2019年7月1日月曜日

京都三条のホームズ・11

京都三条のホームズ・11 望月麻衣
 あの頃の想いと優しい夏休み
 序章 夏、ホームズこと家頭清貴は後一つの修業を残して夏休みに入った。円生と梶原秋人が蔵に来る。円生の持ってきた柿右衛門様式のマイセンの話。葵は焦る円生に絵を描くことを奨める。円生は2年前のことを葵に謝る。葵は謝罪にレ礼を言う。
 天の川と青い星々  清貴休みに入って三日目 蔵で店長・清貴の父・作家と清貴と葵の三人で和歌の話。小野小町の花の色は・・・。自分は衰えたと言える彼女は強い。
 清貴の高校時代の先輩が来る。永観堂へ行く。大学を卒業し、大手建設会社に就職したが仕事に行けなくなって勤続2年で退社していた。つき合っている彼女に結婚して彼女の両親のやっているペンションを再就職の場にしようかと思っている。清貴は永観堂の元の持ち主、藤原関雄の句を紹介する。奥山の 岩垣もみじ ちりぬべし 照る日の光 見る時なくて   もみじが美しく色づきながら光を浴びずに散ってしまう。我が身も世間の栄光に欲することなく世を去るだろう   
 清貴は葵をほぼ婚約者と紹介する。
 蔵のショーウインドウに 彦星に 恋はまさりぬ 天の川 へだつる関を 今はやめてよの掛け軸に、黒薩摩焼の花器に青もみじと白桔梗を生けることにした。
 月夜の宴 三ヶ月前 大丸京都店の店長が、先斗町の御茶屋「井関」で婚約の祝いをして下さった。婚約のお祝いと称した「御茶屋体験」、おもてなしのプロフェッショナルに触れる勉強会だった。
 家頭邸で「お疲れ様会」が開かれた。バルコニーで「月がとても奇麗ですね」と言う清貴に夏目漱石の引用かなという葵。日本人は「アイ・ラブ・ユウ」を「月がとても・・・」と訳せよといったエピソード。清貴は言う。前に言ったのは斎藤家の後継者選びの日だったことを告白。清貴は、 あの月に行ってみたいですね  と言う。
 似て非なるもの 蔵での「勉強会」。柿右衛門、柿右衛門様式、マイセン、シャンティイー、チェルシー、ウースター。清貴は円生にも見せたいと言う。
 宮下香織は葵に、店長・家頭武史は清貴に、店長と香織の楽しいがお互い傷付け合ったお付き合いの相手の名を伏せて話をする。香織は彼を好きだったが、異性として見ていなかったことに気付いた。心から慕い尊敬していたことが分った。店長は香織の気持ちを分っていながら楽しみたくて、異性を感じないよう振る舞っていた。
 無自覚な少女に愛を持って行動に出た、ひかるの君。心から愛していないから行動にでず、距離を取り一緒にいることを望んでいた店長。お互いが傷つけたことを悔いていた。葵も清貴も二人に、そんな人にはきっと素敵な友人がいて心を癒して貰えるだろうとアドバイスする。
 掌編 家頭誠司の憂鬱 清貴と葵が別れていた時のこと。陰気臭く、どんよりしてたまらなかった。
 円生の独白 円生の絵を贋物と初めて見破った清貴、その彼が選んだ彼女・葵が好きになる。何故あんなのから、なかなか良え子やな。心眼があり包容力がある。豪華旅行で変ってしまう葵に懸念を持つが葵は変らなかった。利休に指摘される。円生は清貴の彼女が好きなのだと。絵を描くことを奨められた日、盾にしたことを謝ったが、葵は盾にしたことに対してはホームズが止めることを分って盾にしたことを分っていた。葵に贈った誕生日プレゼントに対して、全力でホームズを煽っている。ホームズへのいろんな思いを早く燃え尽きてというように感じたという。本心を言い当てられる。ホームズに愛されて魅力的に輝く葵が眩しい。
 あの頃の想い ホームズは、葵が夏休みが終わることを寂しく思っていなさそうなのが残念に思う。葵は修業に行ってもホームズは蔵に帰ることが分って嬉しい。ホームズは円生をあずかることにした。
 葵が初めて蔵に来た時、古美術に興味があり良い目を持った大きな可能性を秘めた少女。ここで働きませんか。二度と会えなくなるに違いない。
 葵は一番弟子です。円生には譲らない。清貴は僕のパートナーです。
 北山デート 植物園の年パスをプレゼントした時の気持ち
 
一巻の私の記憶が違っている。もう一回読む。

 
 
 

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