医療捜査官一柳清香③ 塩の契約 六道慧
「・・・しん、おう・・・まる、盗まれた、んです」監禁を伺わせる電話が真夜中に行動科学課にかかってきた。同日、男の遺体が雑居ビルで見つかった。電話と関係があるのか?
行動科学課四名。課長・細川雄司、美人検屍官・一柳清香、ジオラマで現場を再現する3D捜査官・浦島孝太郎巡査長、本間優美、この事件の助っ人・音階捜査官・日高利久が、事件を追う。
雑居ビルで亡くなっていたのは、喫茶店の雇われマスター・有賀由宇。持ち主のオーナー・近藤保夫妻に気に入られ喫茶店を継ぎ、遺産を残される約束もあった。半グレグループを抜けたい有賀は、リーダーの高野哲人に訴えるが、事実上のリーダー、優秀なリーダーに抜けられては困る高野は有賀の交際相手・鹿内光里を勾引かし監禁した。監禁していた者の中の有賀に好意を持つ者によって電話を渡され、電話ができた。有賀は近藤夫妻の遺産を狙う高野に命令され、近藤夫妻を殺し硫酸で溶かした。そして高野夫妻は近藤夫妻になりすました。近藤夫妻が残した物は頼子夫人の胆石だけだった。なりすましを認めた高野は事件の関与を否定し、近藤夫妻に頼まれたなりすましだと主張する。
喫茶店の恐竜のフィギュアのお尻からマイクロチップが見付かり、恐竜のうんこの化石のレプリカ・コプトライトの中からスマホが見付かった。有賀の遺書だった。恩人の近藤夫妻を殺し生きている資格がないと思い自死していた。父親と後輩に生命保険を残し、後輩に更生してほしいと書き残した。
半グレグループの元締め高野は逮捕された。
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