萬福寺の普茶料理 黄檗山萬福寺・監修 調理黄檗山萬福寺典座
隠元禅師が伝えた中国風精進料理を家庭で味わう
また会いたくなる京の桜 写真・水野克比古
京都を愉しむ
五木寛之の百寺巡礼 第九巻京都Ⅱ ガイド版
京都半日とっておきの散歩道
四季折々の物語を訪ねて 若村亮+らくたび
京の町家小路散歩
通り名唄に誘われて歩く京の路
京都の観光客が少ないということで、四月二日三日と京都に行こうと計画した。萬福寺の普茶料理を予約した。宇治の平等院と伏見稲荷か東福寺。二日目はトロッコ電車の予約をした。亀岡へ、保津川下りの船で嵐山へ、桂離宮か石清水八幡宮とか、高台寺に行ったことがないとか。住んでた二条城あたりをぶらつくかとか考えたが、駄目になった。四十年前ぐらいの観光客の人数と考えていたが、新型コロナウィルスのために不要不急の出歩きを止められた。頭の中での京都旅行になってしまった。料理本を見る。食べたかった。息子がホテルの予約もしてくれたのに・・・・。
2020年3月25日水曜日
新・居眠り磐音 初午祝言
新・居眠り磐音 初午祝言 佐伯泰英
初午祝言 安永九年 1780年
坂崎磐音 こん 空也が紀州高野山の隠れ里にいる頃、品川柳次郎と有の祝言が行われた。
幻の夏 深川唐傘長屋に住むそめは、母親の出産時、初めて母の実家に行った。祝福されない婚姻であった母親は針の莚だった。妹が生まれ深川に帰る。平井浜の夏はないものだったと母親に言われる。そめは網元の婆様に絵を描くことを教わる。
不思議井戸 笹塚孫一の父は公平無私・謹厳実直な与力だった。見習い与力の孫一17才の時、父親中右衛門が牢の中で自殺した。南町奉行・井筒伊豆守重里は長崎奉行に付くために商家から金集めをした。邪魔の中右衛門を内与力筆頭の井筒の家臣が殺した。孫一は与力を続けるためには五十両を要求する内与力筆頭を殺し、海に繋がる慶光院の井戸に落とした。
用心棒と娘掏摸 向田源兵衛が殴られやになるきっかけ。熱海で江戸の掏摸の親子を実父旗本日比野から守る。
半日弟子 刀研ぎ師・鵜飼百助の弟子になって刀を届ける。悪党旗本火消し役石室飛騨守に刀を届ける。明らかになった悪行とともに村正所持を速水左近に伝える。
初午祝言 安永九年 1780年
坂崎磐音 こん 空也が紀州高野山の隠れ里にいる頃、品川柳次郎と有の祝言が行われた。
幻の夏 深川唐傘長屋に住むそめは、母親の出産時、初めて母の実家に行った。祝福されない婚姻であった母親は針の莚だった。妹が生まれ深川に帰る。平井浜の夏はないものだったと母親に言われる。そめは網元の婆様に絵を描くことを教わる。
不思議井戸 笹塚孫一の父は公平無私・謹厳実直な与力だった。見習い与力の孫一17才の時、父親中右衛門が牢の中で自殺した。南町奉行・井筒伊豆守重里は長崎奉行に付くために商家から金集めをした。邪魔の中右衛門を内与力筆頭の井筒の家臣が殺した。孫一は与力を続けるためには五十両を要求する内与力筆頭を殺し、海に繋がる慶光院の井戸に落とした。
用心棒と娘掏摸 向田源兵衛が殴られやになるきっかけ。熱海で江戸の掏摸の親子を実父旗本日比野から守る。
半日弟子 刀研ぎ師・鵜飼百助の弟子になって刀を届ける。悪党旗本火消し役石室飛騨守に刀を届ける。明らかになった悪行とともに村正所持を速水左近に伝える。
2020年3月24日火曜日
楡の墓
楡の墓 浮穴ミミ
楡の墓 さとほろの開拓。明治に変わる。兵部省出張所石狩国開墾掛になった大友亀太郎。四里の水路を引き枝別れして整然と区割りした敷地のすみずみまで水が行き渡り三十年先を見て農地を開墾し、人を育ててきた。中心部に本部建設するという。開拓使と大友の開墾計画とは相容れない。大友は北海道を去った。
