紅雲町珈琲屋こよみ 時間の虹 吉永南央
夏
杉浦草は、小倉屋にいつものように、時が流れていると思っていた。
知らされないが、従業員・森野久実は、同棲していた一ノ瀬公介と別れていた。
親友の由紀乃は、九州の息子のところに行った。
ポンヌファンのシェフだった、寺田博三は、シェフを辞めてから小説を書いている。新人賞を取った。長編にして出版する話しが来ている。
阿久津が、孫がカルト教団に入っている。草の言葉なら聞くかもしれない。と相談に来た。
小倉屋に、間違い電話がたびたび掛かる。
ボランティアの青少年が、店を訪れるようになった。
阿久津の孫・まりかから西方の峯のパンフレットを見せられた。まりかは、草も仲間だと思っている。草が、広告塔に使われていた。ボランティアの人たちと一緒に撮った写真。
一月
決まっていた展示会を終え、草は小倉屋を閉めた。
七年後
一ノ瀬は、ガッシャブルムⅠ峰の頂上に立った。
実家の梅園にある住宅に久実が子どもを連れて隠れ住んでいた。幸介は調べた。久実が結婚した犬丸は、カルト教団・西方の峯に入信し、財産を使い、久実の貯金に手を出した。久実は逃げていた。
幸介は、久実が離婚できるように犬丸に会い、書類にサインさせた。犬丸の入信のきっかけは、久実と結婚するために、拾った携帯を久実に返さず、幸介からの伝言を久実に伝えなかったことへの悔恨と罪の意識。
久実は、幸介と一緒にいることを希望し、行方不明の草に手紙を書くことにする。
市立美術館の半セルフのカフェで、とう、のところが高くなるありがとうございましたを聞いた。
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