九頭竜覚山浮世綴〈五〉 一色町雪花 荒崎一海
師走の一面雪の朝、深川一色町の河岸で一色小町と評判のみつが死んでいた。さらに、料理茶屋の女中頭が井戸端で首を絞められ殺された。みつめあてに出茶屋に通っていた表店の若旦那二人が溺死体で見つかる。門前中町の用心棒・九頭竜覚山は事件を調べる。
覚山は船頭・松吉が情報のある人々 の繋ぎ役をし、四囲の情報を聞く。北町定町廻り・柴田喜平次や南町定町廻り・朝井駿介等から事件のあらましを聞き、疑問点を知らせ、分かった情報を知らせる。
井戸端で殺された女中は料理茶屋の主人と関係していた。女将を調べて訪れた居酒屋で怪しい反応した客を捕まえた。客・勘助は船頭だった。勘助の調べからみつの殺しと若旦那たちの殺し、茶問屋への盗賊のお仕込み、引き込み、船頭殺しがあきらかになった。
みつは盗賊たちの下見の現場近くに居たため殺された。盗賊の逃げるために雇われた船頭二人うちの一人が怖がったため殺された。盗賊は日を改め後日、茶問屋へ押し入った。茶問屋の番頭が引き込みをした。盗賊は道場主だった。召し捕りに入ったが逃げられ、怪我人が多数出た。
女中は料理屋の女将と女中と所帯を持ちたいと考えていた板前の犯行だった。
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