寿は江戸へ行くことになる。伊月も行く。美加子の形見の懐剣を持ち燦も行く。

 

2015年4月8日水曜日

入り婿侍商い帖(二)

入り婿侍商い帖(二) 水軍のゆくえ 千野隆司
 おシゲは侍が殺されるのを目撃する。殺した者の顔も見た。命を狙われる。島津惣右介は角次郎の店におシゲを預ける。居場所をつきとめられおシゲとお万季が狙われたため、五月女家に預ける。
 五月女家の菩提寺で百両借り、野田へ米の買い付けに行く。野田でも無理で関宿へ行く。角次郎は罠に嵌まり、横流し一味と思われ捕まる。江戸から善兵衛とお万季が来たことで、二人が身代わりになり、牢に入り、角次郎は元締役補佐の朽木弁之助と横流し一味を捕まえに行く。牢の中で、自分を嵌めた者の事を聞き取っていた。
 五月女家の陣屋に泊まり、五十俵の横流し現場を押さえたが、証人は殺された。
 五十六俵を仕入れて江戸へ帰る。
 未だ、残っている横流しの米を押収出きれば、半分を大黒屋に廻すと言われ、角次郎は関宿藩に力を貸す。
 おシゲの兄が一味のようだ。兄におシゲの事を話し、未方につけ情報を得る。関宿の捕り方と一緒に八百俵の横流し現場を押さえた。蔵奉行の息子・栗橋兵馬が捕縛されたが自死した。父・織部正も自死したため、これ以上は明らかにならなかった。
 おシゲの見た殺人者は兵馬だった。
 角次郎は四百俵を買い付けた。

2015年4月7日火曜日

入り婿侍商い帖1

入り婿侍商い帖1 千野隆司
 五月女角次郎 下谷車坂 直心影流赤石郡司兵衛道場 三百五十石旗本 小十人組頭次男23才 知行地下総野田 祖父と野田で七年暮らし、米には詳しい。
 島津惣右介23才 角次郎の道場仲間 南町定廻り見習いになる。
 やくざ者に因縁をつけられていた搗き米屋の主を助けた。搗き米屋でアルバイトを始めた。五俵の米を取られた大黒屋のために、大黒屋・善兵衛と野田へ米の仕入れに行く。祖父の知り合いのお陰で五俵仕入れた。
 角次郎は大黒屋への婿入りを決めた。一ヶ月後の祝言を決め、見習いに入る。娘・万季は祖父が亡くなってから口がきけなくなった。書を書き、人の字を真似る才能がある。
 米問屋・佐柄木屋は、大黒屋の地所が欲しいため、大黒屋に嫌がらせをする。証人は殺されてしまう。
 五十両を借りて野田へ仕入れに行く。千石旗本・袴田治衛門・祖父の碁仲間のおかげで、百三十俵仕入れて帰る。善兵衛は借金返済後襲われ、返金証書を奪われる。借金の取り立てが来るが、万季が贋証明書を作り、受取書を見せ、相手の借用書を燃やす。
 大黒屋の命を狙いに来た者を、捕らえようとすると、佐柄木屋の長男・利之助と用心棒が現れ殺してしまう。

