昭和プロ野球「球場」大全集
昭和レトロスタジアム 消えた球場物語
上絵師律の 似面絵帖⑪ 秘す歌留多 知野みさき
今井が指南所で使っていた、いろは歌留多が一枚無くなった。十八年前、律の父親が描いた歌留多だった。新しく律が描くことになった。
律の鞠巾着が縁で、律の母の兄・喜一が、律の長屋を訪れた。妹と伊三郎との結婚を認められず、以後行き来が無くなっていた。喜一の孫が律の鞠巾着を欲しがったのが会うようになった起因だった。
おいち不思議がたり⑦ 紅色の幻 あさのあつこ
いちの夫・新吉が、殺されている男が、同僚の正助だと言い切れないでいた。親方は正助だと言うので正助が死んだことになっている。新吉は、十斗や松庵に頼まれ、メスを作る程の腕があり独立途中だ。正助と思われる男は、メスのような物で殺されて風鈴を持っていた。
いちは石渡明乃が主催する石渡塾で医学を学んでいる。高名な漢方医を父に持つ加納和江も石渡塾で学びはじめていた。和江は、父親から結婚相手が決まったから帰って来るように言われていた。加納堂安は、ならず者を使い勾引かし紛いの手で和江を連れ帰ろうとする。そんな時、いちは、和江が血飛沫で血まみれになる映像を見た。
前略山暮らしを始めました。 浅葱
佐野昇平25才は、日取りまで決めた結婚が白紙になり、やけになって世捨て人になるのだと二山を買って元庄屋の家に移り住む。三日で寂しくなり麓の祭でヒヨコを三羽買った。ヒヨコは大きくなり恐竜みたいな尻尾を持つ巨大な鶏になり、言葉を話す。ポチ、タマ、ユマ。
東山の人は、桂木実弥子。彼女は、ドラゴン位大きなトカゲ・タツキを飼っている。彼女は元彼のストーカーから逃げている。
西山の住人は、若い男性、相川さん。相川さんは、大蛇を二匹飼っている。一匹はリン、上半身は女性で美人だ。いつも軽トラの横に乗っている。リンも話す。佐野が相川さん家に行く時は、ザリガニバケツいっぱいを手土産にする。
狸穴屋お始末日記 初瀬屋の客 西條奈加
祭りぎらい 祭ぎらいの笛師の父、娘の養子に入った笛師。祭で笛を吹く養子に、父親は三下り半を書く。絵乃は相談に乗ったが、力を貸したのは父親の友達。父親には子どもの時、母親が祭りのあといなくなったという思い出があった。友人にもう子どもじゃない、親になったと言われる。
三見の三義人 播州加古郡三見村から三人が狸穴に泊まっていた。五か月経っても呼び出しがない。帰ると言いながら老中首座松平右近将監に駕籠訴した。しかし、翌日には解き放ちになり帰村した。老中のお声がかりの再審でも願いは叶わなかった。
身代わり 勘定役の集堂は一年前、同じ勘定役の浅生家に養子に入った。そして希青と結婚しようとしていた。集堂が離縁されるという。集堂は親を訴えようとする。桐は受けたが、訴えないほうがいいことは判っていた。浅生家を調べる。浅生家の亡くなった長男とそっくりな少年が浅生家の親戚にいる。その子を養子にしたいと思っていた。桐は、集堂の養子にすることを浅生家に伝える。この悶着は収まった。絵乃は、もめ事を先延ばしにしただけだと思う。
夏椿 横暴の夫が寝込んだ。夫の世話をしていた妻には、縮緬細工の仕事がしたいという願いがあった。狸穴で離縁が決まった。三下り半を書いて貰った後で、妻には思い人がいることが判った。相手の妻が亡くなり一周忌が過ぎてから離婚を斬り出していた。
初瀬屋の客 桐の友人・旅館を営む笠が相談に来る。泊まり客の三人が公事で江戸に来ている。三人を初瀬屋に世話したのは、笠の元夫かもしれないと言う。何か魂胆があるのかと不安だった。
弥勒シリーズ 春立つ風 あさのあつこ
木暮信次郎は、大店・八代屋の大番頭・弓之助の野心を見抜き、遠野屋へ近づくことを唆す。弓之助は、遠野屋に、花見のお客への引き出物を頼む。遠野屋・清之介は、新しく開発する白粉の売り出しに利用させて貰う。
京都下鴨神様のいそうろう 〈2〉 猫神様とアマテラスの宝玉 望月麻衣