2025年6月30日月曜日

成瀬は信じた道をいく

 成瀬は信じた道をいく 宮島未奈

 ときめきっこタイム 「膳所から世界へ!」ゼゼカラの漫才を観て小学四年生の北川みらいは、地区で活動している人をテーマに調べる時間に、ゼゼカラを調べることにした。
 校長室の前に、成瀬あかりと書かれたミシガンの絵が額に入れられ飾られている。通学路には、 信号を守って守る わたしの未来  成瀬あかりと書かれた看板がある。
 成瀬あかりは、下校ついでにときめき地区を巡回していた。
 みらいは、あかりから話しを聞いた後、一緒にパトロールするようになった。

 成瀬慶彦の憂鬱 あかりは京都大学を受験する。あかりが一人暮らしのマンションを検索していることを知り、一人暮らしするつもりだと落ち込む。
 受験日、父・慶彦が付き添う。一日目の帰り、テントを張り野宿する高知県からヒッチハイクで来た受験生・城山友樹・YouTuberを見つけ家に連れ帰って泊める。廊下で寝袋で寝る。
 城山の動画は、アップされ、再生回数・二百二十回
 合格発表は、島崎と一緒に行く。あかりは合格。城山も受かっていた。
 一人暮らしの検索は、広島の友達のためのものだった。
 慶彦は胴上げしてもらった。

 やめたいクレーマー 呉間言実は、マイボールペンを持ち、スーパーのお客様相談室に気になったことを書く。またやってしまったとそろそろ辞めたくなっている。ある日、店員・成瀬に呼び止められ、君を見込んで頼みたいと言われた。何も聞かないで帰った。
 別の日に、みらいとパトロールする成瀬に会った。成瀬は、お客様の声を寄せてくれる熱心な人物だから万引き犯を捕まえるのに力になってくれると考えたと言う。無償で人を使うのはどかと思いますと話すと確かにと頷いた。
 スーパーで万引きの年寄を見つけた。帰ってきた。次の日、成瀬に伝える。これからもこの店のため、お客様の声を寄せて欲しいと成瀬は言った。店員目線では気付かないことも多いから呉間氏の意見は貴重だと言った。万引き犯の年寄は捕まった。

 コンビーフはうまい 成瀬は、びわ湖大津を世界に発信していくつもりで大津の観光大使に応募し、選ばれた。もう一人は、篠原かれん。母子三代の観光大使。観光大使になるために勉強してきた人だった。父親は、市会議員。成瀬は、かれんからスマホの使い方を習う。
 初仕事は金沢、成瀬は朝から観光大使の格好で行く。誰も寄りつかない大津のブース。
成瀬はけん玉をし始めた。人が集まった。かれんは、動画を撮る。最後に成瀬はけん先に玉を刺し、ポーズを取る。拍手が響き、大津の解説が始まった。
 観光大使ー1グランプリに出る。二次予選・近畿ブロック予選二十組から二組になる。選ばれなかったが、審査員特別賞に輝いた。

 探さないでください 12月31日 探さないで下さいと書き置きし、あかりがいなくなった。東京からきた島崎もみらいちゃんも呉間さんもかれんさんも探す。慶彦は車を出し名古屋まで行く。あかりはスタンプラリーをしているようだ。東京の島崎の母親からあかりちゃんが来たと連絡が入る。紅白歌合戦のけん玉ギネスに挑戦の直前特番にびわ湖大津観光大使のたすきをかけた成瀬がいた。島崎は、いつか紅白歌合戦に出ようと思っていると言っていたあかりを思い出した。
 二十三時五十九分、成瀬が帰って来た。
 
 

 
 

2025年6月27日金曜日

パナマ運河の殺人

 パナマ運河の殺人 平岩弓枝

 鶴賀百貨店が企画した、ロスからパナマ運河を越えフロリダに至る豪華客船の旅。参加者の中に、鶴賀一族にいろんな感情を持つ人たちがいた。
 養子入した新社長の愛人・牧野蘭子・旅行社のコンダクター。幼稚園児がいる。何も知らない会長夫人と社長夫人のお気に入り。結婚するはずだった社長に別れを言われ自殺した姉のため恨みを持つ新人コンダクター・上杉信吾。画商だった父が、鶴賀百貨店から手を引かれ商いが成り立たなくなり自殺した父、弱った母親も続いて亡くなる。母親は、鶴賀百貨店の会長の愛人の娘。会長が亡くなり、手を返された・長井美希子。上杉が長井の事を知り、旅行をキャンセルさせられたため、妹・由紀子の名で旅行に参加。蘭子と付き合っていた兄を持つ・駒沢佐知子・兄は、蘭子に振られ世界の旅に出た。

