湯島天神坂お宿如月庵へようこそ 中島久枝
プロローグ 梅乃15才 姉・園と二人暮らしだったが、園が働いていた油問屋から出火した火事で姉は行くへ不明となる。如月庵の女将・松に誘われ如月庵で働くことになる。
悪戦苦闘の部屋係 はじめての部屋係の担当は幽霊を書こうとしている画家・遊斎だった。見た物しか書けない遊斎に奥さんの亡くなる寸前を書いた絵。奥さんの残してくれた絵を描いた。
雪に涙の花嫁御寮 明日祝言を挙げる花嫁・琴一家が一泊する。男・幸太郎は前の許嫁・千香と付き合いが続いている。琴は千香を呼んだり、真っ白の掛け下着を汚したりする。子供の頃からの女中に諭され、素直な気持ちで祝言に臨んだ。千香にも迎えに来た男がいた。所帯を持つことにした。
和算楽しいか、苦しいか 十才の源太郎は叔父真鍋宇一郎の所に養子に行く。和算が大好きな源太郎だが、和算を封印される。梅乃は真鍋に和算をさせてやって欲しいと頼むが、真鍋には考えがあった。源太郎は諭され、納得して真鍋の家に行く。
一人寂しい、河童の子 孫が見付かったと喜んで食事に来た薬屋・小川堂の連れてきた孫は、梅乃と一緒にお救い小屋で過ごしていた鮒吉だった。小川堂の孫とは元々は娘で三十年の前の話だった。みんな鮒吉が孫でないことは承知だった。鮒吉は知らなかった。小川堂が、働く場所を紹介してくれた。鮒吉は園らしい娘がいるところを教えてくれた。
エピローグ 鮒吉が教えてくれたところに園はいた。園と同輩の篠の介護をしていた。篠は好きな人のために店の裏口を開けたため、盗賊に押し入られ火を付けられ皆亡くなったことに耐えられず心を病みしゃべれなくなっていた。園は隠れて助かり篠を助け出した。盗賊の一味・篠が好きになった佐吉が園を探し回っていた。もう捕まると言うところで町方に取り押さえられる。梅乃の先輩・紅葉も如月庵に来る前、篠とおなじだった。紅葉は人に知らせ盗賊が捕まった。逃げた佐吉に追われていた。
園は篠の世話をしながら、医師の手伝いをしている。梅乃は如月庵で部屋係をしている。
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