隅田川御用日記 雁もどる 藤原緋沙子
隅田川御用帳を継ぐ。五年後
五年目の秋 縁切り寺「慶光寺」の御用宿「橘屋」に浪人の妻・工藤美帆が駆け込んで来た。美帆の夫が悪いことをしているようだという。美帆の夫・鹿之助は、藩の上層部の出世争いに巻き込まれ浪々の身になっていた。鹿之助を利用した中老は鹿之助を抹殺しようとしている。鹿之助の証言で中老は切腹、鹿之助は藩に帰ることになった。美帆も付いていくことになった。
雁もどる 八年前に橘屋の仲立ちで離縁した親子が、今不幸な状態にあると聞いた登勢は、会いに行く。母娘の心は繋がりかけたが、父親は十両盗んだ疑いで捕まっていた。本当に拾った十両を使い込んだのは岡っ引き崩れの多岐蔵だった。十四郎は証明し父親も戻る。
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