2020年9月10日木曜日

吟味方与力望月城之進 

 吟味方与力望月城之進 欺きの訴 小杉健治

 松代屋の番頭殺しで捕まった政吉は、白洲で否定し、下手人が死罪になっている藤兵衛殺しが自分だと言う。政吉は犯人しか知り得ないことを訴える。城之進は政吉を解き放つ。解き放たれた政吉は命を狙われる。政吉は用心棒を雇う。

城之進は藤兵衛事件の吟味方与力が強請られているのではないかと考えた。揺すられているのは、年番方筆頭与力・赤井十右衛門だった。

 半年ほど前の音曲の師匠が殺された事件で、犯人と思われた男は取調べ中に亡くなり、犯人とされた。亡くなった男の残された妻と子供の為に、政吉ほか二人は松代屋の番頭を殺し、筆頭与力を通して松代屋の主人を強請っていた。音曲の師匠の旦那が松代屋の主人で、別れ話の話をしていたのは番頭だった。話がこじれ番頭は師匠を殺してしまった。後に来た男を犯人として捕まえていた。証人が番頭で、松代屋は主人のことが出ないよう赤井に賄賂を送った。

 事実を知った城之進は師匠を殺したのが、殺された番頭で、牢内で死んだ男は関係がなかったことを明らかかにし、男達が強請って手に入れ金子を残された妻と子に渡した。

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