九代目長兵衛口入稼業〈二〉 御金蔵破り 小杉健治
人材派遣「幡随院」の庭に忍び込む者がいた。
護岸工事を巡り商売敵の川辰屋が普請奉行と癒着の噂が流れる。同業の初音屋の川辰屋と普請奉行の癒着の証拠があるという話に乗せられ、偽証拠を作った疑いで長兵衛が追われることになった。このままだと幡随院が闕所になるという。
長兵衛は、幡随院の庭に何か訳があることに気付く。
十五年前、幡随院の庭がまだ隣の敷地だったころに古井戸に御金蔵破りの金五千両が隠された。気付いた長兵衛は掘り出し、普請奉行の屋敷に出向く。川辰屋は普請奉行に殺された。隠し金のことを知った普請奉行が、手に入れるために川辰屋と計ったことだった。
普請奉行は役を解かれ小普請入りになった。川辰屋は息子が後を継いだ。
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