 パナマ運河に着く前に社長がいなくなった。朝パナマ運河を越えた日の夜、会長夫人と社長夫人が殺されているのが見付かった。また、船員の佐知子の兄も殺された。

 遺体を見つけた上杉は、部屋で長井の着ていたジャッケトのポケットから部屋の鍵を見つける。鍵を持ち出した。

 二本から警察が来る。上杉は長井を庇い犯人は自分だと言う。警察はみんなの動きを把握し、話しを聞く。
 いなくなった社長は、二本に帰っていた。会長が、胃ガンになり、遺書に長井家の姉妹に遺産が渡るように書き換えたことを知る。会長は社長の愛人の存在を知る。社長は、妻と義母に、遺書書き換えのこと、長井姉妹のことを手紙で教える。蘭子に二人の殺害を教唆した。蘭子は二人を殺すために元恋人佐知子の兄を利用し、殺した。
 美希子は会長に会い、遺産相続人になることを断る。上杉と結婚予定。

2025年6月25日水曜日

仮初めの魔導士は偽りの花 

仮初めの魔導士は偽りの花 望月麻衣 
  〜呪われた伯爵と深紅の城〜

 大魔導士の祖父の遺言で悪魔払いをしているティルは、美少年魔導士と評判だ。だが、彼は少女だった。魔女狩りの対象になった。
 世にも美しい城、の呪いを解くために、青年伯爵ノアを訪ねる。
 ティルは、兄と一緒に、亡くなった祖父の力も借りて東塔に掛かった呪いを解いた。

2025年6月23日月曜日

おいち不思議がたり⑥ 渦の中へ

 おいち不思議がたり⑥ 渦の中へ あさのあつこ

 前に読んでいた。単行本だった。

 2023年 7月

2025年6月17日火曜日

貸し物屋お庸謎解き帖 絵草紙と隠金

 貸し物屋お庸謎解き帖 絵草紙と隠金 平谷美樹

 十六文の貸し物 大道で越後獅子の軽業を披露する捨吉が、湊屋両国店に十六文を持って父親を借りに来る。締造にすがって思い切り泣きすっきりして帰った。後、捨吉の親方が来た。
 金を払いに来た。大事にしていた十六文を出したことを知る。何を借りたかを聞く。親方は話す。親方・辰吉は、捨吉の父だった。越後獅子の修業は辛い。実の父に虐め抜かれるのは可哀想だから、捨子だったと言い。心配する父親がいるんだと思わせてやりたかったと言った。
 庸は、捨吉にそのはなしをしてやれと話す。

 風鈴を三十 表長屋で瀬戸物屋の梶右衛門が、風鈴を三十ぐらい貸して欲しいという。夜中、何者かが入っているが、何も盗られていない。風鈴を仕掛けて捕まえようと思ったらしい。嫁と子どもは実家に行かせる。風鈴は鳴らなかった。が、何者かは入っていた。幽霊を見るまじない干し蚯蚓の灯火を用意する。見えたのは、昔、梶右衛門がタロ兵衛と名付けて可愛がった野良犬だった。中野で食事の心配なく生活したが、ここの生活が忘れられなかった。タロ兵衛がだんだん消えていった。妻子も実家で、尻尾を振る犬を目撃していた。

 絵草紙と隠金 芝居小屋の座付き作家の助をしている庄之助が、栗原桜軒の絵草紙総覧を借りに来る。本店で借りる。日の本之隠金を借りに来る。庄之助は台本を書くに当たり八王子を見たいと言い出し、庸と一緒に行く。昔話しを聞き廻り、洞窟を探し探検する。
 帰った庸は本店・清五郎に報告する。洞窟には何かがあった、自分たちが行く前にどこかに移されたと言った。清五郎についている半蔵が、村の者に話し動かしてまた戻していた。村の者は使うつもりはない。護るだけのことだと言った。庸は、欲はかいちゃあならないという話しにするつもりだ。
 庸は、清五郎が好きだという自分の気持ちに気付き、本店に行くことに戸惑っている。

