蘭方医・宇津木新吾⑫ 奇病 小杉健治
新吾は牢屋医師から松江藩のお抱え医師に復帰した。赴任早々、余命幾ばくもないと噂される側室の施療を任される。側室の身体を調べても病変は見つからない。心の病と見る。新吾は側室が何も食べず餓死しようとしていることに気付く。側室・綾の過去を探る。
側室にあがる前に付き合っていた清次が現れ、綾の産んだ子は自分の子だと言ってやると強請る。悩んだ綾は父親に相談する。父親は殺しやに清次殺しを頼む。清次が殺されたと連絡を受けた綾は死ぬことを考えるようになった。殺しを請け負った者は綾の側近に殺されていた。調べた新吾は清次が亡くなっていないことを綾に知らせ、自分の行いを悔いている清次に会わす。綾は新吾の助言を受け少しずつ食べるようになった。
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