浪人奉行 十一丿巻 稲葉稔
麹町の路地裏で居酒屋を営む八雲兼四郎。裏の姿は町方の手が届かぬ悪を密かに討つ、浪人奉行だった。
救った中間から旗本が改易され乱心し御料所内で村人の娘を攫う等非道を尽くしていると聞く。兼四郎は橘官兵衛と定次と共に事態を収めるべく立ち上がる。
元御書院番組頭・滝澤新九郎は、請地村の百姓家を塒にしていた。攫った娘を二人女中代わりにし家臣が三人、下僕が二人。塒を変える度に、家の者は殺される。今は地主の家にいた。
新九郎は兼四郎たちを誘き寄せるために、地主宅に火をつけて裏の森へ逃げた。定次が娘を助け出し、兼四郎等は二手に分かれて追う。三人を討ち、金を取り返して村人に渡す。後のことは、村人に任す。
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