 名残雪の別れ 大工の頭領を目指す庸の弟・幸太郎の家・庸の実家に化け物が出るという。
庸は話しを聞き、生まれて来れなかった庸の姉・りょうだろうと推測した。りょうはみんなを守るために家神になる訓練をしている。最後の訓練だと言っていた。現れたりょうと話し、もともとの神棚ではなく、庸の部屋だったの部屋をりょうの部屋とした部屋に新しい神棚を作った。幸太郎が、りょうの部屋が騒がしい。暴れていると言う。庸は、お供えは、塩や米でなく家族と同じ膳を供えてやれと言った。幸太郎は、おりょう姉ちゃんが、住んでいると分って安心した。と言って帰った。

2025年6月15日日曜日

老人ホテル 

 老人ホテル 原田ひ香

 テレビの特番で有名になった大家族で育ち、高校を中退、キャバ嬢として無気力に働いていた天使・エンジェルは、店で会った老女に興味を持つ。金持ちになれる方法を知っているという彼女を尾ける。彼女が暮す長期滞在ホテルの清掃員になり彼女に近づく。

 天使は光子に生きるノウハウを教えて欲しいと懇願し。人生が変わりはじめる。光子が亡くなり、あるはずの現金がなくなり、天使が取ったといわれるようになると、天使は逃げた。

 福岡で光子の教えを実践し、天使は資産ができた。結婚をし、駐在員としてシンガポールに住む彼とシンガポールでの生活を始める前に、指紋の押捺をしなければならなくなった時、彼女は指紋を押せなかった。



2025年6月13日金曜日

桜風堂夢ものがたり2 時の魔法

桜風堂夢ものがたり2 時の魔法 村山早紀 

 優しい怪異 桜風堂を継いだ月原一整は店を広げ、カフェコーナーを作ることにした。7月オープンする。桜風堂が属する銀河堂書店から助けに人が来る。一整は少女を見る。一度二度と会う度に、幼稚園児ぐらいから小学三年生位に成長する。誰かに似てると思う。声を聞くとあ、聞いたことのある声と思う。
 卯佐美苑絵は、母親・茉莉也と前日に来る。一整が苑絵に四月の魚の絵のお礼に送ったショールを見て、村おこしの為の織物工場を引き継ごうと考えた。
 苑絵が帰った日、少女は、頑張ってねお父さんと囁いた。

 秋の旅人 桜風堂元店主の孫・透。透は中学生。桜野町から中学に通う、音也と風太は仲良しだった。透のクラスに転校生が来た。その日台風が桜野町を通った。中学から帰るバスが停止になり、夜のバスで帰ることになった。転校生の少女も同じバスだった。妙音岳登山口で降りた少女・葛葉千晶は、封印された龍が蘇ると言われる物語の、蘇る龍を封印するためにやってきた。透は彼女と弟と一緒に、不思議な話しを聞きながら山の上の湖に行った。わたしのこと覚えていてねという彼女はそれ以後学校にこなかった。

 時の魔法 十月 苑絵が一人で桜野町へ来た。予定の時刻になっても現れない苑絵を心配してホテルを訪ねた一整は、苑絵が行方不明になっていることを知る。鍵の掛かっているはずの向かいの部屋にいる苑絵を見つける。一整は、あなたをひとりぼっちにさせない。ずっとそばにいると言う。苑絵が、どこにも行かないと言ったことがプロポーズであり返事になった。苑絵は戦後、この部屋で短い期間過ごした寂しい画家と会っていた。少女だった彼女に、薔薇の絵を描いた。
 十年が経った。一整と苑絵の間に梢が生まれていた。透は、東京で学生生活を送りながら、図書館や、文化のポータルになる場所を作りたいと思っている。音也は音大在学中からヴァイオリニストして世界中を旅し、桜野町に休みに帰り、エッセイストとしてベストセラーを続けて上梓している。風太はペンションを継、ネット古書店、便利屋をしている。
 苑絵は書店員を続け、合間に絵本作家として作品を発表していた。
 画家ローズが話題になる。百近くなったローズの孫がブログを書いていた。その中に日本で天使に会い、花の絵を描いてくれた。長い人生の間になくしてしまい一枚残ったのが赤い薔薇の絵だった。天使が描いた絵だと言う。薔薇の絵は苑絵が描いたものだった。


2025年6月10日火曜日

小山裕史のウォーキング革命

 小山裕史のウォーキング革命