「南星屋」シリーズ③ うさぎ玉ほろほろ 西條奈加
饅頭くらべ 南星屋は、雲平が入って順調だ。
鹿藏がいろんな大名行列に従って行った先でお菓子のいろんな情報を送ると言った。
鹿藏が夜中、逃げろと言ってきた。火事が起き、あいつらまさか・・・と言い、手紙をおいて姿を消した。牛込の弟・五郎が住職をしている是現寺に逃げた。
火事は麹町を焼いた。南星屋は残っていた。
母子草 白粉屋・香仙堂の君の結婚が早まった。火事で焼け建築中の中にお雛さまを飾って最後のひな祭りをする。崎は自分を早く嫁がせ、母親は新しく入った八つも年下の男と一緒になると言う話を聞き怒っていた。母親は、夫が亡くなり苦しくなった店を、一緒に頑張ってくれたのは新しく入った手代だけだった。
肉桂餅 治兵衛が君に見合い話があったことを話した。肉桂餅が売りの「唐木堂」の長男か次男との話だった。兄弟どちらを主人にするかでもめた。長男は算盤にたけ次男は職人だった。みんな長男が継ぐものと思っていたが、父親は唐木堂の主人は、職人でないとと父親が言い始めた。話は白紙に戻った。
君は、おいまちゃんと唐木堂へ行った。次男が南星屋に来た。昔の南星屋の思い出を話した。
長男は自分の希望の廻船問屋で働くことが決まった。
初恋饅頭 五郎の寺に修業に入った時に出会った美緒さんの話を聞く。ひもじい思いの自分に本当にひもじかった美緒が分けてくれたせんべいの話し。今、美緒は大名の奥仕えをしていた。
うさぎ玉ほろほろ かやという子どもが、永に三行半を書いてくれと言ってきた。若い男を好きになる母親が修蔵といい仲になった。修蔵は永に未練があるようで、かやは父親になって欲しくて別れてくれと言ってきた。修蔵が浮気をして永は別れた。時々通っていた永だったが、この頃は行っていない。修蔵にも見合い話があるという。
見合いはどうなったか見に行った君。かやと修蔵は手をつないで歩いていた。かやに言われて見合いを止めていた。
石衣 全く現れない鹿藏。鹿藏の妹と名乗る女が来る。手紙を取りにきた。渡さなかった。治兵衛たちは鹿藏を探すことにした。一年前に死んだ妹。妹の死にけりをつけようとしていた。治兵衛は、今考えてるお菓子の名を石衣にした。
願い笹 治兵衛の実家・岡本家から呼び出しがあった。鹿藏は木暮周馬、小人目付けだった。鹿藏の妹は商家に嫁いでいた。中間と仲よくなり店に引き入れた。盗賊だった。自分を責め自殺していた。中間は柘植の妻吉。おいまに柘植の櫛を持って来た。同じ櫛を違うひとにあげるのを見た君はいまに付き合うことを止めた。妻吉は君を憎んだ。播磨屋の次に君の家に押し掛ける算段を聞いた鹿藏は治兵衛に逃げるように言いにきたのだった。
七月、南星屋に押し込んだ盗賊が捕縛された。鹿藏が盗賊一味に入り込み動きを探り妻吉のお君憎しの気持ちと行きがけの駄賃に南星屋を襲った。
鹿藏はお役を解かれた。お君の情報を持って平戸の河路金吾のところに行った。
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