2015年4月6日月曜日

みとや・お瑛仕入帖 

みとや・お瑛仕入帖 ご破算で願いましては 梶よう子
 瑛と長太郎は日本橋濱野屋小間物屋の娘と息子だったが、11才と17才の時、永代橋の事故で父母が亡くなり、借金の担保の店と屋敷を取られた。
 柳橋の料理茶屋の女将・加津の世話になっていたが、四ヶ月前、16才と22才になった二人は、濱野屋の元手代・益次の世話で三十八文屋『みとや』を出すことになった。
ご破算で願いましては 長太郎は算盤を仕入れてきた。侍の子・直之が店番をしてくれる。
直之の父・道之進は勘定方だったが、上役の息子の商人との癒着を道之進の所業とされ解役になっていた。濡れ衣は消えたが道之進は「みとや」の裏の長屋に住み、手習い塾を始めた。算盤が売れた。
 月に叢雲、花に風 武家の息女の守り刀を仕入れてくる。質屋が売り飛ばそうとしていた刀に、祟りがあるように話しをでっちあげ長太郎の手に入るようにした。元の持ち主に返った。
 我が待つ君 桐箱に入った恋の歌が書かれた五枚の皿。お瑛は一枚を割ってしまう。お瑛は入江家の中間・佐助に恋をする。
大名の姫・栄と中間・佐助の身分違いの恋。佐助が仕える留守居役の長男が姫に慕われていると思い違いをした。気鬱の病のために国許へ、佐助も一緒に行く。
 めんないちどり 二人の父親の煙草入れが手に入った。濱野屋の元番頭・忠兵衛の孫・幾松が、袋物屋の小僧をしくじった。本当のところ悪いのは、ねこを被っている店の放蕩娘なのだ。煙草入れを見た忠兵衛は益次の物になるはずの物だという。
 天神様を寝かせてござる 梅干し三升入りの壺を11本仕入れる。学問吟味が再開されるらしいので、梅干しあります。種をお守りに。と売り出すと、売り切れた。
益次が濱野屋を買い取り、濱野屋の看板を挙げるという。益次は二人の父親の妾腹の弟だったが奉公人扱いだった。
 化粧映え 板紅を仕入れる。化粧道具入れと化粧道具がセットされているものをお瑛は自分の物にした。お瑛に初めて化粧をしてくれたお駒は、益次の女将さんだった。
 濱野屋の借金は、益次に誘われ賭場に行き長太郎が作った物だった。益次は赤目の源五郎に騙され店を買う為のお金を巻き上げられた。お瑛は船を漕ぎ、益次を助け出す。益次は江戸十里四方所払いになる。源五郎は悪事が見付かり捕らえられた。
 お瑛は江戸を出るお駒に化粧道具をあげた。

2015年4月5日日曜日

感情を出せない源氏の人々

感情を出せない源氏の人々 大塚ひかり
 日本人の感情表現の歴史

便り屋お葉日月抄7

便り屋お葉日月抄7 木の実雨 今井絵美子
 木の実雨 戸田龍之介の道場仲間小弥太との連絡が取れなくなった。桜木家の登和のところに養子に入って二ヶ月半。龍之介は自分の弟・哲之助のようにならないようにと思っている。
 おはまと正蔵の娘・おちょうと日々堂の番頭友造との祝言が決まる。
 花かんざし 師走 北里政女が日々堂で働くようになる。
 お葉の母親・久乃が元のお端下・お近のところに一年半前からいることがわかった。お葉は次の日に行くが、二日前に死んでいた。お葉は昔の自分の簪を渡された。お近は17年前久乃が残してくれた物を売って茶飯屋を持っていた。
 去年今年 置き屋の元女将お楽が亡くなる。お葉は看取ることができた。
 春襲(はるがさね)おさとの実家に靖吉と結婚の承諾を貰いに行く。
 政女の長屋で北里辰之助は斬られて亡くなり、政女は傷を負っていた。


2015年4月4日土曜日

秋山久蔵御用控22

秋山久蔵御用控22 島帰り 藤井邦夫
 計り事 文七は五年前、父親を北町同心・風間鉄之助の捕違いの拷問による怪我のため亡くしていた。地廻りに脅されていた旗本の次男と手を組み風間に恨みをはらそうとする。浪人体の次男が地廻りを殺し、文七が犯人だ、と風間に知らせ、文七が捕まって何日か経ってから、旗本の息子が文七と一緒にいたと名乗りでる。捕違いを繰り返す風間に何か仕置きがあるだろう、という計り事。久蔵は全てを調べ挙げ、北町に渡す。
 島帰り 十年前、娘を売られそうになった黒沢左門は遊び人を殺し島流しになった。左門が帰ってきた。妻は死に、娘は商家の後添えになっていた。十年前の遊び人の仲間が、父母が死んだことになっている左門の娘を強請っていた。左門は口入れ屋を殺し、久蔵は一歩遅く、博徒を殺したが、左門も死んだ。左門の旧友として遺髪を娘に届けた。
 取立屋 取立屋おきちは、女郎に身を落とした商家の女房の恨みをはらすために遊び人二人と浪人を殺し、死罪になった。
 大掃除 浪人・高杉平内は一膳飯屋『福や』の主夫婦を人質にして立て籠もり、大友恭之介を連れて来ることを要求した。福やの娘は大友に騙され身売りさせられていた。高杉は青森まで追いかけるが連れ帰る寸前に亡くなった。恨みを晴らすつもりだった。久蔵は大友等の悪事を調べ挙げ、仲間を捕らえ、死罪、若しくは島送りになった。高杉は江戸所払い
になった。
 
