おいち不思議がたり⑦ 紅色の幻 あさのあつこ
いちの夫・新吉が、殺されている男が、同僚の正助だと言い切れないでいた。親方は正助だと言うので正助が死んだことになっている。新吉は、十斗や松庵に頼まれ、メスを作る程の腕があり独立途中だ。正助と思われる男は、メスのような物で殺されて風鈴を持っていた。
いちは石渡明乃が主催する石渡塾で医学を学んでいる。高名な漢方医を父に持つ加納和江も石渡塾で学びはじめていた。和江は、父親から結婚相手が決まったから帰って来るように言われていた。加納堂安は、ならず者を使い勾引かし紛いの手で和江を連れ帰ろうとする。そんな時、いちは、和江が血飛沫で血まみれになる映像を見た。
新吉は加納家の近くで、正助を見たように思い尾行するが、失敗する。
男がまた一人メスで殺された。新吉は、試作品を、職場の道具箱に入れておいたことを思いだす。無くなっていた。和江が勾引かされた。
いちは、仙五郎に和江が危ないことを訴える。十五年前に風鈴の熊蔵という盗賊がいたことを思い出す。盗賊に狙われているのは、加納堂安宅。和江の婚礼の支度金。
仙五郎は二日後、和江を連れて帰ってきた。堂安には、娘に手を出さないと約束させたと言う。
仙五郎は、殺されたは二人は、盗賊団の生き残りだったという。二人は平和に生活しているため盗賊に戻りたくないと言い、殺された。正助と思われたのは正助の弟だった。殺したのは正助だった。
正助の弟が殺された頃、腹帯の話が出ていた。いちは赤ちゃんに腹をけられるようになり、自分の身体を逐一記録した。和江がもどり一安心した頃、いちは赤ちゃんを産んだ。お産の場面も美代が記録した。
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