2024年7月6日土曜日

鎌倉署・小笠原亜澄の事件簿② 由比ヶ浜協奏曲

 鎌倉署・小笠原亜澄の事件簿② 由比ヶ浜協奏曲 鳴神響一

 七月下旬の土曜日、鎌倉海浜芸術ホールで、新日本管弦楽団の演奏会中に、第一バイオリンのコンサートマスター・三浦の頭上に鉄球が落下し死亡する事件が起こった。超小型ロボットアームが取り付けられスマホで捜査されたものだった。

 鎌倉署刑事課強行犯係の巡査部長・小笠原亜澄と神奈川県警捜査一課・吉川元哉巡査長は組み、鑑取りに回った。

 指揮者・里見は、36年前、チェコ響のバイオリンで駄目だしされ解任され失業し一年も経たないうちに病没した三浦倫安の12才の遺児のために多額の経済援助をした。遺児は楽団のコンマスになった。今回亡くなった三浦倫人だった。
 里見は、難聴だった。12年隠していた。
 里見が、楽団の事務局長の石川が、楽団の経費の着服をしていることを知った。石川に自首を進めた。
 三浦は、四か月前、父親の解任のきっかけが里見だという話を知り、敬愛が憎しみに変わったと、ピアノの椎名は言った。

 石川は、ライトの台にアームを取り付けケトルベルを付けたことを認めた。経費の着服を知られた里見を殺すために。スイッチを入れて亡くなったのは三浦だったので驚いた。三浦は殺していないと言う。石川は逮捕された。
 アラームが解除されたことに不信をもっている小笠原は、三浦を殺した犯人と思っている人に罠を仕掛けた。同じように上から物を落とした。ケトルベルとそっくりな素材が柔らかいもので出来ていた。椎名は自分がやったと自供した。石川が仕掛けるのを見た。敬愛する里見を憎むようになった三浦を殺そうと思ったと言った。それを聞いた里見の娘は、里見の難聴のことを暴露しようとした三浦を殺したのだと言った。里見の推薦で賞がとれる寸前だったから。

 

2024年7月1日月曜日

女系図でみる日本争乱史

女系図でみる日本争乱史 大塚ひかり

 みんな身内の争いだった。母親は誰か。に注目した女系図。丹念に読み解けば日本史のややこしい部分がクリアに見える。

 何故、中大兄皇子は長い間天皇に即位しなかったか。

 応仁の乱の本当の原因は何か。

 慶喜は何故戦わず降伏したか。彼は公家だった。 

2024年6月25日火曜日

吉屋信子全集9 女人平家(全)

 吉屋信子全集9 女人平家(全) 吉屋信子

滋子・(時子異母妹)後白河上皇 憲仁親王
郁子・(時子異母妹・宗盛の室)
 
昌子、盛子、徳子、寛子、典子、佑子(冷泉家)、

大江広元、三善康信
藤原信隆、信清、殖子、

 

2024年6月10日月曜日

浮世絵宗次日月抄上 蒼瞳の騎士

 浮世絵宗次日月抄上 蒼瞳の騎士 門田泰明

 命を賭した決闘で鉄砲玉を打ち込まれた宗次は、西洋人女性医師・アリシアに救われた。
その間に「井華塾」が爆発炎上、妻・美雪や菊乃らが犠牲になった。悲嘆する宗次が塾跡へ行く途中、覆面侍に襲われる。アリシアはサーベルで次々と刺客を倒す。

 宗次が襲った者の正体を探る中、アリシアが拉致された。宗次は東海道を下る。

 美雪の父・西條山城守と大目付彦坂壱岐守は、井華塾を爆破した者を見たと言う者に会いに行く。彼は殺されていた。二人は銃で狙われる。壱岐守は撃たれ、山城守は対戦するが巨漢の男に逃げられる。

2024年6月8日土曜日

風烈廻り与力・青柳剣一郎 妖刀

風烈廻り与力・青柳剣一郎 妖刀 小杉健治 

 腕の立つ武士ばかりを狙う辻斬りが出た。亡骸の状態から妖刀雲斬丸だと考えられた。ある旗本からから盗まれ密かに探索を命じられていた。

 盗んだ者、盗ませた者、使っている者、順に判って来た時、盗ませた商家の主がと店者が殺される。
 辻斬りに息子を殺された安本が、復讐しようとしている。安本は青柳の若い頃の道場仲間だった。安本は刀を持つ御家人を殺した。剣一郎は、辻斬りに殺されたように見せ、殺したのは父親安本だ。犯人を殺してしまえば判らないと考えたと思った。盗み出した者を調べ聞き出す。安本にぶつける。安本は、青柳が見逃してくれるものと思い込んでいた。それによって、清廉潔白の青柳に染みを付けられると思っていた。剣一郎は見逃さなかった。剣一郎は刀を抜かなかったが、安本も剣一郎を斬れなかった。安本家は廃絶になる。
 養子になった善一郎は、言い様がないほどの悪だった。そんな息子に安本家を渡せないと考えた行いだった。

