えにし屋春秋 光のしるべ あさのあつこ
摂津屋夫婦が五年前の火事で行方不明になった息子を探してほしいと頼んでくる。
初が調査を頼んだ御薦のみきが殺された。摂津屋から独立した吉蔵が死んだ。
五年前、息子を連れ河内屋に泊まっている時に火事に遭い子どもがいなくなった。
摂津屋の妻・常、子どもが出来なくて攻められていた。幼馴染の河内屋の彦衛門と関係がし、平太が生まれた。三才になった。常は罪の意識が強く彦衛門に相談して平太を預けることにした。二人の話を聞いた吉蔵は、自分が連れ出し、彦衛門の乳母に預けると言った。
計画の日、常は手放す気がなくなっていたが、火事が起こったために外に出てしまった。吉蔵は常から子どもを奪い連れて行く。常は何も言えなくなった。何も言わなければ平太は生きているとおどされた。そして五年が経った。
彦衛門が、金を出さなくなった。困った吉蔵が摂津屋に迷子札を出した。摂津屋はえにし屋を頼った。
吉蔵を動かしていたのは摂津屋だった。みきは摂津屋と吉蔵の話しを聞いてしまい殺された。みきを殺した吉蔵を、そろそろ邪魔になった摂津屋が殺した。
平太は生きていた。乳母の娘が、本当のおっ母さんが迎えに来るかもしれないと伝えていた。
常は摂津屋をできる限りきれいに畳んだ。奉公人に金子と次の仕事を手渡す。
みきと一緒に御薦をしていた信太は、常が出会った火事の火元の小料理屋の行方知れずの一番下の男の子かも知れない。主夫婦と子ども二人は焼け死んだ。
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