てんげんつう 畠中恵
てんぐさらい 長崎屋の若旦那・一太郎の許嫁・りんがいなくなった。りんの養家・中屋の誰もがいなくなった。りんは実家・にいた。中屋の後妻によって後妻の実家の医家の借金のため、家具一切を取られていた。後妻は息子・初吉を置いて離縁されそうだ。仁吉に恋する天狗姫・花風は仁吉と結婚するために二百年前に散らばった薬を探し出すという試合を挑んできた。若旦那は薬師如来に薬を分けてもらい、花風のインチキを暴く。
たたりづき 母親・仙狐が岩屋に入れられたのは若旦那の祖母・ぎんの所為だと考えた仙太狐は、若旦那の知りあいに祟ったと言う。知りあいを辿った先は、真正寺の僧・東山だった。孤児だった東山が仏具屋山川屋の先代の息子だという当代が、東山に店を継いでもらいたいという。山川屋の親戚に命を狙われる東山を守り、殺そうとする者を捕まえる。山川屋は親戚に店を売り、真正寺に寄付をし、自分も西山と名乗り僧になった。
恋の闇 仲人の内儀が山姥だ。という騒ぎの中、仲の悪い札差の娘と息子が、結ばれた。山姥は姿を消した。
てんげんつう 未来がわかる力を三太から譲られた若者が、長崎屋の若旦那が元に戻してくれるとやってくる。一郎太は寛朝の力を借り、てんげんつうの目から光る物を取り出し広目天のところに届けてもらう。若者は河童の店で、河童と人との橋渡しをし、人相手の仕事をすることになった。
くりかえし 桜の木に毛虫がいっぱい繁殖した。一太郎は植木屋を調べる。植木屋の新種開発が根本に合った。不合理を突いた一郎太によって、職人の待遇が変り毛虫退治がなされた。
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