2018年12月3日月曜日

ひなた屋おふく 泣く女

ひなた屋おふく 泣く女 坂岡真
 半年前から井之蛙亭三九はひなた屋に通うようになった。女将はふく。娘・せん15才。元はすみ屋と言い、ふくの祖母・ときがやっていた。常連客は川獺先生・馬医者・桂甚斎、蔭間の京次、畳問屋備後屋の隠居・儀右衛門、霜枯れの紋蔵・岡っ引き、
 十四で売られ二十七で岡場所を年季明けで出、三味線指南で食いつないでいるというはつという女が来る。与平にこの店を聞いたと言う。与平は二年前に亡くなった。はつは蕗味噌を食べながら、十五で産んだ赤ん坊を本妙寺の山門傍の石地蔵の足下に捨てた。一緒に死のうと戻ってみると赤ん坊はいなかった。年季が明けてから毎月晦日に石地蔵に供物を捧げていると泣きながら話した。
 ふくは儀右衛門を迎えに来る清吉がはつの子供ではないかと思った。清吉は儀右衛門が拾って育てた。畳屋の手代・清吉が恋をした。太物問屋のお嬢様。相思相愛になるが親・大和屋惣兵衛が許さなかった。儀右衛門が親代わり、大名の紹介もするがそれでも許さない。元同心・加藤鉄之進が惣兵衛の義賊と言われた念仏鳥だという過去を暴く。惣兵衛は店を畳んだ。娘の結婚を認めた。
 敵持ちの浪人、敵は辻斬りに殺された。妹の敵だった。藩、妻や子を捨てて敵討ちにでていた。やくざの縄張り争いのため親分の為に人を殺した男が島から帰ってくる。弟の面倒をみてもらった為に服従する。弟が観音様を描いた杉戸が千代田のお城に使われた。弟は死ぬ。
敵対する親分の用心棒は辻斬りだった。・・・・
 
 
 

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