2025年1月21日火曜日

江戸の探偵② 上訴の難

 江戸の探偵② 上訴の難 鈴木英治

 筆頭家老の陰謀によって幽閉された城主・斉晴を救うため、斉晴の父親・将軍に上訴をすべく石見国加瀬津から江戸にやってきた永見功兵衛だが、家老が手を回し、上屋敷にも近づけない。読売屋を営む布美から用心棒を頼まれ、布美の家で模索することにした。

 功兵衛は、読売屋の調査員・邦市が刺され倒れているのを見つけた。功兵衛は、糸吉に言い、庭の血止草を集めさせ、邦市の傷の血止めをする。医者が来て一命を取り止める。

 北町奉行所定町廻り同心・藤森中兵衛は、火事で焼死した医者・仁休の死に疑問を抱いていた。仁休は医者として仕事をしていないにも関わらず、お金には不自由をしていなかった。死体が仁休かどうかも判らない状態だった。藤森は、邦市に助言を貰いに行く。
 邦市の状態を見た藤森は、助言を諦めるが、布美は、功兵衛を連れて行くよう助言する。腕も良いが、頭も良いと。功兵衛には、しっかり見てきて後で話して欲しいという。
 二人をつけている者がいる。捕まえると、仁休を仇と思っている春厳だった。遺体は、弟の秋孝だろうと言う。仁休は、広島で藩医の二人の父の弟子だった。父を殺し金を奪い、母と共に江戸へ来ていた。二人は十六年、仁休を探し、弟は身体を壊し、仁休が寿豪か確かめに出て帰らなかった。様子を見ていると焼死遺体があった。
 三人で仁休を探す。中兵衛が今次という手習子が逃げてしまった手習いの師匠の話しをする。功兵衛は、仁休はそこにいると言い、駆け付ける。仁休は捕まった。功兵衛と糸吉は読売屋・聞心屋に戻り、話した。
 中兵衛が来て話した。仁休は、八百両と医者の妻を連れ、一か月かけて江戸に来た。妻は精神を病み亡くなった。仁休は広島へ送られる。取調の後、仇討ちになるだろうと。

 邦市が喀血し、亡くなった。

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