2025年8月31日日曜日

 昭和プロ野球「球場」大全集

昭和レトロスタジアム 消えた球場物語

2025年8月26日火曜日

上絵師律の 似面絵帖⑪ 秘す歌留多

上絵師律の 似面絵帖⑪ 秘す歌留多 知野みさき

 涼太の跡取り仲間の室町の本屋・林泉堂の則佑が正と結婚しお腹に子どもがいた。正は則佑に振られ大奥に務めた。宿下がりで帰ってきて則佑に妻問いされ、大奥を辞めてきた。
 扇屋・美坂屋の勇一郎も祝言を挙げた。

 今井が指南所で使っていた、いろは歌留多が一枚無くなった。十八年前、律の父親が描いた歌留多だった。新しく律が描くことになった。

 律の鞠巾着が縁で、律の母の兄・喜一が、律の長屋を訪れた。妹と伊三郎との結婚を認められず、以後行き来が無くなっていた。喜一の孫が律の鞠巾着を欲しがったのが会うようになった起因だった。

 指南所に通っていた寿珠の母親・珠美が殺された。寿珠母子は珠美の従姉妹の店で世話になりはじめた。調べると若旦那に寿珠が襲われ、寿珠は今井の家に逃げた。寿珠が襲われたことを知った珠美は若旦那に刃物を向けた。刃物を取り上げた若旦那は珠美を殺した。寿珠は、律のところで生活していた。
  
 涼太を父と思っている恵一が、青陽堂んい来た。恵一の母は、もうすぐ死を迎える。息子に今を見せたくないと言い、居場所も明かさない。恵一の母が鎌倉の東慶寺に入り、離縁した夫が、追いかけている。夫は盗賊の仲間と判り捕まった。
東慶寺に入るにあたり世話になった一蓮と桔平がくる。恵一と寿珠は、一蓮たちと一緒に品川へ行った。
 一蓮さんたちの指南所の師匠は、今井が友とも師匠とも呼ぶ一慧だった。一慧は女だった。今井の想い人だったようだ。

 律は、歌歌留多の絵でなにかしようと思う。

2025年8月24日日曜日

月収

月収 原田ひ香
  
 月収四万の女 乙部響子66の場合
 離婚し、一人暮らし国民年金しかない響子。夏、貯金三百万円で中古の家を買う。小さな庭にミントを植えて売ってほしいという若い男に頼まれ、夏の終わりにミントを植える。一か月三万の収入を得る。次の初夏、ミントが要らなくなったと言われた。

 月収八万の女 大島成美31の場合
 大島成美は28才で純文学の新人賞を取り、一冊目の本が売れた。 派遣の仕事をしている。起業家の集まりで、本を読んでくれている鈴木菊子と知り合う。鈴木からアドバイスを受け、四百万円で中古の家を買い、大家になる。月々四万四千円の収入。一年が過ぎ、三百万円で我家を買った。執筆に専念する。

 月収十万を作る女 滝沢明海29才の場合
 明海は一流自動車メーカーの子会社に勤め主任になった。部下十人を束ね新規事業の美容家電の企画と試作をしている。父と母は離婚しているが、母は父のキャッシュカードを使っているらしい。明海は寮に入り毎月投資に回した。寮が潰されたため実家に帰った。千八百万円をいっぱいにするのために七年掛かった。実家を出て一人暮らし。七年経ち三千万を超えた。
 明海43才、父母は七十歳を超えた。父母は同居するという。明海の負担にならないように面倒見合うという。母の介護のために貯めたお金は宙に浮いた。

 月収百万の女 瑠璃華26才の場合
 鈴木菊子は、パパ活をする瑠璃華に本を書くためと偽って取材をする。鈴木は、ストールを売る事業で起業し活躍していたが、夫が病に倒れ会社を閉じ看病に専念していた。夫が亡くなりパパ活のパパであったことを知り、どんな世界か知りたかった。瑠璃華に何度も逢い、話しを聞く。一億貯めるという瑠璃華。アルハンブラのピアスに目が行くが、リングやブレスは辛い時に見、我慢を強いるが、ピアスでは自分で見ることができないなので持ってなくて良いという瑠璃華に、鈴木は、四十万円のピアスを買い自分のためにつけなさいと渡した。その後、社長から、鈴木のことを聞いた。それから連絡が無くなった。