雪女郎 開拓判官・島義勇。旧佐賀藩士。明治二年十一月。札幌入り。急ぎすぎた。冬に本府をたてようとする。大友の言う本府の場所の再考も駄目、大友の意見は聞き入れない。大友は去った。明治三年二月、独断専行し、財政の窮乏をもたらしたかどで、罷免された。
明治五年秋田県の県令になる。八郎潟の開港、土木工事、県庁舎移転、医院洋学校の充実・・・予算を中央政府に要求し、走りすぎて、県令を免官となる。鎮撫のために佐賀に行き、戦闘に巻き込まれた。佐賀裁判で斬首を言い渡される。
貸し女房始末 役所に永住を願えば家作料百円が貸し付けられる。金を借りるには女房がいる。ふきは貞吉に言われて何度も貸し女房になった。その時知り合った役人・岡部に見込まれ、役所を辞めた岡部が始める女郎屋の女将になる。島の後の岩村通俊半官は、区画整理に邪魔な草葺き小屋を一掃するために御用火事を起こし焼き払った。薄野に集められた。岩村半官は職を解かれ北海道を去った。
湯壷にて 開拓大判官・松本十郎。根室開拓判官を堅実な方策で治めた。札幌判官になる。樺太から引き上げてきたアイヌの人たちの住む場所、宗谷あたりに決まっていたものを開拓使は石狩の対雁に移住させようとした。役人が無理やり銃器で追い立て強制移住させたことを知った後、松本判官が職を辞した。
七月のトリリウム 開拓使御用船・玄武丸で開拓長官・黒田清隆とマサチューセッツ農科大学長ウィリアム・スミス・クラークとウィリアム・ホイーラー25才、デビット・ピアース・ペンハロー22才が札幌にやってきた。人格教育のために聖書をつかうことを許可した。
楡の墓 さとほろの開拓。明治に変わる。兵部省出張所石狩国開墾掛になった大友亀太郎。四里の水路を引き枝別れして整然と区割りした敷地のすみずみまで水が行き渡り三十年先を見て農地を開墾し、人を育ててきた。中心部に本部建設するという。開拓使と大友の開墾計画とは相容れない。大友は北海道を去った。
雪女郎 開拓判官・島義勇。旧佐賀藩士。明治二年十一月。札幌入り。急ぎすぎた。冬に本府をたてようとする。大友の言う本府の場所の再考も駄目、大友の意見は聞き入れない。大友は去った。明治三年二月、独断専行し、財政の窮乏をもたらしたかどで、罷免された。
明治五年秋田県の県令になる。八郎潟の開港、土木工事、県庁舎移転、医院洋学校の充実・・・予算を中央政府に要求し、走りすぎて、県令を免官となる。鎮撫のために佐賀に行き、戦闘に巻き込まれた。佐賀裁判で斬首を言い渡される。
貸し女房始末 役所に永住を願えば家作料百円が貸し付けられる。金を借りるには女房がいる。ふきは貞吉に言われて何度も貸し女房になった。その時知り合った役人・岡部に見込まれ、役所を辞めた岡部が始める女郎屋の女将になる。島の後の岩村通俊半官は、区画整理に邪魔な草葺き小屋を一掃するために御用火事を起こし焼き払った。薄野に集められた。岩村半官は職を解かれ北海道を去った。
湯壷にて 開拓大判官・松本十郎。根室開拓判官を堅実な方策で治めた。札幌判官になる。樺太から引き上げてきたアイヌの人たちの住む場所、宗谷あたりに決まっていたものを開拓使は石狩の対雁に移住させようとした。役人が無理やり銃器で追い立て強制移住させたことを知った後、松本判官が職を辞した。
七月のトリリウム 開拓使御用船・玄武丸で開拓長官・黒田清隆とマサチューセッツ農科大学長ウィリアム・スミス・クラークとウィリアム・ホイーラー25才、デビット・ピアース・ペンハロー22才が札幌にやってきた。人格教育のために聖書をつかうことを許可した。
2020年3月21日土曜日
2020年3月19日木曜日
2020年3月17日火曜日
