あきない世傳金と銀〈八〉 瀑布篇 高田郁
幸たち五鈴屋の者は小紋染を町人の物にしようと頑張っていた。他の店も小紋染を手がけるようになった。
麻疹が蔓延し商いは停滞した。
八代目にしようと思っている賢輔に養子の話がくる。賢輔を慕う、幸の妹・結に両替商音羽屋から結婚話が来る。どちらも断るが音羽屋は手を引かない。
五鈴屋に公儀から上納金千五百両を命じられる。相談に行った両替商の蔵前屋で紹介されたのは、本両替屋の井筒屋三代目・保晴だった。保晴は五鈴屋五代目徳兵衛こと惣次だった。上納金の支払いに頭を使え、悪い奴ほど阿呆なふりが上手いから気いつけよとアドバイスする。五鈴屋にの跡取りとは関わりを持たないということも。
前例のない上納金の三分割支払いを認めてもらった。一回分五百両と献金分を支払った。お金を借りた場合の利子分を献金として払う。
八代目が周助に代わる承認を得た。賢輔は未だ若く九代目に付けるための道を付ける。
新しい男柄の小紋の型紙ができ上がった。朝、結が堪忍の書き置きを残して型紙とともに消えた。
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