 月収三百万の女 鈴木菊子52才の場合
 夫が亡くなり、夫の不動産会社を、元奥さんの下にいる彼の息子に渡し、菊子は、ビル一棟を貰った。夫と住んでいたタワーマンションにそのまま住んでいる。元の自己資産と合わせ菊子は月三百万円ほどが入る。
 何もせず、瑠璃華から話しを聞き、施設を出た十八才以上の子どもが住んでいるシェアハウスに物品援助の投稿を見、米や缶詰めを寄付するようになった。門前に置いて帰る。呼び止められ話しをするうちに、夜の食事つくりをし、住んでいる子と話しをするようになった。杉子と名乗り出入りする。

 月収十七万の女 斉藤静江22才の場合
 介護士・斉藤静江の月収は十七万。収入を増やす方法を考え、生前整理の仕事はどうかと思っている。同僚の父親の家の片づけを手伝った。ビフォー、アフターの写真をネットにあげると連絡があった。部屋の写真を撮りたくて無料キャンペーンに応募してきたのは乙部響子だった。相談と片づけのお手伝いをする。一ヶ月後の写真も撮る。
 女性の起業を助ける会の集まりに参加する。誰か支援してくれる人が現れるだろうかと思いながら仕事のことを話す。鈴木菊子がいた。シェアハウスで食事を作っていた杉子だった。あれから三年が経った。鈴木は、不動産事業を少し増やし若い人の起業の手助けとか投資していると言う。斉藤の人を雇って事務所を構えたいという意見に賛成する鈴木。だけどお金は貸さない。事業計画書を作って信用金庫とか政策金融公庫でかりることを勧められる。借金を書類で残る形で返したほうがいい。計画書の作り方や銀行での話し方は教えてあげる。起業すれば雇った人には、正当な対価を払うこと。アドバイスを貰った。
 資金のめどがつき、働く人を募集する。一人、結婚一年、関水萌が来た。関水萌・瑠璃華だった。他の応募はない。二日で十万円の仕事が入り、一日目、関水さんと行く。二日目関水に用ができ困った斉藤は、乙部響子を誘う。乙部は自分の経験談を話し、仕事をして行く。一万円を払う。乙部はまた仕事があれば来ると言って帰る。関水萌は、パパ活時のお客にストーカーされていた。あの時は仕事が順調だったが、今は金に困っている。出した金を返せと言ってくる。道で襲われ警察を呼ばれた。主人には知られてしまったが、警察でなにもかも話してくると言った。警察の問題が片づいたらまた働かせて欲しいと斉藤に頼む。
 

2025年8月21日木曜日

おいち不思議がたり⑦ 紅色の幻

おいち不思議がたり⑦ 紅色の幻 あさのあつこ

 いちの夫・新吉が、殺されている男が、同僚の正助だと言い切れないでいた。親方は正助だと言うので正助が死んだことになっている。新吉は、十斗や松庵に頼まれ、メスを作る程の腕があり独立途中だ。正助と思われる男は、メスのような物で殺されて風鈴を持っていた。

 いちは石渡明乃が主催する石渡塾で医学を学んでいる。高名な漢方医を父に持つ加納和江も石渡塾で学びはじめていた。和江は、父親から結婚相手が決まったから帰って来るように言われていた。加納堂安は、ならず者を使い勾引かし紛いの手で和江を連れ帰ろうとする。そんな時、いちは、和江が血飛沫で血まみれになる映像を見た。

 新吉は加納家の近くで、正助を見たように思い尾行するが、失敗する。
男がまた一人メスで殺された。新吉は、試作品を、職場の道具箱に入れておいたことを思いだす。無くなっていた。和江が勾引かされた。
 いちは、仙五郎に和江が危ないことを訴える。十五年前に風鈴の熊蔵という盗賊がいたことを思い出す。盗賊に狙われているのは、加納堂安宅。和江の婚礼の支度金。
 仙五郎は二日後、和江を連れて帰ってきた。堂安には、娘に手を出さないと約束させたと言う。
 仙五郎は、殺されたは二人は、盗賊団の生き残りだったという。二人は平和に生活しているため盗賊に戻りたくないと言い、殺された。正助と思われたのは正助の弟だった。殺したのは正助だった。
  