2020年3月15日日曜日
切り絵図屋清七 冬の虹
切り絵図屋清七 冬の虹 藤原緋沙子
同業者・近江屋が紀の字屋の職人の引き抜きをする。近江屋は詐欺のような手口で店や屋敷の乗っ取りをしていた。主人の愛人で陰の仕事のことを知っている女を殺す。犯人を紀の字屋の絵師・与一郎に仕立てる。牢に入った与一郎をみんなで助ける。
近江屋の主人は昔、紀の字屋の主人籐兵衛が御徒目付けの組頭だったころ、詐欺に加担していたことが分かり追放した男だった。近江屋徳兵衛、番頭、手代等が捕まった。
籐兵衛は亡くなった。清七はゆりと一緒になって紀の字屋を継いだ。
同業者・近江屋が紀の字屋の職人の引き抜きをする。近江屋は詐欺のような手口で店や屋敷の乗っ取りをしていた。主人の愛人で陰の仕事のことを知っている女を殺す。犯人を紀の字屋の絵師・与一郎に仕立てる。牢に入った与一郎をみんなで助ける。
近江屋の主人は昔、紀の字屋の主人籐兵衛が御徒目付けの組頭だったころ、詐欺に加担していたことが分かり追放した男だった。近江屋徳兵衛、番頭、手代等が捕まった。
籐兵衛は亡くなった。清七はゆりと一緒になって紀の字屋を継いだ。
2020年3月11日水曜日
大江戸科学捜査八丁堀のおゆう⑥
大江戸科学捜査八丁堀のおゆう⑥ 北からの黒舟 山本巧次
ロシアの船員・ステパノフは日本・鉾田に漂着し捕まる。逃がされ江戸市中を逃げるが、ゆうたちに捕まる。世話係になったゆうは現在科学を使いこなす宇田川の協力でステパノフが英語を使うアメリカ人であることを知る。ロシアの商人と日本の外交官を繋ぐためにやってきたステパノフだったが失敗し、ロシアの商船に送り返されることになる。
ステパノフは漁船が漂流し南の島で生きていた日本人・与乃吉と友となり最後を見取っていた。与乃吉に預かった物を遺族に渡して欲しいとゆうはステパノフからお守り袋を預かる。与乃吉が鉾田の漁師だった。そのためにステパノフは鉾田にきたのだった。ゆうはお守り袋を渡した。
ステパノフの事件は無かったことになった。
ロシアの船員・ステパノフは日本・鉾田に漂着し捕まる。逃がされ江戸市中を逃げるが、ゆうたちに捕まる。世話係になったゆうは現在科学を使いこなす宇田川の協力でステパノフが英語を使うアメリカ人であることを知る。ロシアの商人と日本の外交官を繋ぐためにやってきたステパノフだったが失敗し、ロシアの商船に送り返されることになる。
ステパノフは漁船が漂流し南の島で生きていた日本人・与乃吉と友となり最後を見取っていた。与乃吉に預かった物を遺族に渡して欲しいとゆうはステパノフからお守り袋を預かる。与乃吉が鉾田の漁師だった。そのためにステパノフは鉾田にきたのだった。ゆうはお守り袋を渡した。
ステパノフの事件は無かったことになった。
2020年3月9日月曜日
突きの鬼一⑤ 雪崩
突きの鬼一⑤ 雪崩 鈴木英治
百目鬼一郎太・月野鬼一は美濃北山上屋敷にいる静に会いに行く途中、両替商澤野屋が押し込みに襲われているのを見る。押し込みを捕まえる。
一郎太を殺すために江戸に出てきた羽摺りの頭の気配を感じる。
静から母親・桜香院が北山の飛び地領・伊豆諏久宇村に何かしようとしていることを聞く。
黒岩監物を見張っている蟋蟀弥祐から、桜香院が諏久宇を幕府に返し次男・重二郎を藩主に据えることを願いでようとしているため羽摺りに桜香院を殺すよう命令したことを知った。監物は諏久宇領の寒天の利益を三軒の商家から貰っていた。
一郎太は、桜香院に会い、諏久宇が北山にどれだけ大切かを話、自分は隠居願いを出すので重二郎が藩主になることを話し、叔父・安部丹波守に願い取り下げの手紙を書いてもらい届ける。国許の4才になる重二郎の息子・重太郎が病気になったことを知る。
