新・居眠り磐音 初午祝言 佐伯泰英
初午祝言 安永九年 1780年
坂崎磐音 こん 空也が紀州高野山の隠れ里にいる頃、品川柳次郎と有の祝言が行われた。
幻の夏 深川唐傘長屋に住むそめは、母親の出産時、初めて母の実家に行った。祝福されない婚姻であった母親は針の莚だった。妹が生まれ深川に帰る。平井浜の夏はないものだったと母親に言われる。そめは網元の婆様に絵を描くことを教わる。
不思議井戸 笹塚孫一の父は公平無私・謹厳実直な与力だった。見習い与力の孫一17才の時、父親中右衛門が牢の中で自殺した。南町奉行・井筒伊豆守重里は長崎奉行に付くために商家から金集めをした。邪魔の中右衛門を内与力筆頭の井筒の家臣が殺した。孫一は与力を続けるためには五十両を要求する内与力筆頭を殺し、海に繋がる慶光院の井戸に落とした。
用心棒と娘掏摸 向田源兵衛が殴られやになるきっかけ。熱海で江戸の掏摸の親子を実父旗本日比野から守る。
半日弟子 刀研ぎ師・鵜飼百助の弟子になって刀を届ける。悪党旗本火消し役石室飛騨守に刀を届ける。明らかになった悪行とともに村正所持を速水左近に伝える。
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