 

2015年4月3日金曜日

さばけ医龍安江戸日記5

さばけ医龍安江戸日記5 密計 稲葉稔
 将軍家茂15才、桜田門外の変が起こった年
 龍安が師とも仰ぐ、奥医師にきまっていそうな玄沢が殺された。奥医師候補の一人が殺していた。そのことに気付いていそうな奥医師を殺し、自分の妻の兄である医師まで殺そうとした。
 龍安は紺屋の女主・絹代に結婚の申し込みをした。承諾される。
 

さばけ医龍安江戸日記4

さばけ医龍安江戸日記4 別れの虹 稲葉稔
 龍安が看る二組の夫婦。
 小泉謙一郎と妻・はま はまが病気で密室の自分の長屋で殺される。妻に頼まれ謙一郎が殺していた。謙一郎は知り合いのめし屋の主人と金貸しの家に押し入る。龍安が密室の謎を解く。
 海老沼常道と妻・れん 常道が病気だった。上役の所為で講武所の師範を辞めさせられていた。上役の旗本・菅野籐十郎はれんに近づく。お金を借りたり食事をしたり、れんは夫に内緒に出来ず、夫に告白する。隠し事が無くなった時、夫の病は治る。夫は道場の師範の職を見付ける。
 龍安は調べ挙げた、菅野と鉄砲商人との癒着を目付けに訴状した。蟄居になる。
 

2015年4月2日木曜日

さばけ医龍安江戸日記3

さばけ医龍安江戸日記3 侍の娘 稲葉稔
 16年前から命を狙われている元四千石の旗本森川家の庶子の娘・佐和を助ける。
 土岐正之は元大目付、今は隠居の身だ。長男が7才の時、馬に驚いて川に落ちて亡くなっていた。その馬に乗っていたのは森川倫太郎だった。正之は大目付の時作事奉行の森川数衛門に冤罪を着せ家を御取り潰しにし、根絶やしにしようとした。生まれたばかりの娘は岡野孫兵衛に預けられ逃げ延びていた。隠れ家に押し込んだ土井家の者を殺し死体の始末をした。
 孫兵衛は土井家の主筋に当たる御書院番組頭・福原家の嫡男に佐和を嫁がせた。
 孫兵衛が土井正之を殺そうとするのを止め、生きることを説いた。

さばけ医龍安江戸日記2

さばけ医龍安江戸日記2 名残の桜 稲葉稔
 商家の主を殺すために雇われた寺内弥之助夫婦を助ける。寺内の妻が病身で龍安の患者だった
 弥之助は、徒組の御家人だった。仁正寺藩の側用人により小普請にされ任正寺藩の話に乗るように仕向けられる。商人に斬りかかるが殺せず、任正寺藩の使番が商人を殺し、弥之助を殺そうとする。傷を負った弥之助は龍安の下に逃げ込む。龍安は弥之助を母親に預け、側用人に寺内から手を引くように話しを付け、徒頭には寺内を元の御役に戻すよう話しを付ける。龍安は側用人と使番を殺す。
 弥之助の妻の気鬱の病が治った。弥之助は武士を捨てるつもりになる。

2015年4月1日水曜日

御庭番宰領6

御庭番宰領6 妖花伝 大久保智弘
 鵜飼兵馬は倉地文左衛門と遠国御用で東海道を大阪に行く。二人に定信の隠目付の女・御涼が付いた。島田で兵馬はお涼と関係を持つ。鈴鹿で戯れに祝言を挙げる。
 倉地は御目付けは見張っていたのではなく見守っていたのでは無いかという。甘いか。