2019年10月1日火曜日

突きの鬼一④ 岩燕

突きの鬼一④ 岩燕 鈴木英治
 逃げてきた遊女・竹を助けた一郎太は、具合の悪そうな竹を槐屋に連れて行く。元々町内の生まれだと判った竹は槐屋で働くことになった。一郎太は竹の医療費と身請け代のために、壺振り艶の紹介の旗本で開かれている賭場に行く。帰り、旗本の姫・依子と名乗る女が逃げて来たのを助け、槐屋に連れていく。
 一郎太が依子に不審を持っていることを知った槐屋徳兵衛は、依子を調べ、旗本の娘でないことを突き止める。依子に捕まる。依子は羽摺り四天王の一人朱雀だった。
 団子を買いに行き帰りが遅い竹を心配した一郎太は、竹が遊女屋に連れ戻されたのではないかと心配して遊女屋に行く。竹はいない。遊女屋で竹を連れてきた女衒が金を取って、しばらくすると遊女を連れていくという騙りの女衒ではないかと言う。女衒の似顔絵を描く。
 徳兵衛の娘・志乃も勾引かされ、一郎太の家臣・神酒藍蔵に一人で来いとお呼びがかかる。藍蔵は恋しい志乃を助けに一郎太から渡された名刀・摂津守順房を持って目赤不動へ行く。鎖鎌を使う青竜を倒し、志乃を助ける。
 一郎太は呼び出された四天王の隠れ家で、朱雀と玄武に対する。興梠弥佑が現れ、朱雀は倒され、一郎太は玄武を倒し、徳兵衛を助け出した。
 数日後、礼をしたいという竹の誘いで料亭へ行った。一郎太は毒を飲んで死んだ振りをする。竹は四天王を率いる黄龍だった。十一才で羽摺りに勾引かされ修業をさせられ黄龍となっていた。生き返った一郎太は朱雀が使っていた毒矢針を仕込んだ吹き矢を使って黄龍を殺す。女衒の似顔絵は玄武にそっくりだった。

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