狸穴あいあい坂⑧ 嫁ぐ日 諸田玲子
ツキエ 小山田家は無役になり、狸穴の坂上にあった屋敷から坂下の小家に引っ越す。香苗が生まれる。遠縁のお婆さまは亡くなった。
幕間 結寿の夫・萬之助が風邪をこじらせ亡くなった。弟・新之助が家督を相続、御先手組へ復帰する。結寿は三才年下の新之助の嫁に請われる。結寿は香苗と祖父の所に戻る。
花の色は 3年後、新之助が結婚。口入れ屋の弟・弥之吉は恋をするが、女・すみは逃げた。すみには夫がいた。夫から逃げていた。結寿は知らない間におとり捜査に加わっていた。盗賊を捕まえようと一緒に行動していた安岡が盗賊一味だった。妻木道三郎に助けられ、安岡を捕まえる。
水と油 小者の百助の伯母が病気らしい。伯母のことを知っている吉原の山吹に会いに行くと山吹が殺されていた。妻木が担当していた。亀山楼を訪ねた結寿は殺しの原因と犯人を見破り知らせた。百助は伯母と別れができた。叔父は墓ができるとどこかへ行った。
いらない子 小山田家に香苗7才を預けた。香苗は家を出たところで大道芸一座に連れられた。子供が5人いた。香苗は見つけ出された。道三郎と息子・彦太郎がいた。
それぞれの道 ゆすら庵にサキチ、トビマルが預けられた。ヨウマは薬問屋に奉公に出た。ヤチは口入れ屋で行儀作法を仕込まれている。結寿は香苗を助けてもらったお礼に彦太郎に頼まれて家の掃除に行った。ヤチはりゅうが打ち首になるのは可哀想だと言って粽に毒を仕込んだ。りゅうは食べないで死んだ。サキチは五年前にさらわれた実家に戻った。心労で母親は亡くなり、父親も商家を手放していた。サキチを送った後道三郎と結寿は狸穴坂で二人の気持ちを確かめ合った。
嫁ぐ日 下っ匹の乙吉が商家の若旦那殺しを自訴した。若旦那は乙吉の恋人・親分の娘・なみと縁談が整っていた。乙吉はなみが犯人と思っていた。乙吉が狸穴坂にいたことが判り解き放たれた。犯人は若旦那の仲間・商家の若旦那だった。
結寿は八丁堀へ嫁いだ。祖父の祝いの宗仙の狸穴を描いた屏風の前で祝言を挙げる。
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