表御番医師診療禄〈13〉 不治 上田秀人
御広敷番医師・矢切良衛は伝の方が懐妊するよう食事に介入し、綱吉の食事を通して館林の時から、また甲府綱豊等の食事にも不信を持つ。家康の時代にまで遡り、表右筆の保存する書類を調べ、家光の出生の秘密に辿り着く。家光は家康と春日野局の子であると。そのため秀忠は家光と家光の子、孫が早死にするよう画策していたと考えた。秀忠が託した者が中根壱岐守であることもわかった。
将軍の身体を診る奥医師を信用出来ない綱吉は良衛を、呼び出しに応じて登城する寄合医師にした。合議の必要がない。良衛の求める医術書、薬草、道具は望み通りに与えることを約束する。また、柳沢吉保は矢切は奥医師にはならない。典薬頭になる事もないと言った。命を狙われた矢切だが、上様の言葉として矢切への手出しを改めて禁止された。
子供が出来ない綱吉との関係を心配していたが、今回で終わった。生類憐れみの令に同対処するのかと思っていたが・・・。
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