2024年3月29日金曜日

栄次郎江戸暦30 闇夜の烏 

 栄次郎江戸暦30 闇夜の烏 小杉健治

 矢内栄次郎は、南町筆頭与力・崎田孫兵衛から相談を受けた。商家から二千両以上を盗んだ盗賊の頭が捕まり、手下の闇夜の烏と名乗る者から、三日以内に頭を解き放たなければ、どこかで人が死ぬという脅迫状が届き、すでに一人殺されたという。同心・蕪木真一郎に協力し犠牲者が出ないようにして欲しいと言われる。

 栄次郎は解き放つ気がない奉行所と闇夜の烏の繋ぎの手紙を見張る。また一人死ぬ。三人が殺された。
 頭を捕まえた時、手下を二人逃がしていた。その二人が闇夜の烏だと思われた。盗んだ金の在りかが知りたいのだろうと。一千両の要求があった。が手を付けられず、その後連絡がなくなった。

 栄次郎は、新八と調べ始める。栄次郎と新八が襲われた。
 栄次郎は火盗改めにもはなしを聞き、捕まっている女囚にもはなしを聞く。初めて栄次郎は大御所の子ということを利用した。
 始めに殺された正蔵は、鏑木が妾にしている園の亭主だった。二人目三人目に殺されたのは、逃げた盗賊だった。鏑木は盗賊の隠し金も自分の物にしていた。栄次郎が鏑木に突きつけると夜、自分と共に動いた岡っ引きを殺そうとした。栄次郎は鏑木に素直にしゃべるように諭す。

 若菜から呼び出しがあった。心が弾んでいた。

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