風烈廻り与力・青柳剣一郎 (53) 寝ず身の子 小杉健治
立て続けに同じ手口の殺しがあった。殺されたのは、十年前、盗品を扱った罪で潰された木綿問屋「大黒屋」の元番頭と、告発した女だった。植村京之進は島流しになり島で死んだ大黒屋の子供を探す。
剣一郎は、旗本屋敷に盗みに入る白ねずみを探す。盗まれたと訴える旗本はいない。御赦免になって江戸に戻った男が、自分を島に送った女に仕返しをすると言っていたと島から連絡が来る。男を探っているうちに白ねずみではないかと思う男が見つかる。男は大黒屋を陥れた旗本を脅迫していた。白ねずみの正体は、大黒屋の庶子・忠吉だった。島帰りの男が、大黒屋から話を聞いて持って帰ったのだった。
忠吉は、旗本の呼び出しに応じ、十年前の事の真相を追及する。旗本と、大黒屋を競売で買った香取屋が罠を仕掛けていた。真相を明らかにし忠吉が殺されそうになる直前、聞いていた剣一郎が現れる。剣一郎は三人を殺した犯人は香取屋だと問い詰める。
闕所になる香取屋を大黒屋の兄弟で買い戻そうと言う話になった。
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