おやごころ 畠中恵
たのまれごと 吉五郎に頼まれる。旗本の主が、嫡男の悪行のため家が滅ぶと愚痴る。嫡男の悪行を調べることになる。嫡男に悪行は無かった。金持ちの娘が次男と一緒に成りたがった。貧乏旗本は、嫡男を追い出し次男に後を継がせたかった。嫡男は家を出て書き役の株を買い書き役になった。
こころのこり 三軒の江戸店の番頭が失せ物が出たと相談に来る。一件目、大阪から江戸へ嫁に来て間がない番頭の嫁が、本店から貰った祝いの簪を隠していた。江戸の生活に慣れない香に商家の嫁を紹介し、習い事でもすることを進める。
二件目 紙問屋が旗本から預かった本を無くす。始めから本をすり替えていた。旗本は、本を譲れと言われたが譲りたくなかった。本を無くしたことにしようとした。
三件目、売り掛け帳がなくなった。麻之助は誰かが、本店に送る飛脚の品物の中に売り掛け帳をいれた。番頭は自分から辞め、自前の店を持った。
よめごりょう 麻之助の妻・和歌と結婚するはずだったと息巻く男・太助が現れた。麻之助が調べると、太助が結婚を申し込んだ琴が、結婚する前に三行半を頂戴と言った。太助が断ると琴は結婚を断った。結婚前に三行半を書いた男がいた。和歌に麻之助が書いた。和歌が安に見せた。安が琴に話した。太助は、麻之助を恨んだ。
麻之助走る 和歌が解任した。麻之助は、前妻と子を、お産の時に亡くしていた。じっとしていられなくて走り廻っていた。神田祭りを派手にしようと用意している人を見付けてしまった。樽屋に伝えた。
終わったこと 与力の娘・美衣につきまとっている男がいる。麻之助は男の正体を突き詰めてほしいと言われた。麻之助は、武家屋敷に入る泥棒を美衣がみたのではないかと思った。美衣には麻之助がいつも付いていた。みつからないため美衣を一人にし罠を張った。男は現れた腰紋入の煙草入れを引っかけていた。遠くからでも紋が見えた。
おやごころ 子どもが産まれた。宗吾と名付けられた。
縫箔屋の主夫婦は、妹を可愛がり、なんでもいうことを聞いた。姉・秋の許嫁を、妹・春が自分の婿にすると言った。秋は身を引き、妹が結婚し店を継ぐことになった。親戚になる大奥を引き、近所に暮す美代が、秋に大工との縁談を持ってきた。二親が、妹に泣きつかれ、姉を元の縁談に戻し、妹を大工に嫁がせると言う。男二人が縁談から下りた。
麻之助は、美代に、茶道、華道、琴、武家奉公の心得など教えて暮さないかと提案する。秋を引き取りまず秋に教える。麻之助は美代を前へ踏み出させようとした。美代は明日を語っていた。
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