2023年9月28日木曜日

風烈廻り与力・青柳剣一郎62

風烈廻り与力・青柳剣一郎62 罪滅ぼし 小杉健治

火事場で赤ん坊を助けに飛び込んだ長次

付け火をしたと思われる おまき十三才

付け火をしたと自白した長次、人殺しから付け火までした悪だった。長次を追いかけていた十手持ち又吉

長次は巡礼の母娘を殺してから罪の意識にさいなまれる。死に場所を探していた。溺れる子どもを助け火事の赤ん坊を助ける。自分が死ねば、子どもも死ぬ。だから生きていた。

長次は処刑された。

2023年9月24日日曜日

江戸は浅草〈五〉 春の捕物

江戸は浅草〈五〉 春の捕物 知野みさき 

 横恋慕  
 真一郎の多香への妻問いは宙ぶらりんとなっていた。
 菓子屋の十六七才の娘が的矢の注文にきた。娘も弓道をするらしい。許嫁に贈ると言う。相手は、弓術刈谷道場の橘清二郎18だった。養子の縁談だった。菓子屋の娘ではなく武家で父親は賄頭だった。華江は、橘の顔を見るため刈谷道場と槙原道場の仕合を見にきて真一郎を知った。橘に贈るつもりだった。
 久兵衛が梅の浮気を疑っていた。真一郎と大介が調べる。昔の馴染・哲之介と会っていた。昔、久兵衛には許嫁がいた。縁談を断れなかったため梅を囲う許しを得た。梅にも妻問いする哲之介がいたが、梅は断った。哲之介は上方に行き、祝言を挙げた久兵衛の妻・敦は亡くなった。息子・重太郎九才。久兵衛は梅を後妻に迎えようとしたが、重太郎と梅に反対され出来ないままでいる。梅は敦が亡くなる前に、久兵衛と祝言は挙げぬ。両備屋の敷居を、またぐのは久兵衛の葬儀の時だけと書いた起請文をかいていた。
 哲之介はもう最後だと江戸に来ていた。
 
 白澤と八百比丘尼
 三つ目の白い獣が出た。腹にも三つ目がある。奥山の山王座の見せ物白澤を探すことになった。心吾の亡き妻の笛を借り白澤を捕まえる。おとなしい賢い犬だった。額に一つ、腹に三つ目は入れ墨だった。心吾から話しを聞いた二人は、心吾が犬を逃がしたのだと思った。
 大介の笛作りの師匠・音正を殺して自死した雪が現れた。見つけ出した女はそっくりだった。大介は雪でないことを見破る。妹だった。三姉妹の末の娘、母も三姉妹も雪だという。祖母は不老であろうとした。生い立ちを話す。大介も師匠の死の真相を話す。雪は大介を殺そうとした。大介を庇い師匠は亡くなった。大介の母親を音正は愛した。その息子を引き取った。雪は大介に嫉妬した。
 雪は縁切り寺の上野国満徳寺に行くと言う。真一郎は心吾と白澤を逃がすことを考えた。白澤に腹巻きをし、手拭いで頬っかむりしている。真一郎たちは見送った。
 翁の行方 十年以上前から死にたいと考える金持ちを阿芙蓉で殺している者がいる。翁の面をつかったり、祈とう師になったり。岡っ引きの又平も動いている。真一郎は又平から翁の面を借りる。多香の仲間・小兵衛が現れる。老人として現れた小兵衛の本当の姿は、四十から五十の小柄なきびきびした男だった。多香の面打ちの師匠でもある面打師・青嵐だった。青嵐は、殺し屋が自分たちの仲間・権兵衛ではないかと探していた。青嵐の翁の面が権兵衛を捕まえる劣りになった。又平たちは老人の小兵衛を怪しいと探していた。
 権兵衛は真一郎の前に現れた。多香たちが捕まえた。
 多香が伊賀者と知っているのは、真一郎と久兵衛だけだった。大介と守蔵と鈴に多香が伊賀者だと知らされた。

 春の捕物
 鈴の縁談が舞い込んだ。畳屋の壱助。真一郎と大介が調べると、店、兄妹、本人、悪いところがなかった。鈴は七年前、何者かに手込めにされでから誰とも一緒になる気がないといっている。
 鈴を覗き込んだ男が現れる。鈴はあの時の男だという。匂いからだった。壱助が見ていた。真一郎と大介は昔の関わりから男を探し出しだす。金継師の幸治。彼は死んだことになっていた。幸治だと思われる男を罠に掛ける。鈴を手込めにする前に、鈴を引き取った師匠津江を殺していると思われた。多香が津江の振りで幸治の前に現れる。幸治は鈴のことは認めるが津江は事故で階段から落ちたと言う。大介は、強姦だけでは死罪にならないため殺そうとするが止められた。真一郎も弓を引くが、近之助が一瞬早く殺しに行く。真一郎は匕首を飛ばした。幸治は捕まった。別の男を殺していたことが分り死罪になった。
 鈴は話しを断った。

2023年9月20日水曜日

筋トレの負荷・刺激パーフェクト辞典

筋トレの負荷・刺激パーフェクト辞典 荒川裕志
筋トレ動き方・効かせ方
からだが目覚めるストレッチメニュー

硬い身体が驚くほどやわらかくなるストレッチ 原幸夫


 

2023年9月16日土曜日

京都船岡山アストロジー〈3〉

 京都船岡山アストロジー〈3〉 望月麻衣
 恋のハウスと檸檬色の憂鬱

 神宮寺桜子は、同級生・に告白される。高屋に相談する。
 受験生のため、作家活動をも封印している桜子は、デートして浮かれている時期ではないと、お付き合いすることを断る。

