まんまことシリーズ⑧ いわいごと 畠中恵
こたえなし 富くじで得た十五両の使い途を巡り三人の男たちが揉めている。一膳飯屋で働いている五郎太はみつと一緒になって屋台店をすることになった。小間物の行商をしていた六蔵は白粉屋の娘と縁組が決まった。七助は自分の五両と五郎太と六蔵から三両借りいちの借金を返済して一緒になることになった。
吉五郎の縁談 北山与力の娘・紀乃との縁談が決まった同心見習い・相馬吉五郎の御用箱から血塗れの刃物が出て来た。吉五郎の縁談は破断になった。刃物は紀乃に縁談を申し込んでいる旗本・川端が奉行所の中間に金をわたし入れさせたものだった。川端は若隠居になり弟が跡目を継いだ。
八丁堀の引越し 同心から吟味方与力へと出世した相馬家。大倉屋の質問は何故、元吟味方与力は辞めさせられたかだった。赤羽屋から賄賂をもらったことが理由だったが、調べた結果、賄賂を贈ったのは奈加川屋だということが判った。奈加川屋は中追放になり赤羽屋はこっそり返された。
えんむすび 雪との縁談を白紙にした町年寄・樽屋は麻之助に縁談を持って来た。届いた三つの縁談はどれも怪しげな事情を抱えていた。一人は武家奉公希望で相馬家が決めた。一人は好いた相手と一緒になれるよう清十郎が世話をした。一人は大名の側室の話をことわるために商家との縁談を大倉屋がまとめた。西森金吾が和歌に麻之助さんに嫁いではどうかという話が纏まった。
いわいごと ついに祝言を迎える麻之助に元縁談相手・雪が相談にきた。雪も縁談がまとまった。雪の持参金の土地の沽券状が無くなったので見つけて欲しいとのことだった。麻之助は雪の縁談相手夏月屋に行き話を聞き、沽券を持ち出した者、箪笥に隠した者が要ることがわかった。麻之助はすべて話沽券状を見つけて雪は式を挙げた。
麻之助と和歌も式を挙げた。
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