監物は桜香院が諏久宇領を幕府に返さないとしても桜香院を殺すことは決まりのようだ。
弥祐は羽摺りの頭と対戦し、短筒で撃たれた。弥祐は逃げた。
百目鬼一郎太・月野鬼一は美濃北山上屋敷にいる静に会いに行く途中、両替商澤野屋が押し込みに襲われているのを見る。押し込みを捕まえる。
一郎太を殺すために江戸に出てきた羽摺りの頭の気配を感じる。
静から母親・桜香院が北山の飛び地領・伊豆諏久宇村に何かしようとしていることを聞く。
黒岩監物を見張っている蟋蟀弥祐から、桜香院が諏久宇を幕府に返し次男・重二郎を藩主に据えることを願いでようとしているため羽摺りに桜香院を殺すよう命令したことを知った。監物は諏久宇領の寒天の利益を三軒の商家から貰っていた。
一郎太は、桜香院に会い、諏久宇が北山にどれだけ大切かを話、自分は隠居願いを出すので重二郎が藩主になることを話し、叔父・安部丹波守に願い取り下げの手紙を書いてもらい届ける。国許の4才になる重二郎の息子・重太郎が病気になったことを知る。
監物は桜香院が諏久宇領を幕府に返さないとしても桜香院を殺すことは決まりのようだ。
弥祐は羽摺りの頭と対戦し、短筒で撃たれた。弥祐は逃げた。
2020年3月7日土曜日
風の市兵衛(弐) 希みの文
風の市兵衛(弐) 希みの文 辻堂魁
小春を亡き姉の親友・茂が訪れる。市兵衛に辻斬りに遭い、生死の境をさ迷う幼馴染み・橘の犯人探しを願う。
犯人は町奉行の用人の部屋住みの息子だという。嘘を言う息子と息子の取り巻きのことを父親の用人に話す。犯人のことをはっきりさせるよりも、犯人からの謝罪と償いを求めた。父親は金銭により償い、苦しめた詫びとした。息子本人は納得せず、市兵衛を狙う。取り巻きは富平と良一郎にやられ、息子は市兵衛に髷を切られる。父親は市兵衛に謝り25両を持ってきた。市兵衛は受け取り、茂に渡す。
小春、市兵衛、良一郎、富平は大阪を出る。
土山の宿で近江の保科柳丈の誘いを受ける。野呂川伯丈の兄だ。柳丈の変わりにやってきた室生斎士郎に果し状を受け取り倒していた。保科柳丈を倒した時、室生斎士郎の妻が他の者を制し、争いを止めさせ市兵衛にこのまま帰るよう言った。
小春を亡き姉の親友・茂が訪れる。市兵衛に辻斬りに遭い、生死の境をさ迷う幼馴染み・橘の犯人探しを願う。
犯人は町奉行の用人の部屋住みの息子だという。嘘を言う息子と息子の取り巻きのことを父親の用人に話す。犯人のことをはっきりさせるよりも、犯人からの謝罪と償いを求めた。父親は金銭により償い、苦しめた詫びとした。息子本人は納得せず、市兵衛を狙う。取り巻きは富平と良一郎にやられ、息子は市兵衛に髷を切られる。父親は市兵衛に謝り25両を持ってきた。市兵衛は受け取り、茂に渡す。
小春、市兵衛、良一郎、富平は大阪を出る。
土山の宿で近江の保科柳丈の誘いを受ける。野呂川伯丈の兄だ。柳丈の変わりにやってきた室生斎士郎に果し状を受け取り倒していた。保科柳丈を倒した時、室生斎士郎の妻が他の者を制し、争いを止めさせ市兵衛にこのまま帰るよう言った。
2020年3月5日木曜日
三島屋変調百物語六之続
三島屋変調百物語六之続 黒武御神火御殿 宮部みゆき
三島屋の変わり百物語の聞き手が、主人・伊兵衛の姪のちかが嫁に行き、次男・富次郎に替わった。
泣きぼくろ 富次郎の幼馴染みの近所にあった豆腐屋の息子・八太郎がやってきた。十四年前の自分の家で起った話をする。両親と24才から7才まで八人兄弟姉妹に長兄・次兄の嫁、次姉の許嫁、女中さんが一人が住んでいた。長兄の嫁と次兄の同衾が発覚した。長兄の嫁が誘ったと言う。八太郎のすぐ上のちい姉ちゃんが長兄の嫁に泣きぼくろがあることを発見する。その泣きぼくろが取れ次兄の嫁に泣きぼくろが現れ、次兄の嫁と次姉の許嫁の同衾が発覚する。泣きぼくろが長女に出来、長女が父親に迫っているのが発覚し、父親は家を出た。兄弟弟子の豆腐屋で父親が亡くなり、家族がばらばらになったと言う話だった。富次郎は端っこが欠けた豆腐の絵を描いた。