2024年6月6日木曜日

あきない世傳金と銀特別巻下 幾世の鈴

あきない世傳金と銀特別巻下 幾世の鈴 高田郁

暖簾 明和九年 1772年 
 桔梗屋の番頭から五鈴屋高島店の支配人になり、今は五鈴屋八代目徳兵衛となって十八年になる周助。九代目を考える時期になった。 周助は、元桔梗屋の旦さん95才を看ている。
 六代目の智蔵の息子が、紙屋伊吹屋の息子・貫太として生きていることが判った。紙屋三つ峰で手代をしている。五鈴屋縁の者だけが持つ小風呂敷を持つ貫太だか、伊吹屋を継ぐ、自分の父親は伊吹屋文伍だという貫太。周助は、九代目は賢輔にと思うが、賢輔は、幸と一緒になると言ってきた。周助は、九代目に譲ったあと、桔梗屋の暖簾を揚げ、太物商いをしようと思っている。

 菊日和 行人坂の大火で、「菊栄」も五鈴屋江戸店も、惣次こと保晴の井筒屋も蔵だけを残して被災した。菊栄も井筒屋も再建した。蔵の中の物を売って売り上げた。菊栄は、惣次から助言を受けている。今の惣次には情があった。菊栄はまた新しい物を考え出す。五鈴屋も協力し、売り出す。
 五鈴屋の再建をせず、御救小屋の施しをする五鈴屋に、隣の商家から値引きされた土地を提供された。店は大きく再建された。
 幸と賢輔は大阪へ旅立った。菊栄の実家・大阪の紅屋が潰れた。

 行合の空 播磨の国、赤穂郡の東端、揖西との堺に、結と忠兵衛と、桂・姉・十、と茜・妹・七が、旅籠「千種屋」を営んでいた。忠兵衛が重追放になって十年。子宝に恵まれたため生き抜いた。忠兵衛は病気から立ち直った時、執着を手放していた。結は、姉・幸にそっくりな桂を見ながら姉への嫉妬や憎しみに捕らわれ続ける。
 桂は泊まり客にお守りを作る。桔梗屋の白地に藍の浴衣地の話が聞こえてくる。結は唯一の財産・型染の枠を持ち出し見せる。仲買人は一笑に。やってきた忠兵衛は、貶めた限りは制裁をと昔の顔を覗かせる。商いの息の根を止めることなぞ、案外、造作ないことだと言った。
 茜と桂が麻疹に掛かった。生き長らえるのは難しいと言われる桂。桂と茜を、自分に照らし合わせて考える。桂は助かった。結は姉さん幸せでと願う。

 幾世の鈴 天明五年 1785年
 三兄弟に嫁いだことを意に介さず幸を慈しむ賢輔。九代目徳兵衛。 開店から百年。
 御上からの御用金の話は無くなった。しかし、賢輔は、尼崎藩に五百両を貸し付けることにした。手代や番頭が集まった時、何故出すのかという話になった。一人が、色々な縁が結ばれ商いは成り立つ。人さんに手貸せる時は貸して、借りる時は借りる。「万里一空」と言った。
 背負い売りをしている者が、伊勢に行く賢輔と幸に、播磨で手に入れた泊まり客のために作られたお守りを出した。良く守ってくれると噂で泊まり客が絶えないと言う。ひとつ鈴がついた可愛いお守りだった。
 伊勢での旅で、賢輔は百年後の店のために百年の店の来し方を書き残そうと話す。
「商い世傳」
 

2024年6月4日火曜日

神田職人えにし譚 相槌

 神田職人えにし譚 相槌 知野みさき

 雪の果て 仕立屋の参太郎の妹の守り袋を作った。妹・朔が無くした守り袋を一緒に探した。岡っ引きに拾われ朔の手元に戻った。咲は、昔妹・雪のお守りのことを思い出した。咲は熱を出し倒れた。やってきた修次に寝床に運ばれたようだが咲の記憶にはない。修次を父親と勘違いし、夢の中で父親の亡くなってからのことを話す。
 咲の熱のために雪の祝言は日延べになった。雪は大工・小太郎と一緒になる。祝言は、小太郎の兄・源太郎と一緒にする。源太郎は大工。祝言と同時に独立する。

  友誼 咲はしろとましろを友達と紹介する。しろとましろは、人と人の縁を結ぶのが仕事か。知り合った駕籠かき、典馬を紹介して欲しいと歳永が亥太郎を連れてくる。亥太郎は、典馬の父親・典正の友達だった。昔の恩を返すという。典馬は、新しい仕事を始めるので借りることにした。
 咲は昔馴染み、素と駿と合った。素とは、話があった。駿は、気楽な生活をしていて、人の噂話をし廻っていた。

 相槌 咲は典馬を通じて壱と出合う。壱は寺子屋の師匠、吉原の師匠もしている。咲は、修次と一緒に吉原の秋海の小物を作ることになっていた。壱は、読み書きは勿論、算盤、詩歌、将棋、囲碁、算術、本草学を教える。
 咲は修業先の親方の頼みで仕事場に通い、「小鍛冶」の童子の能装束の縫箔をすることになった。意匠も自分で考える。しろとましろは、小鍛冶の話を修次にする。意匠も咲のですることになり最後までやり遂げた。啓吾の嫁・千紗は、咲の駕籠かきやら錺師やらとの付き合いをみだりがましい仲と吹聴する駿に、下品な世間話は、店やおかみさんの評判を貶めやしませんかと言ったと伝えた。
 壱と一緒に吉原へ行った咲は、秋海に会った。秋海のはなしを聞き、秋海の簪を頼んでいる杏輔にはなす。秋海には身請けの話があった。杏輔は身請けすることにした。簪の注文を櫛に変え、秋海堂のまま櫛と櫛入れを作ることになった。二人でどんどん話が進む。杏輔は、秋海を身請けし、祝言を挙げた。