月収四万の女 乙部響子66の場合
離婚し、一人暮らし国民年金しかない響子。夏、貯金三百万円で中古の家を買う。小さな庭にミントを植えて売ってほしいという若い男に頼まれ、夏の終わりにミントを植える。一か月三万の収入を得る。次の初夏、ミントが要らなくなったと言われた。
月収八万の女 大島成美31の場合
大島成美は28才で純文学の新人賞を取り、一冊目の本が売れた。 派遣の仕事をしている。起業家の集まりで、本を読んでくれている鈴木菊子と知り合う。鈴木からアドバイスを受け、四百万円で中古の家を買い、大家になる。月々四万四千円の収入。一年が過ぎ、三百万円で我家を買った。執筆に専念する。
月収十万を作る女 滝沢明海29才の場合
明海は一流自動車メーカーの子会社に勤め主任になった。部下十人を束ね新規事業の美容家電の企画と試作をしている。父と母は離婚しているが、母は父のキャッシュカードを使っているらしい。明海は寮に入り毎月投資に回した。寮が潰されたため実家に帰った。千八百万円をいっぱいにするのために七年掛かった。実家を出て一人暮らし。七年経ち三千万を超えた。
明海43才、父母は七十歳を超えた。父母は同居するという。明海の負担にならないように面倒見合うという。母の介護のために貯めたお金は宙に浮いた。
月収百万の女 瑠璃華26才の場合
鈴木菊子は、パパ活をする瑠璃華に本を書くためと偽って取材をする。鈴木は、ストールを売る事業で起業し活躍していたが、夫が病に倒れ会社を閉じ看病に専念していた。夫が亡くなりパパ活のパパであったことを知り、どんな世界か知りたかった。瑠璃華に何度も逢い、話しを聞く。一億貯めるという瑠璃華。アルハンブラのピアスに目が行くが、リングやブレスは辛い時に見、我慢を強いるが、ピアスでは自分で見ることができないなので持ってなくて良いという瑠璃華に、鈴木は、四十万円のピアスを買い自分のためにつけなさいと渡した。その後、社長から、鈴木のことを聞いた。それから連絡が無くなった。
月収三百万の女 鈴木菊子52才の場合
夫が亡くなり、夫の不動産会社を、元奥さんの下にいる彼の息子に渡し、菊子は、ビル一棟を貰った。夫と住んでいたタワーマンションにそのまま住んでいる。元の自己資産と合わせ菊子は月三百万円ほどが入る。
何もせず、瑠璃華から話しを聞き、施設を出た十八才以上の子どもが住んでいるシェアハウスに物品援助の投稿を見、米や缶詰めを寄付するようになった。門前に置いて帰る。呼び止められ話しをするうちに、夜の食事つくりをし、住んでいる子と話しをするようになった。杉子と名乗り出入りする。
月収十七万の女 斉藤静江22才の場合
介護士・斉藤静江の月収は十七万。収入を増やす方法を考え、生前整理の仕事はどうかと思っている。同僚の父親の家の片づけを手伝った。ビフォー、アフターの写真をネットにあげると連絡があった。部屋の写真を撮りたくて無料キャンペーンに応募してきたのは乙部響子だった。相談と片づけのお手伝いをする。一ヶ月後の写真も撮る。
女性の起業を助ける会の集まりに参加する。誰か支援してくれる人が現れるだろうかと思いながら仕事のことを話す。鈴木菊子がいた。シェアハウスで食事を作っていた杉子だった。あれから三年が経った。鈴木は、不動産事業を少し増やし若い人の起業の手助けとか投資していると言う。斉藤の人を雇って事務所を構えたいという意見に賛成する鈴木。だけどお金は貸さない。事業計画書を作って信用金庫とか政策金融公庫でかりることを勧められる。借金を書類で残る形で返したほうがいい。計画書の作り方や銀行での話し方は教えてあげる。起業すれば雇った人には、正当な対価を払うこと。アドバイスを貰った。
資金のめどがつき、働く人を募集する。一人、結婚一年、関水萌が来た。関水萌・瑠璃華だった。他の応募はない。二日で十万円の仕事が入り、一日目、関水さんと行く。二日目関水に用ができ困った斉藤は、乙部響子を誘う。乙部は自分の経験談を話し、仕事をして行く。一万円を払う。乙部はまた仕事があれば来ると言って帰る。関水萌は、パパ活時のお客にストーカーされていた。あの時は仕事が順調だったが、今は金に困っている。出した金を返せと言ってくる。道で襲われ警察を呼ばれた。主人には知られてしまったが、警察でなにもかも話してくると言った。警察の問題が片づいたらまた働かせて欲しいと斉藤に頼む。
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