秋山久蔵御用控十七 逃れ者 藤井邦夫
痴れ者 尾行る、尾行ていないで揉めている、武士と浪人を見た秋山久蔵は、武士を尾行させる。武士・牧野は小普請、役目が欲しくて旗本の使い走りをさせられていた。永井織部が目を付けた女を妾にしようとしていた。牧野は最後に、養子先の父母を斬り、永井の屋敷に打ち込み永井を討ち果たし、家来に殺された。
恩返し 口入屋の吉五郎が料理屋で殺された。犯人を見た女中はみていないという。女中が昔、働いていた旗本の息子だった。女中は自分の貯めた十両を息子を逃がすために渡す。旗本は香阿弥に騙されて家を潰された。息子は香阿弥を殺し仇を討つというが、六年、息子は香阿弥を金ずるに暮していた。久蔵は捕まえた。
逃れ者 十年前に逃げた霞の籐兵衛が戻って来た。仏具屋念仏堂に勤めるようは、笹舟に行く。ようは元霞の籐兵衛の手下の娘だった。籐兵衛から手引きするように言われる。ようは父親から何かあれば、笹舟の弥平治を頼るように言われていた。なかなか言い出せず佇むところを長次に見られ声を掛けられた。ようの告発で籐兵衛たちは捕まった。
微笑み 大助は、湯島からの帰り、殺しの現場に行き合う。同心と岡っ引きは大助を捕まえようとする。大助は名前を名乗り逃げる。久蔵に話す。自分で犯人を探す。その場所で出会った女を探す。見付けた女は別人を殺そうとした。頼まれて殺す殺し屋だった。女に命じた男も捕まったが、二人ともお金を貰った殺しは認めたがその他のことは何も話さなかった。
大助は、同心と岡っ引きに見付かった。秋山久蔵の息子だと言い、犯人が捕まったことを話す。
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