源氏物語 中 吉屋信子
花散里 楓刀自の源氏物語の講義は続く。
ジョー葉村の講義出席はないが、鮎子へには、ブローチが贈られたり映画に誘ったりする。藤子が付添映画に行く。容子は、祖母の講義ノートを清書するぐらいで身体の養生をしている。
源氏25才。源氏の父・桐壷院の女御・麗景殿の妹が、花散里。帝が亡くなられた後、係累のない麗景殿女御姉妹の生活を庇護している。
ジョー葉村が、また帰って来ると言い、アメリカに帰国する。
須磨 源氏26才の三月から27才の三月。朧月夜との恋愛事件から身辺に圧迫を感じ須磨へ隠遁する。
明石 源氏28才
藤子の夫・彰の消息が分る。もうすぐ帰国できるだろうという便りが届く。
源氏、明石入道の邸の客となる。秋、十三夜、明石と関係ができる。紫の上に知らせる。
七月、源氏京に帰る。
澪標 源氏28才秋から29才の末。
二月、朱雀帝は、元服した春宮12才に御位を譲る。誰も知らないが新帝の実父は源氏。源氏は内大臣になった。摂政は、亡き葵の父を推薦する。太政大臣になる。明石の君が女の子を産む。源氏は乳母を遣わす。
御息所が亡くなる。娘・元斎宮の今後を源氏に託す。源氏は帝の女御に内裏に入れる。
蓬生 源氏28才〜29才初夏頃まで
常陸の宮の息女・末摘花は、荒れた邸に住んでいた。源氏は花散里を訪れる途中、末摘花を思い出し荒れた邸に寄る。その後、邸内の手入れをしたり、蓬を刈らせ、生活の面倒をみる。老いた女房達のお仕着せまで気を配る。二年後には二条院の近くの新しい邸に移る。
関谷 源氏29才の秋
空蝉は桐壷帝崩御の翌年、夫と共に常陸に赴く。京の帰る逢坂の関で空蝉一行と源氏が出会う。源氏は手紙を送るが、空蝉はすげない。そのうち常陸介は病に倒れる。継子に恋され空蝉は出家する。
筍ご飯を作っている時、藤子の夫・彰が帰って来た。
大貝夫人の秘書役を藤子から鮎子に代わる。
絵合 源氏30才春
朱雀帝が思いをかけていることを承知で、源氏は元斎宮の幼帝に入内をきめる。朱雀帝は特別注文のお祝い品を贈る。梅壺の女御。
梅壺の女御と弘徽殿の女御、絵合せが行なわれる。最後に源氏の須磨の絵日記が出され梅壺の勝ちになった。
松風 二条院ができ、西の対に花散里、東の対に明石の上と姫を住まわせるつもりで明石を呼ぶ。明石は源氏の嵯峨御堂の近く、大井川のほとりの別荘に住んだ。明石入道は隠遁生活に入る。
薄雲 源氏31才冬〜33才秋
明石の姫を紫の上に託す。
葵の上の父・太政大臣が亡くなり、藤壷が亡くなった。帝は、老僧によって陛下の父親は源氏だと知らされる。
朝顔 桐壷帝の弟・桃園式部卿の娘、賀茂の斎院となる。七年。父親の訃により役目を退く。源氏32才。
朝顔は、父の妹・女五の宮と桃園邸に住む。源氏は朝顔の下を訪ねるが、靡かない。
乙女 源氏の息子・夕霧。12才元服。六位。大学寮で学問をする。書斎を花散里の東の院。夕霧は一緒に育った雲井の雁と恋仲になるが、父親・頭の中将・現内大臣に反対される。
皇后は前斎宮になった。
八月、六条院落成。東南源氏と紫の上、北東花散里、西北明石、南西中宮。十月明石が移る。
孫たちの父母が帰国出来る中に入っているという情報がもたらされる。
玉鬘 源氏34才から35才の末
夕顔の忘れ形見・頭の中将の娘。どこに行ったか分らなくなっていた娘が乳母に守られ京に帰って来た。長谷寺参りをした源氏の使用人と出会い源氏が引き取った。玉鬘。夕霧は姉だと思っている。
両親が帰って来た。夫妻は疲労のため大貝夫人の人力で、容子が付添い強羅の宿へ行った。
初音 36才正月
花散里の住まいには夕霧中将、玉鬘がいる。
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