新・秋山久蔵御用控〈二十一〉 手討ち 藤井邦夫
恩返し 薬種問屋秀宝堂の主が殺された。大黒堂の主は、秀宝堂を潰そうとしていると知った女髪結いは、大黒堂の主の命を狙う。秋山は女髪結いを止める。秀宝堂の息子は、髪結いの子どもだった。子どもを育ててもらった恩返しをしようとした。
助太刀 旗本三百石三枝兵衛・秋山の剣術道場の友の病気見舞いに行き、下女のかよに自分の息子がいるかもしれない調べて欲しいと頼まれた。かよの息子は黒木祐一郎、剣術道場の師範代をしている。黒木の動きを追ううちに、中村藩の柴崎采女を斬った始末屋の島影兵庫を仇討ちと狙う柴崎の息子の助太刀をしようとしていることが分る。斬りかかったところで止め、島影を捕まえる。島影から頼んだ者を聞き出した秋山は、中村藩に伝える。柴崎は黒木に助太刀を頼み、仇討ちを遂げる。祐一郎は、父は黒木だと言った。
いじめ 大助は十両をとられている手代を助けた。三人を追いかけ一人から三両を取り戻した。次の日、仲間から三両を取り戻した。もう一人は殺されて見付かった。息子から話しを聞いた秋山は、調べる。直吉は同じ手代仲間に苛められていた。掛け取りの邪魔をするのも苛めだった。佐助は自分が頼んだことを知られないために猪吉を殺した。
手討ち 旗本三千石大沢頼母の家中の侍が、二人、また二人と殺される。調べる。植木屋の若い者と、側室が手討ちになっていた。側室は甲州の大月から無理やり連れてこられていた。由衣の許嫁が、大沢頼母を狙っていた。秋山は、家来が殺されて行く大沢家に行き、頼母に腹を切ることを勧めるが、大沢は断った。筧が大沢家に入り込み頼母を斬った後、秋山は大沢家に入り、筧の遺体を引き取った。
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