2026年5月12日火曜日

志記1 遠い夜明け 

志記1 遠い夜明け 高田郁

 文化元年 1804年 如月。晴明の日に二人の女児が産声を上げる。
 ひとりは、蔵源美津。蔵源家は、黒兼藩で代々藩医を務める家系で、祖父の教随は秘密裏に腑分けを行い、父の啓明は藩医学校「青雲館」を担う立場であった。
 今ひとりは高越暁。備前刀を手掛ける刀鍛冶の一族で、祖母の高越剡 は、女忠光の異名を取っていた。
 美津は医学、暁は鍛刀を志す。
 美津と暁が十九の初夏、江戸で会う。

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