姑の墓 商家の大おかみとおぼしき女性・花がやって来る。養蚕の盛んな実家の話をする。かがり屋という棚主の家だった。村では毎年、小高い丘にある墓所で五軒の棚主の家族、働く人々桑畑の小作人たちが花見をすることになっていた。お神酒とご馳走を詰めた重箱を囲んで過ごす。かがり屋の女達だけは行かない決まりになっていた。花の爺様が話したところでは、ひい祖父様の、嫁いびりがひどかったひい婆様の亡くなった後の花見で嫁が階段から落ち亡くなってしまったことからかがり屋の女は丘での花見に参加しなくなったという。花が13才の春、町の商家からやってきたかがり屋の嫁は理不尽だと言いだした。みんなが行く前日に墓掃除をして重箱を持って花見に行った。帰る道、花の母が前を行く嫁を呼び振り返る半身の両肩を突き飛ばした。嫁は階段を落ち亡くなり、母も置物になってしまって夏に亡くなった。祖父が亡くなり、父と兄は腑抜けのようになり、伯母が養子とりかがり屋は養子の連れ子が継いだ。花は舞い込んだ縁談をすぐに受けた。父と兄は遍路の旅に出た。花は村に一度も帰っていない。消息を聞くこともなかった。花は自分の息子に嫁が決まった時、両肩に手の形の痣が出てきたと富次郎に見せる。富次郎には見えないが、富次郎はありましたね。でも今は消えた。花がここで話したため語って語り捨ての力で消えたと話す。富次郎は優しく何かを包もうとする手のひらの左右一対を絵にした。
同行二人 11才でやってきた継父に馴染まず、反発し、何者にもなれなかった。飛脚になった亀一は結婚し、娘ができ、継父にも詫び幸せだった。娘が2才、性質の悪い風邪で両親、女房、娘が死んだ。何も考えない、何が悪くてこうなった憤怒と後悔を噛みしめ自問自答で走っていた。箱根峠と三島宿の間の茶店に雷が落ち一軒無くなっていた。その時から亀一にのっぺらな赤いたすきの男が半丁離れてついてくるようになった。飛脚屋の支配人に茶屋まで連れて帰ってやれと言われ、亀一は引き返した。廻りの茶屋の人たちにものっぺり男が見えるようだ。彼・寛吉はよちよち歩きの娘を囲炉裏で亡くしていた。女房・よしも娘を亡くしたことが自分の咎と思い込み飲まず食わずで弱って亡くなった。十日後、立ち直れないまま寛吉の亡くなった。二三日で寛吉が戻ってくるようになった。住職に仏壇に封印してもらっっていた。茶屋に雷が落ち、仏壇が燃えたことで封印がとけた。亀一はのっぺらを連れてさいの河原に行く。走りながら亀一は自分のことを話す。泣きながら走っていた。寛吉も泣き、ふっと消えた。亀一は本店の支配人になる。東の端に箱根峠、峠道に幟を立てた茶屋と暖簾を掲げた萬屋、茶屋の前に前垂れを付けた男、画面の手前に赤い襷を掛けた、しっかりの肉の付いた腿とふくらはぎの飛脚が走る絵を描いた
黒武御神火御殿 三原山と思われる火山を描いた襖絵をもつ屋敷に閉じこめられた6人の話。十年前、神隠しに遭ったと言われた。季節がどんどん変わる中で暮らしていた。帰ってみると三日だった。別々になった二人だけが昔の暮らしに戻った。
三島屋の変わり百物語の聞き手が、主人・伊兵衛の姪のちかが嫁に行き、次男・富次郎に替わった。
