2020年4月21日火曜日

禁裏付雅帳〈九〉 続揺

禁裏付雅帳〈九〉 続揺 上田秀人
 禁裏付役屋敷に押し入り捕縛された南条蔵人は、身柄を京都所司代にあった。二条大納言は裏で操っていたことが露見することを恐れ、今は機能していない検非違使別当・勧修寺経逸を使い引き取り、南条の自宅で蟄居謹慎になった。
 東城典膳正を見張っている松平定信の家臣・津川一旗と霜月織部は東城の真意を確かめるため、南条家に押し入り、蔵人を拉致し東条家に連れてくる。困った東城鷹矢は駆仕丁・土岐の勧めでもう一人の禁裏付役人・黒田伊勢守の屋敷の前に放り出す。
 刺客業・砂屋楼右衛門のもとにいた浪は、土岐に助けられ主上に使えるため閑院宮家で行儀作法を習っている。桐屋利兵衛が浪を探している。
 東城鷹矢はお庭拝見をし、光格天皇に会う。光格天皇のあまり朝廷に負担をかけてくれるなと言う言葉を江戸に伝えると約束する。定信の家臣も言い負かしたし、定信に表立って敵対する覚悟を決めた?

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