しのぶ恋 浮世七景 諸田玲子
太鼓橋雪景色 嫁ぐ直前、医者を志し江戸に出てきた男と出会う。男は水戸藩士と関わり蘭学者の事件に絡む。駆け落ちしようとしたが、男は現れなかった。後に男の伝言を聞くが遅かった。出会いの無いまままた、水戸藩士による井伊直弼の事件を知る。男のことを思い出す。
暫の闇 芝居の好きな男と、芝居の役者を描く男。
夜雨 雨の降る夜、辻斬りを見たおしお。長屋で近所の弥助に按摩を受けながら思い出した。辻斬りは弥助だった。亭主の直感でおしおの危機を感じ、おしおを助ける。長屋に越してきたちょっと気になる傘張り浪人は奉行所の役人だった。おしおの証言で辻斬り犯は捕まる。
縁先物語 若林角之助は隠居した。幼なじみの御先手御弓組与力・火付盗賊改方加役の配下・坂口栄左衛門と昔の事件の話をする。角之助は関係していた摂津屋の娘・初と女中が寮の火事で亡くなったと思っていた。亡くなったのは一人と聞き、寮のあった場所へ行く。亡くなったのは初だった。女中・民は子供を産み四十年生きた。雲水になった息子が民の墓をここに建てた。角之助の息子だったことが判った。
さらやしき 百物語の絵を描く絵師。子供が見に来るが近所んい子供はいない。
深く忍恋 船宿の女将の昔、恋した武士と女将を自分の者と思った男。遠島だった男が病気で島から戻る。亡くなった男の弟が武士・麻之助を殺そうとする。麻之助は死んだことになっている女将の墓参りを欠かさなかった。二人は遇う。麻之助は女将に会いに行くというが、女将は急いで引っ越した。
梅川忠兵衛 梅川になりたくて真似をした小梅。萬右衛門を道連れにする。火事を出し、萬右衛門は捕まり死罪だと聞く。梅川を名乗ったり小梅になったり萬右衛門の良さが分かる。萬右衛門は解き放しになった。
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