泣きぼくろ 富次郎の幼馴染みの近所にあった豆腐屋の息子・八太郎がやってきた。十四年前の自分の家で起った話をする。両親と24才から7才まで八人兄弟姉妹に長兄・次兄の嫁、次姉の許嫁、女中さんが一人が住んでいた。長兄の嫁と次兄の同衾が発覚した。長兄の嫁が誘ったと言う。八太郎のすぐ上のちい姉ちゃんが長兄の嫁に泣きぼくろがあることを発見する。その泣きぼくろが取れ次兄の嫁に泣きぼくろが現れ、次兄の嫁と次姉の許嫁の同衾が発覚する。泣きぼくろが長女に出来、長女が父親に迫っているのが発覚し、父親は家を出た。兄弟弟子の豆腐屋で父親が亡くなり、家族がばらばらになったと言う話だった。富次郎は端っこが欠けた豆腐の絵を描いた。
姑の墓 商家の大おかみとおぼしき女性・花がやって来る。養蚕の盛んな実家の話をする。かがり屋という棚主の家だった。村では毎年、小高い丘にある墓所で五軒の棚主の家族、働く人々桑畑の小作人たちが花見をすることになっていた。お神酒とご馳走を詰めた重箱を囲んで過ごす。かがり屋の女達だけは行かない決まりになっていた。花の爺様が話したところでは、ひい祖父様の、嫁いびりがひどかったひい婆様の亡くなった後の花見で嫁が階段から落ち亡くなってしまったことからかがり屋の女は丘での花見に参加しなくなったという。花が13才の春、町の商家からやってきたかがり屋の嫁は理不尽だと言いだした。みんなが行く前日に墓掃除をして重箱を持って花見に行った。帰る道、花の母が前を行く嫁を呼び振り返る半身の両肩を突き飛ばした。嫁は階段を落ち亡くなり、母も置物になってしまって夏に亡くなった。祖父が亡くなり、父と兄は腑抜けのようになり、伯母が養子とりかがり屋は養子の連れ子が継いだ。花は舞い込んだ縁談をすぐに受けた。父と兄は遍路の旅に出た。花は村に一度も帰っていない。消息を聞くこともなかった。花は自分の息子に嫁が決まった時、両肩に手の形の痣が出てきたと富次郎に見せる。富次郎には見えないが、富次郎はありましたね。でも今は消えた。花がここで話したため語って語り捨ての力で消えたと話す。富次郎は優しく何かを包もうとする手のひらの左右一対を絵にした。
同行二人 11才でやってきた継父に馴染まず、反発し、何者にもなれなかった。飛脚になった亀一は結婚し、娘ができ、継父にも詫び幸せだった。娘が2才、性質の悪い風邪で両親、女房、娘が死んだ。何も考えない、何が悪くてこうなった憤怒と後悔を噛みしめ自問自答で走っていた。箱根峠と三島宿の間の茶店に雷が落ち一軒無くなっていた。その時から亀一にのっぺらな赤いたすきの男が半丁離れてついてくるようになった。飛脚屋の支配人に茶屋まで連れて帰ってやれと言われ、亀一は引き返した。廻りの茶屋の人たちにものっぺり男が見えるようだ。彼・寛吉はよちよち歩きの娘を囲炉裏で亡くしていた。女房・よしも娘を亡くしたことが自分の咎と思い込み飲まず食わずで弱って亡くなった。十日後、立ち直れないまま寛吉の亡くなった。二三日で寛吉が戻ってくるようになった。住職に仏壇に封印してもらっっていた。茶屋に雷が落ち、仏壇が燃えたことで封印がとけた。亀一はのっぺらを連れてさいの河原に行く。走りながら亀一は自分のことを話す。泣きながら走っていた。寛吉も泣き、ふっと消えた。亀一は本店の支配人になる。東の端に箱根峠、峠道に幟を立てた茶屋と暖簾を掲げた萬屋、茶屋の前に前垂れを付けた男、画面の手前に赤い襷を掛けた、しっかりの肉の付いた腿とふくらはぎの飛脚が走る絵を描いた
黒武御神火御殿 三原山と思われる火山を描いた襖絵をもつ屋敷に閉じこめられた6人の話。十年前、神隠しに遭ったと言われた。季節がどんどん変わる中で暮らしていた。帰ってみると三日だった。別々になった二人だけが昔の暮らしに戻った。
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