新・酔いどれ小藤次〈十六〉 酒合戦 佐伯泰英
紙問屋久慈屋の隠居が、愛宕権現近くの天徳寺の隠居所に引っ越した。鈴はおりょうの「鼠草紙」が出来上がり、篠山に帰ることになっているが、久慈屋の奥向き女中として働くようになった。
駿太郎は、赤目小藤次の同年齢の子供との付き合いが必要という考えから、八丁堀の子弟が多く通う桃井道場に通うようになった。
小藤次は桃井春蔵に真剣勝負を挑んできた道場破りを待ちかまえ先に勝負をする。タイ捨流の修行者だが、江戸で名を上げたいために小藤次に勝負を挑んだ。河原で竿で突かれた大蔵内山門隠士は負けた。大蔵内は納得せず、後に望外川荘に来るが負け死ぬ。
勾引かしと思い近藤同心や秀次親分を助け犯人を捕まえた。女たちは小十郎と旅をするつもりで集まっていた。小十郎たちは上方で女を売るつもりではあったが。一人、直は暴れたために殺されていた。
吹き上げ花見に小藤次とおりょうは誘われた。小藤次は将軍と大奥の女子衆の花見に、「鼠草紙」をお披露目しても桜に目が行くだけと心配していた。小藤次は大杯で酒を呑み別室で仮眠、おりょうは琴を奏でながら鼠草紙を語る。
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