 高屋誠は、桜子の家庭教師をする。
 大学時代に、告白され付き合った城崎薫子と、船岡山珈琲店で出会う。付き合い始めすぐ高屋から別れを言った。二人に苦い思い出として残っていた。高屋が、薫子の友人の「やったね、薫子。賭に勝ったね」と話しているのを聞いたためだった。二人の誤解は溶けた。薫子は講洋社に務めている。

 柊にとって桜子は何?。どんなに愛して可愛がっても自分を恋愛対象、異性として好きになることがない存在。安心して溺愛できると言う。

 船岡山珈琲店で新メニュー・檸檬メニューが始まった。

 どうすれば、本好きの子どもになるか。本を手に取ってもらえるようになるか。読書がかっこいい趣味になるか。
 高屋は星座別に「おすすめの小説ジャンル」の特集を組むことを考えた。

2023年9月10日日曜日

おやごころ

おやごころ 畠中恵 

 たのまれごと 吉五郎に頼まれる。旗本の主が、嫡男の悪行のため家が滅ぶと愚痴る。嫡男の悪行を調べることになる。嫡男に悪行は無かった。金持ちの娘が次男と一緒に成りたがった。貧乏旗本は、嫡男を追い出し次男に後を継がせたかった。嫡男は家を出て書き役の株を買い書き役になった。

 こころのこり 三軒の江戸店の番頭が失せ物が出たと相談に来る。一件目、大阪から江戸へ嫁に来て間がない番頭の嫁が、本店から貰った祝いの簪を隠していた。江戸の生活に慣れない香に商家の嫁を紹介し、習い事でもすることを進める。
 二件目 紙問屋が旗本から預かった本を無くす。始めから本をすり替えていた。旗本は、本を譲れと言われたが譲りたくなかった。本を無くしたことにしようとした。
 三件目、売り掛け帳がなくなった。麻之助は誰かが、本店に送る飛脚の品物の中に売り掛け帳をいれた。番頭は自分から辞め、自前の店を持った。

 よめごりょう 麻之助の妻・和歌と結婚するはずだったと息巻く男・太助が現れた。麻之助が調べると、太助が結婚を申し込んだ琴が、結婚する前に三行半を頂戴と言った。太助が断ると琴は結婚を断った。結婚前に三行半を書いた男がいた。和歌に麻之助が書いた。和歌が安に見せた。安が琴に話した。太助は、麻之助を恨んだ。

 麻之助走る 和歌が解任した。麻之助は、前妻と子を、お産の時に亡くしていた。じっとしていられなくて走り廻っていた。神田祭りを派手にしようと用意している人を見付けてしまった。樽屋に伝えた。

 終わったこと 与力の娘・美衣につきまとっている男がいる。麻之助は男の正体を突き詰めてほしいと言われた。麻之助は、武家屋敷に入る泥棒を美衣がみたのではないかと思った。美衣には麻之助がいつも付いていた。みつからないため美衣を一人にし罠を張った。男は現れた腰紋入の煙草入れを引っかけていた。遠くからでも紋が見えた。

 おやごころ 子どもが産まれた。宗吾と名付けられた。
 縫箔屋の主夫婦は、妹を可愛がり、なんでもいうことを聞いた。姉・秋の許嫁を、妹・春が自分の婿にすると言った。秋は身を引き、妹が結婚し店を継ぐことになった。親戚になる大奥を引き、近所に暮す美代が、秋に大工との縁談を持ってきた。二親が、妹に泣きつかれ、姉を元の縁談に戻し、妹を大工に嫁がせると言う。男二人が縁談から下りた。
 麻之助は、美代に、茶道、華道、琴、武家奉公の心得など教えて暮さないかと提案する。秋を引き取りまず秋に教える。麻之助は美代を前へ踏み出させようとした。美代は明日を語っていた。

2023年9月7日木曜日

江戸の探偵

 江戸の探偵 鈴木英治

 石見国加瀬津の普請方同心、永見功兵衛は、新しく養子に来、城主となった将軍・家斉の息子・斉晴に見いだされ小姓になった。

 馬で海岸に行き、人身売買の現場を見、家老・河田内膳を攻めるが、河田がやっていることだった。
 その夜、斉晴は座敷牢に閉じこめられる。
 功兵衛は斉晴のために江戸へ出る。

2023年9月5日火曜日

大河の剣(七〉 

 大河の剣(七〉 稲葉稔

 大河は自分の道場を持つ。京に行き、死んでゆく。
 上野に行くが生き残った。
 明治5年 1872年 大河37才、道三郎に宗家を継いでもらえぬかと打診されるが断る。道三郎は38才で亡くなる。大河も明治7年亡くなる。


2023年9月3日日曜日

柳橋の桜(一)猪牙の娘

柳橋の桜(一)猪牙の娘 佐伯泰英 

 寛政三年 1791年 初夏
 桜子3才、母がいなくなった。
 7才 竹棹を手に父親の船頭の手伝いをする。友達は琴ちゃん。
 12才の桜子は、大河内の隠居から棒術を習う。旗本二百七十石香取流棒術
 16才 大晦日、新造の屋根船の棹さしをする。
 17才 正月三日 大河内の孫・小龍太と琴女と、研ぎと鑑定の息子・相良文吉を乗せて猪牙の船頭をする。火事の遭遇する。行いの悪い息子が、付け火をし、家宝の家康拝領の短刀を盗んだと思われたが、四人の探索の結果、養子の父親が、家宝を持ち出し屋敷に火を付けていたことを探り出した。父親は本所に別の屋敷を持っていた。
  四人で父親の悪を暴き拝領刀を偽物だったということにして、短刀は城の刀蔵に収まった。