2024年10月17日木曜日

辻番奮闘記六 離任

 辻番奮闘記六 離任 上田秀人

 平戸藩士斎弦丿丞は、江戸の辻番として将軍家光への襲撃を阻止するなどの功を挙げ出世。だが、同僚の反感を買い国許へ帰された。長崎の警護にあたり島原乱後に増えた牢人らを取り締まる辻番となる。
 江戸では家光と老中・松平伊豆守が、目障りな大老・土井大炊頭の排除を画策し始めていた。伊豆守は、平戸藩主が起こした密貿易事件に目を付け、有能な弦丿丞を使おうと平戸藩主に頼む。
 長崎奉行・馬場三郎左衛門との関係と、辻番に付いたばかりのことで弦丿丞は困るが、二度の督促で弦丿丞は、長崎を出立した。
 江戸から国許に戻ったと妻・津根と生まれたばかりの子供にも一目しか会えず江戸行きの船に乗せられた。

0 件のコメント:

コメントを投稿