 正助の弟が殺された頃、腹帯の話が出ていた。いちは赤ちゃんに腹をけられるようになり、自分の身体を逐一記録した。和江がもどり一安心した頃、いちは赤ちゃんを産んだ。お産の場面も美代が記録した。

2025年8月17日日曜日

前略山暮らしを始めました。

前略山暮らしを始めました。 浅葱

 佐野昇平25才は、日取りまで決めた結婚が白紙になり、やけになって世捨て人になるのだと二山を買って元庄屋の家に移り住む。三日で寂しくなり麓の祭でヒヨコを三羽買った。ヒヨコは大きくなり恐竜みたいな尻尾を持つ巨大な鶏になり、言葉を話す。ポチ、タマ、ユマ。

 東山の人は、桂木実弥子。彼女は、ドラゴン位大きなトカゲ・タツキを飼っている。彼女は元彼のストーカーから逃げている。

 西山の住人は、若い男性、相川さん。相川さんは、大蛇を二匹飼っている。一匹はリン、上半身は女性で美人だ。いつも軽トラの横に乗っている。リンも話す。佐野が相川さん家に行く時は、ザリガニバケツいっぱいを手土産にする。

 三匹の鶏は、マムシを捕る。山を紹介してくれた湯本さんに持って行く。マムシ酒を造るそうだ。
 麓の村に毒蛇が捨てられた。繁殖しているらしい。佐野の鶏を毒蛇捕りに借り出される。田畑を回って大分撃退したらしい。三匹は村周りと佐野のボディガードに別れる。田畑を回るのは、動きがなさ過ぎで運動不足で帰ってくる。ストレスを貯めてくる。子ども達には人気者になった。隣村でも借りたいと言われたが、三匹のストレスが貯まることを恐れ断った。

 

2025年8月14日木曜日

狸穴屋お始末日記 初瀬屋の客

 狸穴屋お始末日記 初瀬屋の客 西條奈加

 祭りぎらい 祭ぎらいの笛師の父、娘の養子に入った笛師。祭で笛を吹く養子に、父親は三下り半を書く。絵乃は相談に乗ったが、力を貸したのは父親の友達。父親には子どもの時、母親が祭りのあといなくなったという思い出があった。友人にもう子どもじゃない、親になったと言われる。

 三見の三義人 播州加古郡三見村から三人が狸穴に泊まっていた。五か月経っても呼び出しがない。帰ると言いながら老中首座松平右近将監に駕籠訴した。しかし、翌日には解き放ちになり帰村した。老中のお声がかりの再審でも願いは叶わなかった。

 身代わり 勘定役の集堂は一年前、同じ勘定役の浅生家に養子に入った。そして希青と結婚しようとしていた。集堂が離縁されるという。集堂は親を訴えようとする。桐は受けたが、訴えないほうがいいことは判っていた。浅生家を調べる。浅生家の亡くなった長男とそっくりな少年が浅生家の親戚にいる。その子を養子にしたいと思っていた。桐は、集堂の養子にすることを浅生家に伝える。この悶着は収まった。絵乃は、もめ事を先延ばしにしただけだと思う。

 夏椿 横暴の夫が寝込んだ。夫の世話をしていた妻には、縮緬細工の仕事がしたいという願いがあった。狸穴で離縁が決まった。三下り半を書いて貰った後で、妻には思い人がいることが判った。相手の妻が亡くなり一周忌が過ぎてから離婚を斬り出していた。

 初瀬屋の客 桐の友人・旅館を営む笠が相談に来る。泊まり客の三人が公事で江戸に来ている。三人を初瀬屋に世話したのは、笠の元夫かもしれないと言う。何か魂胆があるのかと不安だった。

