京都寺町三条のホームズ 13 望月麻衣
〜麗しの上海楼〜
梶原秋人の後輩のオーデションの謎解きを助けてくれと頼みに来たが、後輩の彼女たちは自分の考えを監督に話すと言い、ホームズの意見を聞かなかった。
ジウ・イーリン請われ、家頭清貴は円生と小松と共に上海に行く。ジウ・ジーフェイが「世界至極の美術展」を企画するにあたり贋作を展示するわけにいかないので鑑定をして欲しいという依頼だった。祖父・家頭誠司にきたはなしだったが誠司は清貴を推薦した。
ジウ・シュエンの個人的な、曜変天目の鑑定において、清貴が贋物と鑑定した時、円生が、自分は焼き物の鑑定が出来ないと鑑定士になることを拒んで席を外れた。
清貴に菊川史郎から電話が入り、葵の後ろ姿の写真が送られてくる。葵はニューヨークに着いたところだった。葵を人質にされ、アイリー・ヤンの相手をすることと、高宮氏が出品している蘆屋大成の作品を持ちだして欲しいとお願いされる。ジーフェイが蘆屋大成の作品が大好きで、取り入られるために家頭誠司が本物と鑑定した作品を見付けだし打った物が贋物と鑑定され、史郎は出入り禁止になっていた。本物の高宮氏が持っている蘆屋大成の作品を盗めと言っている。
蘆屋大成に付いて調べる。高宮氏と誠司は初期の大成の作品を知っている。描いているところも見ている。大成を売れなくて一時、描けない時期があり、後に描いた絵をジーフェイが気に入ったようだ。
清貴は円生に葵が人質になっている、葵のために一枚絵を描いて欲しいと頼み円生は絵を描く。その絵を高宮氏の絵として史郎に渡した。史郎は大成の本物と鑑定され満足する。史郎の通報で清貴は盗みの疑いで逮捕される。葵の監視を解かれてから、清貴は釈放され、強奪がなかったことを知らされる。蘆屋大成は円生の父親だった。初期は父親、後期の作品が少し売れかけた時、父親が亡くなる。円生は父親の変わりに絵を描いていた。円生は父親の雅号を知らなかった。その後、贋作の世界引きずり込まれたため絵を描かなくなっていた。
清貴は円生が描いた絵を一枚持っているため蘆屋大成の絵を見て円生の絵だと判った。
すべてが明らかになった。蘆屋大成の絵は前期と後期があり、後期の作品には息子の手になる絵が含まれる。円生が蘆屋大成だったと知れ渡った。清貴がそうなるように仕組んだ。
円生は絵を描くことにしたが、蘆屋大成の名を使うことは拒んだ。
展示会プレオープンが終わるとすぐ、清貴はニューヨークへ飛んだ。
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