証しの騙し絵 一月後、三人の初瀬屋の客は、狸穴屋に来た。前の公事で、江戸店・和縣屋が独立し、貸していた金は、殆ど棒引き、そして取引を辞めると言ってきた。納得出来ない三人が、和縣屋支配・鞘兵衛を訴えるという。内済であったため何の証しもなかった。二人の手代が、隣の部屋での話し合いを漏らさず書きつけていた。書くように言ったのも狸穴を紹介したのも、笠の元夫・弓蔵だった。
 公事が始まった。漏らさず書かれた物を出し、その物の証人に、弓蔵が立った。久松屋と立会人・蘆戸屋も、弓蔵は不心得を咎められ仲間株を取り上げられた。そんな者の証人にはならないと言う。弓蔵は、十年経って、知らされた。十年前、三度公事で対決して弓蔵に負けた蘆戸屋は、御上に言い立て弓蔵を陥れた。昔の証しが無いため、十年みてきた汚い手を事細かに書き奉行に訴えた。そして留めが、手代が書いた口書きだった。奉行所も念を入れ糾を行なうと請け負った。
 桐は笠から預った椎茸の佃煮を弓蔵に渡した。


2025年8月11日月曜日

弥勒シリーズ 春立つ風

 弥勒シリーズ 春立つ風 あさのあつこ

 木暮信次郎は、大店・八代屋の大番頭・弓之助の野心を見抜き、遠野屋へ近づくことを唆す。弓之助は、遠野屋に、花見のお客への引き出物を頼む。遠野屋・清之介は、新しく開発する白粉の売り出しに利用させて貰う。

 油屋・出羽屋の跡取り息子が、離れで胸を刺し死んでいた。戸締まりされ伊佐治は、自死と判断するが、木暮信次郎は、疑いを持つ。
 遊び人だった若旦那が、心を入れ替えた。弟は、後添えが産んだ十才。身体が弱く今も熱を出して寝込んでいた。日が経ち、信次郎は、もしかすると死ぬかもしれないという弟・良太と話す。良太が話しの筋を書き、母親と女中が手を掛けた。殺したのは女中、後ろから支えたのは母、後の戸締まりをして小さな窓から出たのは良太と信次郎は考えた。良太は、店が欲しいということではなく、この馬鹿な兄が、元気で店を継ぎ、頭のいい自分が身体が弱く何も出来ないことを妬んだ。

 清之介の兄が亡くなった。 

2025年8月8日金曜日

京都下鴨神様のいそうろう 〈2〉

京都下鴨神様のいそうろう 〈2〉 猫神様とアマテラスの宝玉 望月麻衣

 萌子は、自分を「視える人」以外は平凡な女子高生と認知し、不思議な強い力を秘めた大学生理龍を神と崇めて推す、充実の日を送っている。
 萌子が今回逢ったのは、福々しいハチワレ猫に入った「神様のいそうろう」。かって自分を詣ってくれた少年の強い悲しみを感じてその子を探して欲しいと言う。

 ハチワレに入っていたのはお地蔵様、かっての少年とは藤原千歳だった。悲しみは幼馴染の寿々ちゃんへの失恋の悲しみだった。千歳が寿々に貰った曲玉を落とし、今は明日香が持っている曲玉を通し、明日香と萌子達が仲よくなる。失恋の悲しみを葬った千歳は、元気になり、お地蔵様と出逢う。寿々と透の結婚式に小春や澪人も帰って来る。理龍の二才の妹・茉莉まつりも来る。理龍は澪人をパパと呼ぶ。
 (千歳は小春に恋心を抱いていたが、学校に通うようになって寿々ちゃんたちと仲良くなっていたんだね。)
 (理龍は、澪人にそっくりと言うが、本当は澪人が理龍りりゅうにそっくりで、理龍りりょうは、昔のままで生まれたんだね。)
 
 アマテラスの宝玉を探すうさぎ達が現れる。うさぎを動かすツクヨミの眷族が、ツクヨミの気持ちを忖度しアマテラスの宝玉を探していた。ツクヨミとアマテラスの仲を良くしたくて。
京のお伊勢さんで、アマテラスを呼び出してしまった理龍は、月読の眷族の話をし、二神の仲が良くなるように願う。

 さて、萌子は、何神様の分け御霊なのだろう。千歳は東京の本部長。明日香は、萌子と理龍の推しになる。お地蔵様が居候していた猫を、千歳が飼うことになった。



2025年8月6日水曜日

やさい畑 2025年春号 4

 やさい畑 2025年春号 4
  農の匠 ナス栽培の極み技
  家庭菜園で菌ちゃん農法 糸状菌の力で元気野菜
  ショウガは腐葉土で芽だし

農家が教えるナスつくり
ナス栽培の基礎と実際 河野隆道
おいしくできる!ナス NHK出版